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相変わらずメルヴィル関連のDVDの発売情報はありませんが、クロード・ソーテ監督イヴ・モンタンロミー・シュナイダー主演『夕なぎ』の国内盤DVD再発のニュース(2014年12月24日発売予定)はフランス映画ファンは嬉しいところではないでしょうか。
以前書いた『夕なぎ』の記事

もっとも、今ならブルーレイの発売を期待していたというのが本音ではありますが、中古DVDが例によって価格高騰していましたので、出ないよりはマシです。

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今回『モラン神父』の国内盤DVDを発売するメーカーはIVCですが、そのIVCからクロード・ソーテ監督の『友情』(74)の国内盤DVDが7月22日に発売されます。

この作品は以前レンタルビデオで観ましたが(以前書いたレビューへのリンク)、いかにもこの時代のフランス映画らしい、しみじみとした良い作品でした。
たしかジョゼ・ジョヴァンニもこの作品のことを山田宏一氏のインタビューで絶賛していたのを読んだ記憶があります。

なんといってもこの作品はキャスティングが魅力的であり、イヴ・モンタンミシェル・ピコりセルジュ・レジアニといったメルヴィル映画にも因縁のあるフランス映画の名優たちに加え、ジェラール・ドパルデューステファーヌ・オードランまで出ています。

『モラン神父』の国内DVD化も快挙ですが、これも快挙だと思います。
IVCには、これからもどんどんフランス映画の名作のDVD化を期待したいですね。

クロード・ソーテ監督の『墓場なき野郎ども』を国内盤DVD(IVC)で観た感想。

CLASSE TOUS RISQUES』(60年)
監督:クロード・ソーテ 
原作:ジョゼ・ジョヴァンニ 
脚本:クロード・ソーテ、ジョゼ・ジョヴァンニ、パスカル・ジャルダン 
撮影:ギスラン・クロケ 
音楽:ジョルジュ・ドルリュー 
出演:リノ・ヴァンチュラ、ジャン=ポール・ベルモンド、サンドラ・ミーロ、マルセル・ダリオ、ミシェル・アルダン、クロード・セルヴァル、ジャック・ダクミーヌ、シャルル・ブラヴェット、ジャック・ダクミーヌ、スタン・クロル

再見。
実在のギャング、アベル・ダノスをモデルとしたジョゼ・ジョヴァンニの原作小説を映画化した作品であり、“友情”と“裏切り”を鮮烈に描いた、いかにもフレンチ・ノワールらしい作品である。(映画ではアベル・ダノスの名前がアベル・ダヴォスと変えられています)

それにしても、この映画はいい。
我らがジャン=ピエール・メルヴィル監督が絶賛したことでも知られる作品だが、デビュー間もないクロード・ソーテ監督の見事な演出、それに、キャストの充実ぶりには目を見張る。

とりわけ、かつての仲間に邪険にされ、怒りに震えるアベル・ダヴォス役のリノ・ヴァンチュラが最高。
そして、『勝手にしやがれ』(59)でデビューしたばかりの若きジャン=ポール・ベルモンドが素晴らしい。
ヴァンチュラとベルモンドの友情関係がサラリと、それでいてなんとも義理深く描かれているのがこの映画の大きな魅力であり、この二人以外の脇役陣の層が厚いのもこの映画の優れた点である。

ことにサンドラ・ミーロが色気があって良く、ストーリー全体へのベルモンドとのロマンスの溶け込み具合が絶妙であるし、クロード・セルヴァル(メルヴィルの『賭博師ボブ』にも出演。ロシアのメドベージェフ大統領にそっくりだ!)、エメ・ド・マルシュ(『いぬ』『最後のアドレス』)の出演も個人的に嬉しい。

また、出番は少ないが、刑事役のジャック・ダクミーヌもいい。
この人は『殺られる』(59。エドゥアール・モリナロ監督)でのギャング役も良かったが、どこか30年代風な古風な顔立ちが魅力的な俳優だ。

他に、名優マルセル・ダリオ(『大いなる幻影』『ゲームの規則』)まで出演していることに驚かされるが、この人も出番は多くものの、さすがに上手い。
また、DVDの解説の山田宏一氏によると、ヴァンチュラの妻テレーズ役の女優(シモーヌ・フランス)はジョゼ・ジョヴァンニの実妹だという。
アパートの洗濯女もいい存在感だ。

ギスラン・クロケの撮影も魅力的だし、ジョルジュ・ドルリューの音楽もシンプルながら、効果的。

監督も迷ったというラストがアッサリし過ぎていて微妙と言えば微妙だが、この作品が傑作であるという事実に変わりはないと思う。

クロード・ソーテ監督の『ギャルソン!』を国内盤DVDで観た感想です。

46a484e2.jpegGARCON!』(83年)
監督:クロード・ソーテ
脚本:ジャン=ルー・ダバディ、クロード・ソーテ
撮影:ジャン・ボフェティ
音楽:フィリップ・サルド
出演:イヴ・モンタン、ニコール・ガルシア、ジャック・ヴィルレ、ベルナール・フレッソン、マリー・デュボワ

