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リシャール・ポテイエ監督の『署名ピクピュス』を国内盤DVD(『フィルムノワール ベストコレクションDVD-BOX フランス映画編Vol.1』)で観た感想。

1943年の映画で、ジョルジュ・シムノン原作の『メグレと謎のピクピュス』を映画化したもの。
メグレ警部をルネ・クレール監督『巴里の屋根の下』他で有名なアルベール・プレジャンが演じていることが大きな特色となっている。

メグレ警部といえば、映画ファンにはどうしてもジャン・ギャバンのイメージが大きいわけだが、この映画を観る限り、アルベール・プレジャンはさすがに名優というべきで、違和感をほとんど感じさせない。
さすがにギャバンのような重厚なイメージこそないが、かえってシャープで洒脱なイメージが加味され、こういったメグレも十分ありだ。

映画自体もテンポが良く面白い
かなりうさんくさい登場人物が次々現れるので、ストーリーについていくのが少々大変だが、推理小説を読み進んでいくような面白さがあり、殺人事件の犯人が誰なのか最後まで興味が尽きない。

DVDの画質はお世辞にも良いとは言えないが、ブロードウェイから出ているDVDシリーズのものとしては年代相応か。

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6月3日から23日まで角川シネマ有楽町にてエリック・ロメール監督の特集上映『ロメールと女たち 四季篇』が開催されます。(リンク

四季の物語』4作を中心に、初期のモノクロ作品から80年代の作品に至るまで18作品が上映されます。
昨年も同時期に同じ会場でロメールの特集上映がありましたが、その時は8作品の上映でした。
今回、倍以上の数の作品が上映されるのは昨年の特集上映がよほど好評だったからでしょう。

以前も書いたかもしれませんが、『四季の物語』4作では、個人的に『恋の秋』『夏物語』『冬物語』『春のソナタ』の順番で好きです。

初期の『獅子座』『モンソーのパン屋の女の子』『シュザンヌの生き方』が上映されるのも大変貴重です。
個人的にロメールの最高傑作と信じる『モード家の一夜』ともども、この3作ではいかにもヌーヴェル・ヴァーグの作家らしいロメールの特質が味わえます。
ジュリアン・デュヴィヴィエ監督の『舞踏会の手帖』を国内盤ブルーレイIVC)で観た感想。

本当に久しぶりにこの映画を観た。
前回は確かIVCの旧盤DVD。
画質はお世辞にも良いとは言えなかった。
そのせいだろうか、作品も、他のデュヴィヴィエの名作に比べるとワンランク落ちるように感じられた。
それは、ヒロインのマリー・ベルにさほど魅力を感じなかったのも理由の一つかもしれないし、130分という長さに、どことなく散漫な印象を持ったのも理由の一つかもしれない。

今回ブルーレイでこの映画を観直したわけだが、まず作品の評価を一変せねばならない。
これは他のデュヴィヴィエの傑作にワンランク劣るどころか、もしかしたら凌駕するかもしれないほどの傑作である
オムニバス形式で語られている映画だが、時に暖かく、時に残酷なエピソードは驚くほど意外性に満ち、一つ一つがとにかく深い。
前回観た時は、恥ずかしながらここまで深い内容だとは気づかなかった。
これらのエピソードを流れるような語り口でまとめていくデュヴィヴィエの職人芸は全くもって素晴らしい。

そして、戦前のフランス映画を代表する俳優陣が皆上手い。
私もほとんど知らない俳優も何人か出ているが、とにかく一人ひとりの俳優たちが舌を巻くほど上手く、一つとしてつまらないエピソードがない。

ブルーレイの画質も最高で、私のようにこれまでひどい画質のDVDでこの映画を観ていた方にこそブルーレイでの鑑賞を薦めたい。

デイヴィッド・リンチ Blu-ray BOX』が8月10日に発売されます。
発売元は角川書店

収録作品は『イレイザーヘッド』『エレファント・マン』『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』『ロスト・ハイウェイ』『マルホランド・ドライブ』『インランド・エンパイア』の6作で、インタビュー、メイキング等の特典映像も充実しているようです。

なんといっても今回の目玉は4Kリストア版が発売される『マルホランド・ドライブ』と、初めてのブルーレイが発売される『インランド・エンパイア』でしょう。

マルホランド・ドライブ』は以前国内盤ブルーレイが発売されていましたが、画質に不満がありました。
今回は4Kリストア版ということで、画質にも大いに期待が持てそうです。
この映画は今世紀最高の傑作との評価もあるようですが、個人的にその意見に全く異論はありません。
観るのが勿体無くてここ数年は観直していませんが、思い出すとほとんどのシーンが脳内再生されてしまいます。

インランド・エンパイア』のブルーレイ発売も嬉しいニュースです。
もっとも、この作品は『マルホランド・ドライブ』ほど手放しの傑作というわけはありませんが、良い意味でも悪い意味でもデイヴィッド・リンチらしさをヘヴィーな手ごたえで味わえる作品であることは確かで、ブルーレイで観られるのは本当に楽しみ。

