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松田聖子のニューシングル『薔薇のように咲いて 桜のように散って』のCDが発売日にamazonから届きました。
すでに何度か聴き返しているところです。

ドラマのバックに流れているのをこれまで聴いてきましたが、やっぱりCDとして聴くと印象が違いますね。(もちろん良い意味で)
冒頭のピアノのシンプルなフレーズからすでに”和”の雰囲気が濃厚に立ち込めます。
聖子さんは特にいつもと変わった歌い方をしているわけではないのですが、曲の雰囲気に完璧にマッチした歌を聴かせているのはさすが。
アレンジもかなりスケールが大きく、ロック色が強い仕上がりになっているのはちょっと意外でした。
聖子さんのヴォーカルの伸びも良く(とりわけファルセット部分は絶品)、全体として、かなり聴き応えのある作品になっていると思います。
私も初めて聴いた時は微妙な感じに聴こえましたが、今ではハッキリ好きな作品と言えます。
不思議なことに、テレビで聴いていた時よりも明らかに良い曲に聞こえます。

CDには(Piano Ver.)も収録されていますが、こちらも良いです。
(Piano Ver.)とはいっても、ピアノだけの伴奏ではなく、ストリングス(たぶんシンセ)も効果的に使われていますので、決して貧相な感じではありません。
バッキングヴォーカルのハーモニーが良く聞こえるのはこちらの方ですね。(これがまた魅力的)

あと私が購入した初回盤A(DVD付)にはこの曲のビデオクリップが収録されています。
最近は予算のせいかどうしても安っぽいビデオクリップが多かった聖子さんですが、この作品ではそういった安っぽさはあまり感じられず、それどころか、聖子さんの白い肌の美しさがこれほど綺麗に撮られたビデオクリップは過去にもあまりないのではないでしょうか。
近年の聖子さんのビデオクリップではおそらく最高の仕上がりです。

あとはとにかく売れてくれれば(笑)。
オリコンデイリーチャート(9月22日付け)では1位になっていますので期待したいですね。



薔薇のように咲いて 桜のように散ってミュージックビデオ(Short Ver.)
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松田聖子のニューシングル『薔薇のように咲いて 桜のように散って』が9月21日に発売されます。

某ドラマの主題歌として数か月前からテレビでも流れていましたから、お聴きになった方も多いのではないでしょうか。
あのYOSHIKIに聖子さんが直にオファーしたというこの楽曲、ドラマの初回で初めて聴きましたが、ちょっと私の好みではないかなー、という印象でした。
よって、このブログでもあまり取り上げようという気にならなかったというのが正直なところだったのです。

私は普段テレビはほとんど観ないですし、ドラマの内容も相当アレでしたので、その後あまり聴く機会がなかったのですが、最近聴き直してみたら悪くないですね(笑)。
というか、かなり良い出来栄えなのではないでしょうか。
私もamazonに注文したCDが本日届く予定ですので、改めてCDで聴いて判断したいと思います。

ちなみに、CDは例によって初回盤A(DVD付)、初回盤B(ポスター付)、通常盤の3種類が発売されていますが、私は初回盤Aを買いました。
それにしても、通常盤初回盤Bのジャケット写真はもうちょっと何とかならんかったのかなー(苦笑)。



薔薇のように咲いて 桜のように散ってミュージックビデオ(Short Ver.)
聖子さんの白い肌が素晴らしい!!
7月9日、松田聖子日本武道館コンサートに行ってきました。

ただし、コンサートの内容についてSNS等で発信することは禁じられているので、ここで言及することはできません。
なので、コンサートに付随する諸々のことなどを。
昨年の武道館コンサートについて書いた記事

コンサートは大盛況でした。
場内はもちろん、会場の外に至るまで物凄い熱気で立見席まで人でいっぱいです。
翌日10日も同じ武道館でコンサートは行われましたが、同じような状況だったのではないでしょうか。

それにしても、これほどの多くの人々をいまだに惹き付けている聖子さんとは一体何者なのでしょうか?
正直なところ、私自身、分かっているようで実は分かっていない気がしてならないのです。

実際、松田聖子とは何ぞや?という疑問は常に私の心の中にあります。
ただ、世間一般における松田聖子と、私たちファンにとっての松田聖子は、重なる部分はあるにせよ、異なる部分もかなりあるのではないでしょうか。
そこのところを混同すると、私自身ますます迷路に入ってしまうような気がします。
私がここで考えたいのは私たちファンにとっての松田聖子です。

