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すでに方々で話題になっているようですが、「ロメールと女たち」と題したエリック・ロメール監督の特集上映が5月21日から3週間角川シネマ有楽町で開催されます。
上映スケジュールPDF

上映作品は
コレクションする女」(66)
モード家の一夜」(68)
クレールの膝」(70)
海辺のポーリーヌ」(83)
満月の夜」(84)
緑の光線」(85)
レネットとミラベル/四つの冒険」(86)
友だちの恋人」(87)
以上8本。

コレクションする女」以外は全部観ていますが、傑作ぞろいの素晴らしいラインアップですね。
今の気分であえて3本に絞るなら、「モード家の一夜」、「海辺のポーリーヌ」、「友だちの恋人」の3本でしょうか。
緑の光線」も一度はスクリーンで観たいし、「クレールの膝」もこれからの季節にピッタリですね。
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エリック・ロメール監督の『三重スパイ』を国内盤DVDで観た感想。

TRIPLE AGENT』(03年)
監督・脚本:エリック・ロメール
撮影:ディアーヌ・バラティエ
出演:カテリーナ・ディダスカル、セルジュ・レンコ、エマニュエル・サランジェ、グリゴリ・モヌコフ、ディミトリ・ラファルスキー、アマンダ・ラングレ

初見。
1930年代後半の実在の物語を脚色した、ロメールらしからぬ政治サスペンスである。
とはいっても膨大な会話劇である点はいつものロメールなのだが、この会話内容を理解するには多少の歴史的知識は必要かもしれない。
主人公フョードル役のセルジュ・レンコは見るからにこの時代のスパイらしいどこか怪しげな雰囲気がある。
一方で、妻アルシノエ役のカテリーナ・ディダスカルのいい意味での熟女っぷり、それに加えて品があるところがなんとも魅力的。

あと、観終わった後にキャスト名をチェックして驚いた。
なんとアマンダ・ラングレ(『海辺のポーリーヌ』『夏物語』)の名が!
果たして上階に住む夫婦の妻役で出演していたのは彼女であった。

エリック・ロメール監督の『モード家の一夜』を国内盤DVDで観た感想。

Ma Nuit Chez Maud』 (仏 69年)
監督・脚本:エリック・ロメール
撮影:ネストール・アルメンドロス
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、フランソワーズ・ファビアン、マリー=クリスティーヌ・バロー、アントワーヌ・ヴィテーズ

久々の再見。
エリック・ロメール監督の連作「六つの教訓物語」の第三話に当たる作品だが、彼の初期の代表作とも称される傑作。
というか、ロメール作品で間違いなくベスト3には入る作品であろう。
個人的にはベストかもしれない。
何度も観ている作品だが、とにもかくにもドキドキさせられる。
今回も全く退屈する間もなく一気に観てしまった。

ロメールならではの膨大な会話劇に、カトリックやパスカルについてなど、哲学的、宗教的なテーマが大きなウェイトを占めている作品だが、ハッキリ言って、会話の内容が理解できなくてもいちいち気にすることはない。
乱暴な言い方かもしれないが、映画そのものの面白さとはそれほど関係がないからだ。
現に私はそれらがほとんど理解できなくても、この映画を充分に楽しむことができているのである。

俳優陣も実に魅力的であり、主演のジャン=ルイ・トランティニャンはもちろん、モード役のフランソワーズ・ファビアン(あのジャック・ベッケル監督の未亡人!)、フランソワーズ役のマリー=クリスティーヌ・バローが共に美しい。
また、二人の対照的な役柄の設定も見事である。
今回観直してみて、マリー=クリスティーヌ・バローのデビュー直後とは思えない演技のうまさにも舌を巻いた。
ちなみに、彼女はあのロジェ・ヴァディム監督(1928~2000)の最後の妻だった女優である。

ネストール・アルメンドロスのモノクロ撮影も相変わらず素晴らしく、美しい雪景色をとらえたキャメラは殊更印象的であった。

エリック・ロメール監督の『四季の物語』4作が紀伊国屋レーベルよりBlu-ray化され再発されました。(DVDも同時発売)

これらの作品がBlu-ray化されるのは世界初とのことです。
旧DVDも長らく廃盤状態でしたので、今回の再発は歓迎されるでしょう。
映画の國のこちらのページには以前出ていたDVDとの画質の比較が出ています。
比較を見る限りでは、今回はHDマスターということで確かに画質が向上していますし、画面サイズも少し変わっています。

