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ルイ・マル監督の『地下鉄のザジ』と『さよなら子供たち』のBlu-rayが7月27日にKADOKAWAから発売されます。(DVDも同時発売)

どちらも初の国内Blu-ray化。
地下鉄のザジ』は1985年TV版吹替音声を初収録とのこと。
こちらも
Blu-rayDVDの価格差は約3倍です…。

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ルイス・ブニュエル監督の《フランス時代》の作品を集めたBlu-rayBOXが7月27日にKADOKAWAから発売されます。(バラ売りもあり。DVDも同時発売)

【収録作品】
①『小間使の日記
②『昼顔
③『哀しみのトリスターナ
④『ブルジョワジーの秘かな愉しみ
⑤『自由の幻想
⑥『欲望のあいまいな対象

昼顔』だけはこれまでもBlu-rayで発売されていましたが、他の5作は初のBlu-ray化。
それらもこれまでユニバーサルから廉価でDVDが発売されていましたが、PAL変換マスターが使われていましたので、Blu-ray化の価値は充分です。
個人的には『哀しみのトリスターナ』のDVDの画質があまり良くなかったので、今回どうなるかが気になります。
価格的にも6作入ってこの価格なら高くないと思います。
ただし、DVDの価格差は現在約3倍…。


マーティン・スコセッシ監督の『ラスト・ワルツ』が公開40周年記念上映版として全国上映中です。(公式サイト

『ラスト・ワルツ』は言うまでも無くザ・バンドの解散コンサートを中心としたライヴ・ドキュメンタリーですが、豪華なゲストの出演で有名な映像です。
いちロック・ドキュメンタリー映画として本当に素晴らしく、私もこれまで何度観たか分かりません。
ゲスト陣の熱演も大変印象的です(特にヴァン・モリソン)。

しかし、実は後ほどこのコンサートの内幕をザ・バンドの伝記で知るに至って、この映像も素直に楽しめなくなってしまいました。
簡単に言うと、解散はロビー・ロバートソンの独断であり、他のメンバーは解散などしたくなかったのです。
ロビーは他のメンバーに断りも無くスコセッシと映画化の契約を結び、その演出上、豪華なゲストまで呼ぶことも決めてしまいます。
中にはザ・バンドとほとんど接点のない人までいました。(ニール・ダイヤモンドはアルバムをロビーがプロデュースした縁だけで呼ばれました)

ロビーはそれ以前から楽曲のクレジットの問題でも他のメンバーと揉めていました。
他のメンバーがソングライティングに関わっていても、ロビーだけのクレジットになってしまうということです。
ロビーは本当に素晴らしいギタリストであり、同時にソングライターですが、このラスト・ワルツの一件、楽曲クレジットの件、近年のザ・バンドのレガシーの小出し状況から言って、金に汚い奴で、人間的には最低だと思います。
実際、それらの確執が影響してか、後にザ・バンドが再結成してもロビーには声がかかりませんでした。

このライヴ映像を全て収録したというブートレグ”完全版”DVDを私は持っているのですが、いかにスコセッシが映画の演出上面白くなるように編集しているかがよく分かって、その意味では大いに感心しました。
映画に使われた楽曲も実はかなり短く刈られているのですが、その編集技術は大したもので、完成した映画を観ると、どこをどう刈ったのかまず分からないほどです。

その”完全版”を観ると(オフィシャルで出回っている”完全版”は実は全く完全版の体をなしていません)、中にはザ・バンドらしからぬひどい演奏も散見されます。
それもそのはず、自分たちのレパートリーを演奏することはもちろん、それまでやったことのないゲストたちの楽曲も憶え、それを数時間にわたって演奏する羽目になったのですから。
逆に言えば、ザ・バンドだからこそ、なんとかここまでの演奏に仕上がっていると言ってよいのかもしれません。
特にロビーのギターソロは映画(サウンドトラック)ではかなりオーバーダビングされています。

メンバーの中には必ずしも絶好調とは言いがたい人もいます。
言うまでも無くリチャード・マニュエルです。
映画を観ていても彼が映る時間が短いことはファンならよくご存知でしょう。
前半の『ザ・シェイプ・アイム・イン』はリチャードのリードヴォーカルですが、歌う前から目はトロンとしており、他のメンバーの不安そうな表情が印象的です。
ただ、それでも彼の感動的なヴォーカルの聴ける『ジョージア・オン・マイ・マインド』が収録されなかったことは解せません。

