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ロバート・シオドマク監督の『血塗られた情事』を国内盤DVD(『ロバート・シオドマク傑作選DVD-BOX』ブロードウェイ)で観た感想。

映画全編を貫く重ったるさに、いかにもロバート・シオドマクっぽさが感じられてなんとも言えない。
それにしてもウエンデル・コーリー演じる主人公に人間的魅力があまり感じられず、誰に感情移入して観たらよいのか分からなくなる。
バーバラ・スタンウィックの存在感があればこそ成立した映画という印象も強く、類型的なストーリー展開にならないところに観る側のフラストレーションが溜まる感もある。
映画自体は観ていて面白いのは確かなのだが・・・。
ある意味どんでん返しとも思えるラストにも唖然。

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ロバート・シオドマク監督の『裏切りの街角』を国内盤DVD(フィルム・ノワール ベストコレクション DVD-BOX2)で観た感想。

再見。
ロバート・シオドマク監督、バート・ランカスター主演のフィルム・ノワールと言えば『殺人者』が大傑作として有名だが、この作品もそれに劣らぬ名作である。
まぁ、どちらを取るかと言われたら『殺人者』の方だが。

全編を貫く緊張感も半端なく、映画のかなりの部分(特に前半)がナイトクラブ(バー)のシーンというのがなんともノワール的。
敵役のダン・デュリエがいかにもな存在感で、主演のバート・ランカスター、ヒロイン(ファム・ファタール)のイヴォンヌ・デ・カーロともにダン・デュリエに食われていると言ったら大袈裟か。
ラテンバンドの演奏の中、バート・ランカスターがイヴォンヌ・デ・カーロに視線を注ぐシーンは印象的。

ミクロス・ローザの音楽は決して派手ではないが、雰囲気があり、映画をしっかり支えている。
フランツ・プラナーのカメラ。

ラストの訳の分からなさに困惑させられるが、後味は決して悪くない。

image91.gifThe Killers』(46年)
監督:ロバート・シオドマク
原作:アーネスト・ヘミングウェイ
脚本:アンソニー・ヴェイラー、ジョン・ヒューストン
撮影:ウディ・ブレデル
音楽:ミクロス・ローザ
出演:バート・ランカスター、エヴァ・ガードナー、エドモンド・オブライエン、アルバート・デッカー

ヘミングウェイの同名短編小説の映画化で、かの大作家も激賞したとか。
実は、ほとんどの部分が映画用の創作らしいです。
ノンクレジットですが、ジョン・ヒューストンが脚本に参加しており、後にドン・シーゲル監督がリー・マーヴィンらを起用してリメイクしていることでも有名です。(『殺人者たち』)

私自身は2度目の鑑賞。
image90.gif初めて観た時も思いましたが、全くもって素晴らしいフィルム・ノワールの傑作です。
大きな謎が一つ一つ解き明かされてゆく展開に釘付けとなり、全くもって目が離せません。
中でも、観ていて驚かされたのが、長廻しワンカットでとらえた帽子会社の給金強奪シーンで、全く無駄のない、流れるような動き(4台の車がそれぞれ違った方向へと動き出すシーンの凄さ!)、そしてそれを的確に捉えたキャメラが実に見事。
何回リハーサルしたら、あんな凄いカットが撮れるのでしょうか。
ミクロス・ローザの音楽も、映画を盛り上げて素晴らしい出来ですし、裏切りが裏切りを生む後半の展開も、ノワール的としかいいようのない見事な作品です。

私はジュネス企画から出ているDVDを所有しており、画質は“例によってアレ”ですが、VHSよりは若干ながらもマシなので、これは手放せません。

d76c5a73.gifこの作品は、バート・ランカスターのデビュー作とのことですが、もともと老け顔のせいでしょうか(失礼!)、それを感じさせません。
エヴァ・ガードナーとのシーンが特にいいですね。
保険調査員のエドモンド・オブライエンが実質的に主役で、ほとんど私立探偵のような活躍ぶり。
エヴァ・ガードナーのいかにも男を狂わせそうな美女ぶり、ファム・ファタールぶりも印象的で、この役は彼女くらい美しくなければ話にならないでしょう。

先日記事を書いた『キッスで殺せ』にも出演していたアルバート・デッカーが、コルファクス役を演じ、この作品では存在感を発揮しています。
他にも、刑事ルビンスキーを演じたサム・レヴィーン、ランカスターの獄中の友人である老人チャールストンを演じたヴィンス・バーネット、強盗仲間のチンピラギャングのダムダムを演じたジャック・ランバートなどなど、味のある個性を発揮しており、キャストが大変充実した作品です。

このところ観た映画のメモです。
今回は40年代のアメリカ映画から。

●『らせん階段』(45年、監督:ロバート・シオドマク、出演:ドロシー・マクガイア、エセル・バリモア)

フィルム・ノワールの枠内に入れられることもあるサスペンス映画ですが、観た印象ですと、フィルム・ノワールというよりは、むしろホラーといった方がピッタリくるような内容です。

ロバート・シオドマク監督の作品では、以前バート・ランカスター主演の『殺人者』を観ましたが、それは実に面白い内容でした。
それに比べると、この作品では、お屋敷、嵐、地下室、口のきけない女性、寝たきりの老婆、嫌味な若者…など、面白い映画となる要素はたくさん揃っているのですが、肝心の登場人物のキャラクターにこれといった魅力を感じなかったという印象です。

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フランス映画、ジャズ
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フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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