武道館に集まったファンは私と同年代の人たちがほとんどです。
特に女性ファンの熱狂ぶりは半端ないです。
実際、会場を埋めているファンの6~7割は女性でしょう。
男性諸氏はだいたい周囲の女性パワーに圧倒され、その反応に流されるままに呆然と”姫”を眺めているだけという感じです。(私もその類)

あそこにいた人たちは、男女を問わず、聖子さんがデビューし世の中を席巻したあの80年代初頭の時代をともに経験した人たちがほとんどなのでしょう。(会場で周囲を見渡せば分かります 笑)
誰もがあの頃はまさに青春真っ只中で、テレビ、レコード、カセットで聖子さんの歌を浴びるように聴いていました。
しかし、松田聖子という一アイドル歌手が30数年後にも大きな存在として自分と関わりを持っているなど、当時は夢にも思わなかったのではないでしょうか。

聖子さん自身、独身時代に著書(!)で「結婚したら引退します」とたびたび書いていましたし、私もいつかはそうなるんだろうなと思っていました。
私は友人の前で「将来は松田聖子と結婚する!」と宣言していましたが(笑)、誠に残念ながらその夢はかなわず、今現在目の前には似ても似つかぬ人が座っています・・・。

それはともかく・・・当時は私たちファンも、部活、受験勉強、恋愛、趣味等、聖子さんだけが青春ではありませんでしたし、なんらかのきっかけで聖子さんから離れてしまった人も多かったと思います。(私は聖子さんの最初の結婚がきっかけ)
しかし、あの時代に聖子さんが私たちに与えたインパクトは、当時の私たちにも想像できないくらい大きいものだったのです。
そうでなければ、こうして今も聖子さんに関わっていないでしょう。

思えば、現在の我々にとって、あの時代を彷彿とさせるような形で生き残っている存在は、ほとんど聖子さんだけになってしまったのではないでしょうか
もちろん、他がすべて消え去ってしまったというわけではないでしょうが、毎年オリジナルアルバムを出し、コンサートツアーをやり、CM等さまざまな話題を提供し、現役感を感じさせるような存在感を放っているのは聖子さんぐらいなのではないかと思うのです。(声の衰えは如何ともしがたいですが・・・)

そういう意味でも、聖子さんはまさしく問答無用の本物の大スターであり、その存在に少しでも近づきたい、同じ空間を共有したいと思わせる人は他にいません。
聖子さんのコンサートは、そういったファンとスターとの結び付きを夢想させる、類い稀な機会であり、そこでは、あの時代の空気、気持ちが多少なりとも心の中に甦ってくるのです。
ある意味、あの時代の同窓会的な場を提供してくれているのが聖子さんのコンサートであると言えるのかもしれません。

ファンにとって80年代の聖子さんの歌がある種のノスタルジーであることは否定できませんが、たとえキーが下がったとしても、また、衰えた声で歌われたとしても、その歌は現在でも決して輝きを失っていません
私たちファンも歳を取り、容姿も境遇も変わりました。
もちろん、聖子さん自身も変わりました。
何もかもが変化した中で、当時の夢を見させてくれるのは聖子さんだけです

その意味でも、聖子さんが毎年のようにオリジナル・アルバムを出すということは意外と重要なことなのではないかと今回改めて感じました。
年に一度のアルバムは、聖子さんという存在が決して過去の遺物ではない、現在進行形のクリエイターであり続けている証でもあるからです。(この際クオリティ云々は問題ではありません)

ただ一方で、コンサートの間、どこか醒めている自分もいます
例年、ニューアルバムからの曲が歌われる前半はほとんど口〇クで、後半のメドレーもかなりの部分がそのように感じます。
それを歌手としてあるまじき行為と見るか、いっときのエンターテインメントを成立させるための演出上の必要悪と見るかは意見は分かれるところかもしれません。
一方で、聖子さんのコンサートにおいてこれはもう長い間行われていることなので(割合は低いものの、80年代半ばから行われていました)、今さら批判しても仕方ないという諦めも正直なところあります。
また、そのことに全く気付いていないファンの人たちも少なくないだろうということも問題を複雑にします。

歌手・松田聖子を考える上で避けて通ることのできない、最も難しい問題がここにあります
一体、聖子さん本人はそのことをどう感じてらっしゃるのでしょうか。
ファンを裏切っているという意識はないのでしょうか。
ファンをなにより大事に思ってらっしゃるであろう聖子さんだからこそ、私はずっと長い間、このことを大変疑問に感じてきました。