ザ・バンドが解散に至るまで、リチャードのクスリの問題があったことは確かなようです。
最後の頃は、彼の問題で何度かコンサートをキャンセルせざるを得なかったこともあったようです。
もっとも、クスリの問題を抱えていたのはリチャードだけではなく、ほとんどのメンバーがそうだったようですが…。
それは、このライヴのゲストたちもそうで、楽屋にはメンバーとゲストのためにコカインがたっぷりと用意してあったとか。
有名な話ではニール・ヤングの鼻先に白い粉が付いたまま登場してしまったために、スコセッシがそれを隠す映像処理を施したという噂があります。

長々と書き連ねましたが、この映画が本当に貴重な記録であることには違いありません。
私個人の思いとしては、確かに豪華なゲストの出演は観ていて楽しいのですが、やはりザ・バンドだけの演奏、楽曲の方が何倍も良い
出来ることなら、もっとザ・バンドだけの演奏を数多く収録して欲しかった。
もちろん、映画としては、ゲストの出演が大きな呼び物であることは否定しませんが…。

フランク・タトル監督の『拳銃貸します』を国内盤DVD(ジュネス企画)で観た感想。

THIS GUN FOR HIRE』(42年)
監督:フランク・タトル
脚色:アルバート・モルツ、W・R・バーネット
撮影:ジョン・サイツ
音楽:フランク・レッサー、ジャック・プレス
出演:アラン・ラッド、ヴェロニカ・レイク、ロバート・プレストン、レアード・クリーガー

この映画の原作はグレアム・グリーンの1936年の小説「拳銃売ります」(「A Gun for Sale」)。
アラン・ラッドヴェロニカ・レイクの出世作であり、メルヴィル『サムライ』の元ネタとしても知られる作品です。
ルイ・ノゲイラ著『サムライ』でもメルヴィル自身の口からこの作品のことが語られていますし、実際、ストーリーの大きな流れはかなり似ており、影響を受けていることは間違いありません。

ただ、これまでこの映画を何度もビデオで観ていますが、ストーリーが複雑で分かりにくいという印象は否めません。
主人公の殺し屋が自分を裏切った雇い主に対して復讐に出るというストーリーは『サムライ』と同様ですが、そこに日米戦争という映画製作当時(42年)の時代背景が加味されているのが話を複雑にしています。
第二次大戦真っ只中に製作されたこの映画は、世相や時代の暗さが映像に反映されたかのような、フィルム・ノワール的色彩の極めて濃い作品となっておりますが、一方で、もともと大変重苦しい内容である原作小説をそのまま映画化するのではなく、あくまでも観客の関心を引きやすいストーリーへと置き換えている点はいかにもハリウッド映画らしい点と言えると思います。

なにより、アラン・ラッド演じるレイヴンの寡黙なキャラクターが『サムライ』のアラン・ドロン演じるジェフ・コステロそっくり。
ソフト帽にトレンチコートという出で立ち、そして顔の作り、声まで似ています。
この映画を観ていると、まるでドロンか?というようなシーンが続出するのには驚かされます。
とりわけ、映画の冒頭で、レイヴンがベッドからおもむろに起き上がり、仕事の準備にかかるところなど『サムライ』にそっくりで、元ネタと言われる所以でありましょう。

また、レイヴンは猫を可愛がっていますが、小動物に対する愛着という側面に、ジェフ・コステロの小鳥を寵愛する一面との共通点を感じます。
他にも、レイヴンとクラブの踊り子エレン(ヴェロニカ・レイク)との微妙かつ複雑な関係性は、『サムライ』におけるジェフ・コステロとクラブのピアニスト(カティ・ロジェ)の関係性を想起せずにはいられません。

では、『サムライ』は『拳銃貸します』のパクリであるかといえば、決して単純にそうとは言えないでしょう。
『拳銃貸します』を元ネタとしながらも、『サムライ』は独自の美学を創造したと言えると思います。
『サムライ』における殺し屋の行動原理はあくまでも個人的なことに留まっています。
請け負った仕事をし、裏切りを許さない、それだけです。
いわば、余計な動機はない。
それは、愛人役のナタリー・ドロンとの素っ気無いほどの絡みでも明白です。
そして、それがピアニスト(カティ・ロジェ)と出会ったことで微妙に崩れてくる…そこがまた映画的に興味深いところです。
それに比べると、『拳銃貸します』のレイヴンの行動パターンは泥臭いというか、感情に任せたところがいくつもあります。
ヒロインのヴェロニカ・レイクはこの作品で本格的なブレイクを果たしたとのことです。
この時代の他のアメリカ女優に比べると地味な印象がありますが、繊細でどこかミステリアスな魅力が受けたのでしょうか。
この作品をきっかけにアラン・ラッドとの共演作(『ガラスの鍵』『青い戦慄』)が何本か撮られただけあって、二人の息はピッタリだと思います。

