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遅くなりましたが、11月29日に東京フィルメックス(会場:有楽町朝日ホール)で上映された『フェルショー家の長男』(62)について。

この日、国内未公開作『この手紙を読むときは』(53)も上映されましたが、残念ながら仕事の都合で観ることは叶いませんでした。
この手紙を読むときは』は今度東京・日仏学院でも上映されますが(12月19日16:30~)、この日も都合悪いです…。

それはそうと、やはりこれまで日本未公開だった『フェルショー家の長男』がようやく日本でも公開されたわけです。
この作品も私は仏盤DVDで観ておりましたが、字幕が一切ありませんでしたので、あくまでも映像を観たというにすぎません。
よって、今回日本語字幕付きでこの作品を観て、初めてこの作品を観た、といってよいかと思います。

前回記事にした22日のトークショーでも既に指摘があったのですが、今回のプリントはお世辞にも良いものとはいえず、その点が残念でしたが、観ている間に不思議と気にならなくなりました。
それは、この作品が我々の想像以上に面白く、味わい深い作品だったからだと思います。
確かに地味な作品であることは確かですが、ストーリーも十分に面白かったですし、なによりジャン=ポール・ベルモンドが良かった!
私はこの作品が他のメルヴィル作品に劣らぬほど好きになりました。
この作品の上映がこれ一回キリというのはいかにも残念です。

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image19.gif前回に続いて、INA(フランス国立視聴覚研究所)が公開している無料映像から、『フェルショー家の長男』のメイキング映像を紹介します。
この映画の冒頭には、ジャン=ポール・ベルモンドのボクシングの試合シーンがありますが、この映像はそのシーンのメイキングです。
(右の画像は映画のワンシーン)

撮影風景の他、ベルモンドのスパーリング風景とインタビュー、スパーリング・パートナーのモーリス・オーゼルのインタビュー、ベルモンドとメルヴィルがシャドウ・ボクシングをしながら戯れるシーンが観られます。
映像へのリンクはこちら。(視聴するにはQuickTimeをダウンロードしてある必要があります)

ジョルジュ・シムノンの原作を読みますと、ベルモンド演じるミシェル・モーデがボクシングをするシーンなど原作にはなく、映画におけるこれらのシーンはメルヴィルの全くの創作です。
ベルモンドが10代の頃ボクシングに熱中していたことは有名ですが、メルヴィル監督自身ボクシングが好きで、若い頃にやっていたスポーツとのこと。
このシーンを撮った理由は、「ボクサー役のジャン=ポール・ベルモンドが出演する映画を最初に撮りたかったからだ。」とのことです。(ルイ・ノゲイラ著『サムライ』207ページより)

実際、このINAの映像を観ますと、いかにベルモンドのボクシングの動きが鮮やかでキレが良いかがよく分かります。
ベルモンドのスパーリング・パートナーを務め、インタビューにも答えているモーリス・オーゼル(Maurice Auzel 1932年生まれ)は、ルイ・ノゲイラ著『サムライ』のメルヴィルのインタビューによれば、本物のボクサーで、フランスの元チャンピオンとのこと。
ベルモンドのボクシングのコーチでもあった彼は、調べてみますと、俳優としても活躍したようです。
IMDbのページを見ますと、出演作に『バナナの皮』(63)『ダンケルク』(64)『皆殺しのバラード』(66)などがあります。

そして、映像の最後には、ベルモンドとメルヴィル監督のシャドウ・ボクシングのシーンが観られますが、二人の様子がいかにも楽しそうで、当時の二人の仲の良さを感じさせる微笑ましいシーンです。

今年に入ってから海外では異様なほどメルヴィル作品のDVD化が進んでいますが(国内では一枚も出ていないのが悲しいですが・・・)、またまた驚くべき情報をキャッチしました。
幻の作品『フェルショー家の長男』の仏盤DVD化です!
a24712c1.gif
http://www.amazon.fr/dp/B000N6U1KU?tag=filmsdefrance-21&link_code=as3&creativeASIN=B000N6U1KU&creative=9474&camp=2522

この作品、これまで国内は言うに及ばず、海外でもDVDはもちろんビデオが発売されている様子もなく、まさしく幻の作品と化していましたが、今年の4月にフランスのRene Chateau VideoからDVDが発売されていたのでした。
フランスAmazonは、“jean-pierre melville”で検索して常にチェックしていたのですが、このDVDはヒットしませんでした。
なるほど、このAmazonのページにはなぜか“melville”の文字が一つも見当たりません。
今回たまたま見つけることができたのは運が良かったとしか言いようがありません。
いつ入手不可能になるとも限りませんので、早速注文しました。

それにしても、ジャン=ポール・ベルモンド主演作であり、公開時はそれなりに当たったこの作品がこれまでソフト化されなかったことの方が不思議でした。(ちなみにメルヴィル作品で最初のカラー作品もこの作品)
Rene Chateau Video盤ということで、英語字幕などは付いていないことが予想されますが、作品を目の当たりにすることができるというだけでも幸いと言うべきかもしれません。
国内盤はまず無理かと思いますので、BFIあたりから英語字幕付きDVDの発売を期待したいところです。
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プロフィール
HN:
マサヤ
性別:
男性
趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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