聖子さんは歌手であり、コンサートである以上、生歌であることは当然のことです
たとえ、音が外れたり、声が出なかったとしても、それこそが生の歌の醍醐味です。
しかし、それを80年代からずっと続けていたら声の衰えはもっと早く訪れたことでしょう。

どこかで読んだ記事ですが、聖子さんは最初の結婚で一時休業中に、医者からこのまま歌っていけば、そのうち声が出なくなりますよ、というようなことを言われたということです。
それが本当だとすれば、長く歌手活動を続けるためには、誰に何と言われようとこの方法が必要だと考えているのかもしれませんし、ファンの前で松田聖子のイメージをできるだけ壊さないように、喉に危険な歌や負担の大きい歌は生で歌わなくなっているのかもしれません。

しかし、そうであるならば、無理な歌はもう歌わなくてもよいのではないでしょうか
そういった歌は封印して、現在の聖子さんに無理のない歌だけでコンサートを行ったとしても、ファンは納得し、許してくれるのではないでしょうか。

なにより、若い頃に超ハードスケジュールで働かされ、喉を潰してしまった時代を知っているだけに、我々は聖子さんに対して無理を言う気にはなれないという気持ちもあります。
たとえ将来、生歌がコンサートのごく一部になってしまっても、私たちは聖子さんのコンサートに行って喝采を送るような気もします。
正直なところ、私もその辺りの理屈の整合性(?)をどう考えてよいのかよく分かりません。
言っている内容が矛盾しているかもしれませんが、とにかく少しでも長く歌い続けて欲しいのです。
生の舞台で生の歌を歌っていただければ、もう望むことは何もありません。
なによりその存在が我々の生きている証でもあるのですから。

松田聖子のニューアルバム『Shining Star』(6月8日発売)がamazonからようやく到着しました。
遅ればせながらざっと聴いた感想を。
ちなみに、私が買ったのはDVD付きの【初回限定盤A】。
 
通算50作目のオリジナルアルバムとのことで、やはり聖子さん自身のプロデュース、収録曲は全10曲。
聖子さん自身の作詞作曲による新曲がトラック1から8まで、トラック9と10に昨年発表した両A面シングル『惑星になりたい』『永遠のもっと果てまで』がそれぞれ収録されています。

このラスト2曲については昨年の発売時にいろいろと書きましたので(リンク)、ここでは割愛しますが、昨年発売されたオールタイムベスト『We Love SEIKO』にも収録されていましたので、まさかここにも持ってくるとは思いませんでした。
確かに近年の聖子さんの楽曲では出色の出来栄えの2曲ですが、収録の是非については意見が分かれるところでしょう。

アルバム全体を聴いた印象として、このラスト2曲と新曲8曲とはクオリティの高さが段違いです。(もちろん2曲の方が上)
一般的に、優れた楽曲が収録されるということは、アルバム全体のクオリティを押し上げる意味では有効です。
しかし、アルバムの内容の統一性や、他の楽曲とのバランスという要素も重要です。

その意味で、アルバムを通して聴いた時、この2曲はやはりバランスが良いとは思えない。
簡単に言えば、アルバムから浮いています。
聖子さんも当然気づいていたのでしょう。
まるでボーナストラックのようにラストに置いた形になっているのはそのためではないでしょうか。

個人的に、『永遠のもっと果てまで』をアルバムのラストに収録というのは分からなくもないのですが、『惑星になりたい』はもう入れなくてもよかったのではないかと思います。
アルバムの出来如何に関わらず、曲のカラーがあまりにも異質です。

さて、問題は聖子さん自身の作詞作曲による新曲(トラック1から8まで)に関してです。

私がCDを入手したのが発売から二日経ってからでしたから、amazonのレビューも気になって覗いてみたのですが、ボロクソと言ってよいような低評価がほとんどです。
しかし、そんなに悪い出来でしょうか?
まさか一度聴いただけで評価を下していないでしょうか?