以前お知らせした池袋・新文芸坐でのメルヴィル特集ですが、詳細が明らかになっております。

魅惑のシネマ・クラシックスVol. 28
第3部 ジャン=ピエール・メルヴィル編

5/4(金)
ある道化師の24時間/海の沈黙』10:00〜11:50 
賭博師ボブ』12:20〜14:05
いぬ』14:35〜16:30 
影の軍隊』17:00〜19:30 
仁義』20:00〜22:25 

5/5(土)
仁義』9:45〜12:05
影の軍隊』12:35〜15:00 
いぬ』15:30〜17:20
賭博師ボブ』17:50〜19:30  
ある道化師の24時間/海の沈黙』20:00〜21:45 

5/6(日)
モラン神父』10:00〜12:15

【特別料金・1本立て・各回入れ替え】一般1500円/学生1200円/友の会・シニア1000円

ちなみに特集上映”魅惑のシネマ・クラシックスVol. 28”の第1部はアンジェイ・ワイダ、第2部はジャン=リュック・ゴダールです。(チラシのリンク
ジャン=ピエール・メルヴィル特集大分シネマ5にて4月28日~5月3日の6日間上映されます。

4月28日 『ある道化師の24時間』『海の沈黙
4月29日 『モラン神父
4月30日 『いぬ
5月1日 『賭博師ボブ
5月2日 『影の軍隊
5月3日 『仁義

毎日20時20分からの1回上映です。
4月28日(土) 上映後に永田道弘氏(愛知大学准教授)による”メルヴィル、黒の美”をテーマとしたトークイベントが開催されます。
かなり以前のことになってしまったが、松田聖子の80年代のベストアルバム『Seiko Matsuda sweet days』が1月31日に発売された。
それに絡めて、80年代当時の昔話をしてみたい。

聖子さんのベストアルバムはすでに数限りないほど世に出ており、ファンとすればもうお腹いっぱいだが、このアルバムは、デビュー曲『裸足の季節』(80)から『旅立ちはフリージア』(88)までのシングルレコードのA面B面が発売順に収録されていることが特徴である。
なかなかの好企画であり、これまでこの形態で発売されてこなかったのか不思議なくらいだ。

聖子さんの80年代のシングルA面は今更言うまでもなく名曲のオンパレードだが、B面にもそれに劣らぬ素晴らしい楽曲が多かった
Sweet Memories』を始め、『Eighteen』『Romance』『制服』『少しずつ春』『愛されたいの』『蒼いフォトグラフ』『ボン・ボヤージュ』『マドラス・チェックの恋人』等々、枚挙に暇がない。
今回のアルバムのリリースは、それらの名曲の数々が改めて注目される良い機会となったに違いない。
実際、デビュー曲からA面B面の順番に聴いていくと、聖子さんの歌手としての成長ぶり、声質や歌唱の変化が如実に感じられる。
また、当時自分が経験した出来事と聖子さんの思い出が重なり、感無量になる瞬間が一度や二度ではない。

聖子さんのデビュー曲『裸足の季節』の発売日は1980年4月1日だが、まさにその日私は中学生になった
そんな頃、テレビを見ていたら突然耳に飛び込んできた♪エクボーのー♪という突き抜けるような歌声。
それが聖子さんのデビュー曲『裸足の季節』であったのだ。
洗顔料のCMに使われていたのだが(出演していたのは別の人物)、その歌声の印象は強烈で、松田聖子という人物の名前も顔も分からないうちに、私はまず歌声に強く惹かれたのだった。
今こんなことを言うと出来過ぎのような話で嘘のように思われるかもしれないが、本当にあの声には聴く人の心を一瞬のうちに鷲掴みにする力があった。

幻であったこのCMも今ではYouTubeで観られる。
今観ても、そのインパクトの強さはいささかも衰えていない。


それまでは山口百恵という絶大な人気と存在感の人がいた。
私も小学生の頃『潮騒』など何本かの主演映画を観に行った記憶もあるし、ドラマの『赤い~』シリーズもよく観ていたが、あまりにも落ち着き過ぎている印象があったせいか、好きになるほどではなかった(むしろ桜田順子の方がずっと好きだった)。
当時、百恵さんもまだ二十歳そこそこだったのだが、小学生の私からは、まるでオバサンのように見えたことも確かだ。
もっとも、私に比べ6歳年上の聖子さんですら、当時かなりお姉さんに感じられたものである。