初見。
クロード・ソーテ監督作品らしいあまり山谷のないストーリー展開は、人によっては退屈に感じられる方もいるかもしれませんが、個人的にはその淡々とした流れが心地良かったです。

初老のイヴ・モンタンがほぼ出ずっぱりの、正にイヴ・モンタンのための映画と言ってよく、そのギャルソンぶりが素晴らしく魅力的。
クロード・ソーテ監督との相性も抜群で、モンタンの俳優としての魅力が最高に発揮された作品と言ってよいでしょう。(ファッションも良かったです)

奇人たちの晩餐会』(フランシス・ヴェベール監督、98年)が鮮烈な印象に残っているジャック・ヴィルレが、ここでは友人ジルベール役を好演しています。
その独特の風貌と相まって、その佇まいにはどこか哀感が漂います。
そのジャック・ヴィルレと対立する、ガミガミ喧しい料理長役を演じたベルナール・フレッソン、どこかで観たなと思いましたら、コスタ・ガヴラス監督の『Z』でもモンタンと共演していました。

相手役のニコール・ガルシアも、特別美人でないものの、どこか大人の魅力を感じさせる女優。
他に、マリー・デュボワの出演も嬉しいかったです。
フィリップ・サルドの軽やかな音楽が作品を華麗に彩って最高に魅力的。

以前から観たいと思っていたクロード・ソーテ監督の『夕なぎ』を国内盤DVDで観た感想です。

image145.gifCESAR ET ROSALIE』(72年)
監督:クロード・ソーテ
脚本:クロード・ソーテ、ジャン=ルー・ダバディ
撮影:ジャン・ボフェティ
音楽:フィリップ・サルド
出演:ロミー・シュナイダー、イヴ・モンタン、サミー・フレイ

原題は『セザールとロザリー』。
イヴ・モンタン演じるセザールと、ロミー・シュナイダー演じるロザリーのことですが、『夕なぎ』という、この邦題もなかなかの名邦題ではないでしょうか。

内容は、大人の恋愛模様を描いた映画で、いかにもこの時期のフランス映画らしい作品といえるでしょう。
クロード・ソーテ監督の作品は、以前観た『友情』もそうでしたが、ごく一般的なフランスの中流家庭の人々の悲喜こもごもを魅力的に描いています。
これ見よがしの芸術性とか作家性は感じさせないものの、人物描写がとても丁寧で、安心して観ていられる監督だと思います。
初期の監督作『墓場なき野郎ども』(傑作!)のような犯罪映画を後年撮らなくなったのは個人的には残念なのですが、この『夕なぎ』や『友情』のような作品における登場人物に注がれる視線の暖かさには、どこか小津っぽい雰囲気を感じるといったら言い過ぎでしょうか。

この映画では、男女の三角関係を描いていますが、一番ヒステリックなのが、一番年長のイヴ・モンタンのセザールというのが面白いところ。
ある意味、どうしようもないところのある男なのですが、人間味溢れる人柄をモンタンがイキイキと演じているので観ていて気持ちがよく、役柄に対する嫌悪感を感じさせません。

もう一人、ロミー・シュナイダー演じるロザリーの元彼であるダヴィッド役で出ているのがサミー・フレイ
他の出演作では、個人的にゴダールの『はなればなれに』くらいしか印象のないサミー・フレイですが、この作品の役柄はどことなく自分勝手で、しかも皮肉な役柄なので、あまり感情移入できない感じ。
役柄のせいもありますが、ほとんどの人がモンタンの方に感情移入して観てしまうのではないでしょうか。

image144.gifヒロインのロミー・シュナイダーは、言うまでもなく美しい女優ですが、冷たさよりも、どこか温かさを感じさせる女優なので、クロード・ソーテの作風との相性も良く、役柄にもとても合っています。
それでいて、一人で生きるシングルマザーという自立した強い女性のイメージを演じることにも成功しています。
これは当時としてはとても新鮮に映ったのではないでしょうか。
彼女は、70年代にクロード・ソーテ監督と組んだ作品が他にもあるようなので、もっとDVD化して欲しいものです。
ちなみに、個人的にロミー・シュナイダーで一番好きなのは、ルキノ・ヴィスコンティ監督の『ルートヴィヒ』(72)でのエリザベート役なのですが。

クロード・ソーテと長らくコンビを組んでいた作曲家フィリップ・サルドは、この映画でもやはりいいです。
シンセを使ったサウンドにはちょっと時代を感じるものの、その(ある意味)古臭さがなんともいえない魅力ですね。

国内盤DVDの画質も良好でした。

●『友情』(74年、監督:クロード・ソーテ、出演:イヴ・モンタン、ミシェル・ピコリ、セルジュ・レジアニ、ジェラール・ドパルデュー)

この時代を代表するフランスの中年俳優3人の共演が嬉しい。
派手さこそないが、しみじみと人生の哀歓が伝わってくる佳品。
ドパルデューのボクシングシーンも見応えがある。
ステファーヌ・オードラン、マリーデュボワといった女優陣の共演も嬉しいところ。

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マサヤ
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趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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