この2作は単品でも発売されますので、もしかしたら私は単品で買うかもしれません。
ロスト・ハイウェイ』は以前国内盤で出たブルーレイが高画質で満足していますし、他の3作を観直す気力は今の私にはとてもありそうもないので(笑)。

ところで、デイヴィッド・リンチといえば、『ツイン・ピークス』の新シリーズがついに開始されることでも話題ですが、オリジナル・シリーズの国内盤Blu-ray BOXもつい最近安くなって発売されたばかり。
久しぶりに観直したいですが、生活を『ツイン・ピークス』に根こそぎ持っていかれそうで怖い・・・。

アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の『恐怖の報酬』『悪魔のような女』のブルーレイ4Kリマスターで7月28日に発売されます。
発売元はやっぱりIVC

恐怖の報酬』のDVDはこれまで東北新社盤や紀伊国屋書店盤も発売されており、私は東北新社盤をいまだに手放せないでおります。
この作品はカンヌ映画祭グランプリ主演男優賞を得ておりますが、主演男優賞がイヴ・モンタンでなく、シャルル・ヴァネルが受賞しているのがいかにもカンヌらしく面白いところですね。
実際に映画を観ますと、それも納得ですが。

悪魔のような女』も、あのヒッチコックが出来栄えに嫉妬したと言われるサスペンス映画の大傑作であることは今更言うまでもないでしょう。

なお、この2作に『スパイ』という国内未ソフト化の作品も加えた3枚組ブルーレイボックスも発売されます。

この『スパイ』という作品、とにかくキャストが凄いです。
おなじみのヴェラ・クルーゾーの他に、クルト・ユルゲンスピーター・ユスティノフ、『去年マリエンバートで』のサッシャ・ピトエフフェルナン・ルドー、『アスファルト・ジャングル』のサム・ジャッフェと国際色豊かなキャストが揃っています。
個人的にはこの作品はどうしても観たいのでボックスで欲しいですね。

ちなみに、個人的にクルーゾー監督で特に好きな作品は『犯罪河岸』なので、このブルーレイ化にも期待したいところです。

マルセル・カルネ監督の『北ホテル』の国内盤ブルーレイが6月30日に発売されます。
DVDも同時発売で、発売元はこれまたIVC

今更言うまでもない戦前フランス映画の名作中の名作で、私も好きで何度も観た映画ですが、なぜかこれまでこの映画に関する記事を書いておりませんでした。
ちなみに、これまで国内盤DVDは随分前からIVCから出ておりますが、画質はそれなり?です。(当時のIVCにしてはマシな方かも)
この映画も、是非ともブルーレイの高画質で味わいたい作品の一つですから、今回のブルーレイの発売は嬉しいです。

SEIKO JAZZ』については発売間もない頃に簡単な感想を書いた。(リンク

それ以来、ほぼ毎日のようにこのアルバムを耳にしている。
主に通勤時間を利用して、だいたい一日1~2回は聴いているはずだ。
回数的には40~50回くらいは聴いた計算になるだろうか。
聖子さんに限らないが、一枚のアルバムをここまで聴き込んだのはいつ以来だろう。
ラストの『星に願いを』が終わると、つい1曲目の『スマイル』から聴き返したくなってしまうのである。
全くスルメのような音楽であり、このアルバムを聴いている時間は私にとって至福としか言いようがない。

今回のアルバムで改めて感じたことは、聖子さんの声がなんとも魅力的に録られているということだ。
”録られている”というと、何か録音で特殊な加工がされているのかと思われる向きもあるかもしれないが、決してそういう意味ではなく、何の変哲もないありのままの聖子さんの声が、素晴らしい楽曲に乗った時に実に魅力的に響くという、ごく当たり前のことがここに記録されているに過ぎない。
それがなんとも素晴らしい結果をもたらしているのだ。

聖子さんとて55歳、若い頃のような高音は確かにもう出ない。
しかし、それに代わって、中音域、低音域が実に魅力的な音色となって醸成されてきたことがこのアルバムを聴くとよく分かる。
現在の聖子さんの声とその音域が、このアルバムに収録された楽曲にぴったり合っていると同時に、ジャズという音楽の雰囲気に実によく溶け合っているのだ。

今の聖子さんの声にはジャズがよく似合う、そう感じたのはいつ頃からだろうか。
2012年の『東京JAZZ』でのボブ・ジェームスとの共演も素晴らしかったし、近年の夏のコンサートツアーで『SWEET MEMORIES』がジャズ色が強いアレンジで歌われているのも大きかったかもしれない。

どんなアルバムでも、つまらなかったり、物足りなさを感じる曲が何曲かはあるものだが、このアルバムに関しては1曲もない。
捨て曲なしという表現がここまで相応しいアルバムも珍しい。
噂によると秋にはジャズナンバーを中心としたコンサートも予定されていると聞く。
聖子さんのこの新たな路線がどう展開していくか、本当に楽しみである。

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テンプレ作った人:おみそ
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マサヤ
性別:
男性
趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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