私も傑作だとか素晴らしい出来栄えとか言いたいのではありません。
80年代の諸作の足元にも及ばないのは是非もない。
あれは時代の生んだ奇跡であり、聖子さんに限らず、音楽界においても、おそらく二度と同じような現象は生まれないでしょう。
それだけに、聴き手の側が、松田聖子という歌手に期待し、求めるものが高度かつ苛酷なものになっていることは否定できません。

思うに、amazonのレビューの低評価は、いまだに聖子さんがセルフ・プロデュース、作詞・作曲を続けていることに対する失望と、ジャケット写真や付属のDVD、フォトブックへの失望などアルバムに付随する現象面を捉え過ぎているせいではないでしょうか。(もちろんそれらも重要であることは言うまでもありません)

一言で言えば、【聖子さんのセルフ・プロデュース(作詞・作曲)=ダメ】というイメージが強すぎるのだと思います。
まぁ、その悪いイメージを作ってしまったのは聖子さん自身に他ならないわけですが…。

確かに一度や二度聴いただけでは良さが伝わりにくいアルバムであることは事実かもしれません。
全体的に地味というかおとなしい印象はあり、一聴して強いインパクトを与える楽曲は『Summer Time Magic』くらいです。
しかし、☆一つとかそれほどひどい出来とはとても思えないのです。

よく言われるように、聖子さんによる歌詞はワンパターンの極みですが、聖子さんの場合、ここ10年(20年?)くらいずっとこんな感じですよね?
結局、歌手松田聖子が歌いたい歌詞が(最大公約数的には)自身で書いた、こういった歌詞なのでしょうから、今さら外野がどうこう言っても仕方ないんじゃないでしょうか。
むしろ、曲自体はそんなに悪くないです
いや、悪くないどころか、結構良いと思う私の耳はおかしいのでしょうか?

好きな楽曲としては『Shining Star』『Summer Time Magic』『あなたへの想い』『ずっと愛してるから』『Melody♪』『Guardian Angel』。(ほとんど全部…笑)
全体として、昨年の『Bibbidi-Bobbidi-Boo』にアレンジの雰囲気が近い印象でしたが、個人的には今回のアルバムの方が好きかもしれません。
いや、おそらくこっちの方が好きです。
ただ、聖子さんのヴォーカルの存在感が薄いというか、歌のインパクトが弱いな、という印象は持ちましたね。
これはやはり残念です。

随分前から、作詞作曲を外注し聖子さんはヴォーカルに専念すべきとのファンの声がありますし、私もできることならそうして欲しいと思いますが、現実問題としてはなかなか厳しいのでしょう。
現在の聖子さんですらオリジナルアルバムは売れて数万枚の世界、外注しても元が取れる保証はありません。
昨年のシングル『永遠のもっと果てまで』(作詞松本隆、作曲ユーミン)にしても、話題の割には売れませんでした。

今やレコード会社は、売れる見込みがないCDを出さない時代になっています。
世の中には著名なアーティストでもCDが出したくても出せないという人たちがたくさんいます。
聖子さんのように、毎年のようにアルバムが出せるというのは幸せなことです。
逆に、毎年聖子さんからアルバムを届けてもらえるファンも幸せです。(聖子さんも54歳ですからね…)

以上、どちらかというとamazonの厳しい評価に対する擁護のような形になりましたが、正直言ってファンの贔屓目もあると思います。
逆に、ファンだからこそ厳しい評価を下すべきという意見もあるでしょう。
どちらも”聖子愛”には変わりありませんが、それだけに、今回のアルバム『シャイニング・スター』を、ご本人はもちろん、ファンの人たちももっと大切にすべきなのではないかと思います。

松田聖子が通算50作目となるオリジナルアルバム『Shining Star』を6月8日に発売することが分かりました。

昨年秋に発売された両A面シングル『永遠のもっと果てまで/惑星になりたい』を両曲とも、それもラスト2曲に収録するという力技です(苦笑)。
両曲ともにオールタイムベスト『We Love SEIKO』に収録されていましたので、正直なところ今さら感は否めないですね。
ただ、オリジナルアルバム50作目となる記念盤でもありますし、こうしてオリジナルアルバムが毎年きちんとしたローテーションで発売されることを一ファンとして喜びたいと思います。

アルバムの形態は3種類。
初回限定盤A】(CD+DVD)
初回限定盤B】(CD+豪華フォトブック)
通常盤】(CDのみ)

<収録曲>
CD
01.Shining Star
02.It's a wonderful life
03.Summer Time Magic
04.あなたへの想い
05.Take a chance!!
06.ずっと愛してるから
07.Melody♪
08.Guardian Angel
09.惑星になりたい
10.永遠のもっと果てまで

DVD ※初回限定盤Aのみ
・『The Story of Shining Star』(Music Clip):新録8曲が繋がったスペシャルムービー
・永遠のもっと果てまで(MV)
・惑星になりたい(『The Story of Shining Star』Off Shot Clip)
・オリジナルアルバム50作記念スペシャルインタビュー
・オリジナルアルバム50作記念 豪華フォトブック付き(初回限定盤Bのみ