私は『春のソナタ』以外の3作は旧DVDを所有していますので、今回の再発は悩むところです。(価格が・・・)
できれば『恋の秋』、『夏物語』あたりは買いたいところですが。
ちなみに、この4作についての個人的な好みでは『恋の秋』>『夏物語』>『冬物語』>『春のソナタ』という感じでしょうか。



エリック・ロメール監督の『友だちの恋人』を国内盤DVD(紀伊国屋レーベル)で観た感想。

L'AMI DE MON AMIE』(87年)
監督・脚本:エリック・ロメール 
撮影:ベルナール・リュティック 
音楽:ジャン=ルイ・ヴァレロ 
出演:エマニュエル・ショーレ、ソフィー・ルノワール、エリック・ヴィラール、フランソワ・エリック・ジェンドロン、アン=ロール・マーリー

再見。
いやはや、やっぱりロメールは映画の達人だ。
この作品も凡人が撮るとごくありがちなフツーの恋愛映画にしかならないだろうが、ロメールが撮るとまるで手品に掛けられたかのごとく鮮やかな手腕に魅了される。
キャストではやはりヒロインのエマニュエル・ショーレの可憐さ、ほとんど地ではないかというほど成り切った演技が魅力的。
ラストの面白さもまた格別である。

エリック・ロメール監督の『冬物語』を国内盤DVDで観た感想。

CONTE D'HIVER』(91年)
監督・脚本:エリック・ロメール 
撮影:リュック・パジェス 
音楽:セバスチャン・エルムス 
出演:シャルロット・ヴェリ、フレデリック・ヴァン・デン・ドリエッシュ、ミシェル・ヴォレッティ、エルヴェ・フュリク、アヴァ・ロラスキー、マリー・リヴィエール、ロセット 

初見。
四季の物語』の中の一作。
国内盤DVDを買ったのはずっと前だが、ようやく観ることができた。
この映画も期待以上の出来栄えであり、実に面白かった。

ただ、男性にはたまらない映画だとは思う(笑)。
シャルロット・ヴェリ演じるヒロインは確かに魅力的だが、結果的にせよなんにせよ、その行動は周囲の男性たちを平気で傷つけているからだ。
その意味では、とんでもない悪女だと言えなくもない。
私なんかは、こういう女性にいちいち腹立てるような時期はとっくに過ぎたためか、あるいは実生活で免疫があるせいか、なんとか冷静?に観ていられたが、不愉快に思う人がいても決しておかしくない。
まぁ、反対に女性にとっては大いに共感できる映画なのかもしれない。

ヒロインに翻弄される男優陣は皆好演。
後半にワンシーンだけ登場するマリー・リヴィエールが効いている。

エリック・ロメール監督の『恋の秋』を国内盤DVDで観た感想。

CONTE D'AUTOMNE』(98年)
監督・脚本:エリック・ロメール
撮影:ディアーヌ・バラチエ
音楽:クロード・マルティ
出演:マリー・リヴィエール、ベアトリス・ロマン、アラン・リボル、ディディエ・サンドル

再見。
四季の物語』の中の一篇。
以前一度だけ観たが、その時も名人芸ともいうべき見事なストーリー展開に感服した覚えがある。
今回久々に観直して再び魅了され、つい“最高傑作”という言葉が口から出かかってしまった。
よく考えればあざといくらいの仕上がりなのだが、嫌らしさが全くないのだ。
“最高”かどうかは別として、これもロメール監督の大傑作であることは間違いない。

もちろん脚本の出来栄えの良さがこの作品の成功の要因だが、なんといっても二人のロメール女優、マリー・リヴィエールベアトリス・ロマンの共演の魅力が大きい。
よく見れば、二人とも容貌的にはさすがに老けた感はあるのだが、若いころとはまた別の魅力が加味されているように見える。
ある意味では若い頃より魅力的に見えるくらいだから不思議だ。

libolt.gif新聞広告でマリー・リヴィエールと知り合うジェラール役の中年俳優アラン・リボルはこれがロメール作品初出演だという。
この俳優、メルヴィル映画のファンならどこかで観たことがあるはず。
それもそのはず、『影の軍隊』で組織を裏切ったためにリノ・ヴァンチュラ、ポール・クローシェらに処刑される若者ポール・ドゥナを演じていたのが彼なのだ!
『影の軍隊』から約30年後の姿がこれなのだが、ロメールは彼の演技、とりわけ表情の演技に大変満足し、編集でカットするのが惜しかったと語っていたほどだという。(HPのCASTに彼の記事を書きました

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趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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