それはともかく、間もなく私は聖子さんの姿形も知ることになるのだが、聖子さんのことはなんの疑念もなくスッと好きになったような気がする。(この辺の記憶は曖昧)
当時はまだ子供だったのでレコードを買う習慣もなかったし、いきなり大ファンになったわけでもないが、不思議なくらいごく自然に好きになった記憶がある。

そうこうしている間にセカンドシングル『青い珊瑚礁』で聖子さんはブレイクを果たすのだが、『裸足の季節』ですでに強烈な印象を受けていた私からするとそれは意外でも何でもなく、至極当然という感じだった。
それくらい聖子さんの声、歌、ルックスの愛らしさには計り知れない魅力があったからである。

青い珊瑚礁』でいくつもの新人賞を受賞したせいか、この曲がこの時期の代表曲のように思われがちだし、それも確かだが、サードシングル『風は秋色』の爆発力も忘れてはならないと思う。
当時、周りの連中も『風は秋色』の方が良いという意見が多かった記憶がある。
実際、『青い珊瑚礁』の売り上げは約60万枚だが、『風は秋色』の売り上げは約80万枚で、20万枚も上回っているのだ。
これは後に『ガラスの林檎/Sweet Memories』(83)が異例のロングヒット(85万枚)を飛ばすまでは聖子さんのシングルの売り上げの最高である。

『風は秋色』は、いきなりサビから歌が始まる曲の構成やメロディのイメージ等、今では『青い珊瑚礁』の二番煎じのような言われ方をされることもあるが、二番煎じがオリジナルより遥かに売れたという事実をどう見たらよいのか。
事実、『風は秋色』は冒頭の♪ラララララ♪からして太陽のような声の明るさが本当に素晴らしい。
そして、止め処も無く伸びるハイトーンボイスにさらに進化した表現力が加わって、もう誰も止められないくらいの勢い、破壊力を感じる。
今聴いても、まったく恐ろしいくらいの多幸感を感じさせる最強の楽曲だと思う。


『風は秋色』のB面『Eighteen』(実際は両A面扱い)の魅力も決して忘れてはならない。
先頃亡くなった平尾昌晃が珍しく作曲した曲だが、これは未だにアイドル歌謡の一つの頂点を極めた楽曲だと思う。
テレビでも何度か披露されており、振り付けの可愛らしさも含め、B面としてはあまりに勿体無い名曲中の名曲だ。


前作でブレイクを果たしていたとはいえ、もし『風は秋色/Eighteen』がコケていたら、さすがの聖子さんもここまで大スターになったかどうか。
風は秋色/Eighteen』はその意味でまさに最強のシングルであり、これで人気を磐石のものとした聖子さんは他の追随を許さないトップアイドルとなった。
聖子さんの登場で80年代の幕が開いたとは今となってよく言われることだが、当時の私にはそこまでの実感はなかったものの、中学生になった自分の環境の変化と相俟って、まさに新しい時代が始まりつつあるような、そんな予感がしたものである。

そして、年が変わって81年、第4弾シングルとして『チェリーブラッサム』が発売された。
後で知ったことだが、聖子さん自身、レコーディング時はこの曲を好きでなかったという。
そして、私も当時どちらかというと微妙でそれほど好きな曲ではなかったし、その感じはその後も30年(!)ほども続いた。
しかし、この5年ほどのことだが、YouTubeで当時のこの曲の映像を観て完全に嵌ってしまった。
なんという名曲、素晴らしい歌詞、とてつもない歌唱!!


当時は毎日のように聖子さんがテレビでこの曲を歌っている姿を見ていて、半ばうんざりするほどであったのだが、こんな凄いものを私たちはテレビで毎日のように見ていたのかと思うと、なんと幸福な時代を私たちは過ごしていたのかと神様に感謝したくなってしまう。

それにしても、なんという素晴らしい声なのだろうか。
当時、私もまだ子供だっただけに、聖子さんが歌が上手いとか声がいいとか、実はあまりよく分かっていなかったのである。
声の印象がファンになるきっかけではあったものの、それからは、やはりルックスの可愛らしさであったりとか、テレビやラジオ等で見せるキャラクターの親しみやすさであったりとかがファンである大きな理由となっていった。
しかし、今思い返してみると、とてつもなく素晴らしい声から導き出される表現力こそがやはり聖子さんの最大の魅力であると改めて気づかされるのである。

5thシングル『夏の扉』以降に関しては、またいつか機会があれば。

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趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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