いつもどの形態を選ぶか迷わされますが、今回もまあDVD付きの初回限定盤Aにするでしょう。
タイトルも聖子さんにしか許されないような、そのものズバリのタイトルですが(笑)、昨年発売されたアルバム『Bibbidi-Bobbidi-Boo』が傑作とは言えないながらも、なかなかの出来栄えだっただけに、今回のニューアルバムへの期待も高まります。

年が明けて2016年、まずは紅白聖子さんから(笑)。

ご存知の通り『赤いスイートピー』を大トリで歌ったわけですが、残念ながら声が出てなかったですね。
我々ファンの期待に沿うような歌唱ではありませんでした。
その前日のレコード大賞の『最優秀歌唱賞』(!)で『秘密の花園』『渚のバルコニー』『永遠のもっと果てまで』を3曲メドレーで歌った時にも、特に最初の2曲はしょっちゅう歌っている曲にもかかわらず、音程は悪いし、声は出てないしで紅白に向けかなりの不安を掻き立てられたのですが、その心配していた最低ラインよりはマシといった程度でした。

あの歌唱で大トリはないと思います。
去年も書きましたが、もともと聖子さんの歌は紅白のトリには似合わないですね。
それでも最新シングル『永遠のもっと果てまで』なら曲調といい、歌詞といい、紅白の大トリに合っていたと思います。
それが今回何故に『赤いスイートピー』?
これまで一度も紅白で歌われていなかったということなんですが、逆にいえばその気になればいつでも歌える歌です。
今回は『永遠のもっと果てまで』というタイムリーな素晴らしい曲がありながら歌わなかったのは本当にもったいなかったと思います。

確かに世間的には『永遠のもっと果てまで』よりも『赤いスイートピー』の方が(視聴率等)アピール度は高いのでしょう。
しかし、いまだに過去の曲にすがっている懐メロ歌手みたいだという印象も否定できないのではないでしょうか。

それでも、紅白の大トリに相応しい歌唱で締めてくれるなら何も文句はありません。
その前に歌った何人かの歌手たちはそれ相応の素晴らしいパフォーマンスを見せて(聴かせて)くれました。
普段歌っていない?マッチだって歌は意外なくらい安定していました。
にもかかわらず、ですからね・・・。

キーを下げて歌うことや間をタメて歌うことがダメだとは思いません。
30年以上前の歌なわけですし、当然声も衰えるし高い声も厳しくなります。
歌い方だって年齢と共に変わっていくものです。
それは仕方ない。

まして、聖子さんのようにデビュー当時の殺人スケジュールで一度喉を潰した歌手が、今50代で20代の頃と同じように歌えというのが土台無理な話。
あのマリア・カラスだって、40代以降の声はガクンと衰えました。
他にも喉に負担の掛けない歌唱法を用いるオペラ歌手の人たちも、ほとんどが40代半ば以降は声が衰えます。
我々は50代の聖子さんが今も元気に歌ってくれているという事実を素直に喜ぶべきなのかもしれません・・・。

それでも、期待してしまうのは、我々が聖子さんの素晴らしい時を知っているからなのですね。
なにも80年代とは言いません。
2013年の紅白における『あなたに逢いたくて』の歌唱は2014年の大トリの時とは雲泥の差でしたし(もちろん良い意味で)、2012年のTokyo Jazz Festivalにおけるボブ・ジェームスとのコラボ(『Put Our Hearts Together』)においては驚くべき歌を聴かせてくれました。
また、近いところでは先日発売されたオールタイムベスト『We Love SEIKO』の初回特典DVDに収録されている『時間旅行』、『セイシェルの夕陽』のエモーショナルな素晴らしい歌唱もごく一例として挙げることができるでしょう。(どちらも2009年の収録)

2014年の時もそうでしたが、今回の紅白の聖子さんには、これが松田聖子だ!という表現力、存在感、オーラみたいなものが決定的に欠けていたように思うのです。
ちゃんと歌おう、ちゃんと歌おうという意識が強すぎるのか、緊張感のせいなのか、安全運転に終始し、聖子さんらしい感情が歌に乗り移るような瞬間がありませんでした
そのせいか、歌詞の意味が恐ろしいまでにこちらに伝わってきませんでしたし、『赤いスイートピー』という稀代の名曲の良さ、素晴らしさが聴く者に伝わってきたとは言えなかったように思います。

紅白の大トリというのは我々には到底分からないプレッシャーがあるのでしょう。
聖子さんの歌っている最中のまばたきの異様なまでの多さからもそれは伺えました。(普段はあんなことはありません)
しかし、聖子さんはそんな言い訳の通用する歌手ではないはず。
我々ファンはコンサートやDVDなどで、今も聖子さんが素晴らしいパフォーマンスの出来る歌手だということをよく知っています。
是非とも次回はトリであるなしにかかわらず、これが松田聖子だ!というような素晴らしいパフォーマンスを期待したいと思います。

前回『We Love SEIKO』の選曲についていろいろ書きましたが、あれから間もなくアマゾンからCDが届き、これまで3回通して聴いたところです。

一言、素晴らしい!!
今回は曲順を年代順にしなかったのがなんといっても大成功!
とにかく次から次へと名曲のオンパレードでワクワク感が半端ない。
是非ともこのアルバムは曲目リストを見ずに聴いて欲しいですね。
曲目リストを見ながら聴いたら楽しみが半減すると思います。
次にどんな曲が飛び出すか、これほど楽しみなアルバムは他にないですよ。

そして、改めて聖子さんの名曲の数の多さに驚かされた、というか半ば呆れました。
日本にこれほど多くの名曲のある歌手が他にいるでしょうか。
いくらキャリアが長いといっても、それだけコンスタントに活動を続けているということがとにかく凄いですし、なんだかんだ言われながらも名曲を作り続け、歌い続けている努力と才能、音楽に対する真摯な姿勢に敬服しますね。

アルバムの音質も最新デジタル・リマスタリングと謳っているだけあってかなり良くなっています。
それはDISC 1の1曲目青い珊瑚礁のイントロが始まった瞬間から明白。
80年代の曲も最近の曲も音質に違和感を感じないのには驚きました。
不思議なことに、このアルバムでは古い曲ほど音質の良さを感じます。
そのせいでしょうか、どの曲も本当に古さを感じないですね。

DISC 1白いパラソルまでは聖子さんの初期のキラーチューンがこれでもかと続き、声の伸び、ヴォーカルの魅力に心底圧倒されます。
そして、瞳はダイアモンドからSWEET MEMORIES櫻の園哀しみのボートUnseasonable Shoreと続く流れは間違いなくこのアルバムの白眉。

櫻の園は80年代の聖子さんの編曲を数多く担当しながらも若くして亡くなった大村雅朗の残した曲に松本隆が歌詞をつけた曲ですが、ホントに泣けます。
それも大村雅朗作曲のSWEET MEMORIESの後に続いて収録されているのがニクイです。
Unseasonable Shoreのイントロが始まった瞬間の軽やかな開放感も素晴らしいですね。

DISC 2瑠璃色の地球ガラスの林檎風立ちぬという大曲の流れも凄いですし、DISC 3Gone with the rain眠れない夜私だけの天使 ~Angel~恋する想い ~Fall in love~抱いて…「ありがとう」と続く流れも魅力的です。
前回入れなくても良かったのでは?と書いたLuLu!!Bibbidi-Bobbidi-Booといったところが他の名曲に引けを取らないくらい良い曲に聴こえたのは大健闘。
聖子さん、ごめんなさい。

初回盤特典のDVDも良かったです。
前半の20th Medleyは例によって口パクありの聖子さんとしては比較的平凡な出来ですが、99年のZepp Tourにおける未来の花嫁のアットホームな雰囲気と楽しさ、そして、抱いて…、赤い靴のバレリーナ時間旅行セイシェルの夕陽といったところが実に素晴らしい。
赤い靴のバレリーナはもともとDVDを持っていてこれまでも何度も観ていますが、聖子さんの歌といい、表情といい、何度観ても良いですね。
そして、時間旅行セイシェルの夕陽も聖子さんのヴォーカルに情感がこもっていて本当に感動的。
初回盤特典DVDはこの内容で収録時間も50分強と特典としては上出来でした。

今さらですが、聖子さんは本当に偉大ですね。
アイドルだから、歌謡曲だからといった先入観なしに本当にいいものはいい。
聖子さんを聴いたことのない人、あるいはなんとなく分かっている気になっている人!
騙されたと思ってこのアルバムを(レンタルでもいいから)聴いて下さい。
素晴らしい歌の数々に圧倒され、松田聖子という歌手の魅力に改めて気づくことでしょう。

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趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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