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年が明けて2016年、まずは紅白聖子さんから(笑)。

ご存知の通り『赤いスイートピー』を大トリで歌ったわけですが、残念ながら声が出てなかったですね。
我々ファンの期待に沿うような歌唱ではありませんでした。
その前日のレコード大賞の『最優秀歌唱賞』(!)で『秘密の花園』『渚のバルコニー』『永遠のもっと果てまで』を3曲メドレーで歌った時にも、特に最初の2曲はしょっちゅう歌っている曲にもかかわらず、音程は悪いし、声は出てないしで紅白に向けかなりの不安を掻き立てられたのですが、その心配していた最低ラインよりはマシといった程度でした。

あの歌唱で大トリはないと思います。
去年も書きましたが、もともと聖子さんの歌は紅白のトリには似合わないですね。
それでも最新シングル『永遠のもっと果てまで』なら曲調といい、歌詞といい、紅白の大トリに合っていたと思います。
それが今回何故に『赤いスイートピー』?
これまで一度も紅白で歌われていなかったということなんですが、逆にいえばその気になればいつでも歌える歌です。
今回は『永遠のもっと果てまで』というタイムリーな素晴らしい曲がありながら歌わなかったのは本当にもったいなかったと思います。

確かに世間的には『永遠のもっと果てまで』よりも『赤いスイートピー』の方が(視聴率等)アピール度は高いのでしょう。
しかし、いまだに過去の曲にすがっている懐メロ歌手みたいだという印象も否定できないのではないでしょうか。

それでも、紅白の大トリに相応しい歌唱で締めてくれるなら何も文句はありません。
その前に歌った何人かの歌手たちはそれ相応の素晴らしいパフォーマンスを見せて(聴かせて)くれました。
普段歌っていない?マッチだって歌は意外なくらい安定していました。
にもかかわらず、ですからね・・・。

キーを下げて歌うことや間をタメて歌うことがダメだとは思いません。
30年以上前の歌なわけですし、当然声も衰えるし高い声も厳しくなります。
歌い方だって年齢と共に変わっていくものです。
それは仕方ない。

まして、聖子さんのようにデビュー当時の殺人スケジュールで一度喉を潰した歌手が、今50代で20代の頃と同じように歌えというのが土台無理な話。
あのマリア・カラスだって、40代以降の声はガクンと衰えました。
他にも喉に負担の掛けない歌唱法を用いるオペラ歌手の人たちも、ほとんどが40代半ば以降は声が衰えます。
我々は50代の聖子さんが今も元気に歌ってくれているという事実を素直に喜ぶべきなのかもしれません・・・。

それでも、期待してしまうのは、我々が聖子さんの素晴らしい時を知っているからなのですね。
なにも80年代とは言いません。
2013年の紅白における『あなたに逢いたくて』の歌唱は2014年の大トリの時とは雲泥の差でしたし(もちろん良い意味で)、2012年のTokyo Jazz Festivalにおけるボブ・ジェームスとのコラボ(『Put Our Hearts Together』)においては驚くべき歌を聴かせてくれました。
また、近いところでは先日発売されたオールタイムベスト『We Love SEIKO』の初回特典DVDに収録されている『時間旅行』、『セイシェルの夕陽』のエモーショナルな素晴らしい歌唱もごく一例として挙げることができるでしょう。(どちらも2009年の収録)

2014年の時もそうでしたが、今回の紅白の聖子さんには、これが松田聖子だ!という表現力、存在感、オーラみたいなものが決定的に欠けていたように思うのです。
ちゃんと歌おう、ちゃんと歌おうという意識が強すぎるのか、緊張感のせいなのか、安全運転に終始し、聖子さんらしい感情が歌に乗り移るような瞬間がありませんでした
そのせいか、歌詞の意味が恐ろしいまでにこちらに伝わってきませんでしたし、『赤いスイートピー』という稀代の名曲の良さ、素晴らしさが聴く者に伝わってきたとは言えなかったように思います。

紅白の大トリというのは我々には到底分からないプレッシャーがあるのでしょう。
聖子さんの歌っている最中のまばたきの異様なまでの多さからもそれは伺えました。(普段はあんなことはありません)
しかし、聖子さんはそんな言い訳の通用する歌手ではないはず。
我々ファンはコンサートやDVDなどで、今も聖子さんが素晴らしいパフォーマンスの出来る歌手だということをよく知っています。
是非とも次回はトリであるなしにかかわらず、これが松田聖子だ!というような素晴らしいパフォーマンスを期待したいと思います。

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紅白大トリ
はじめまして。
他の方の感想などを読みましたが、こちらへ来て読ませていただき、自分の中のもやもやが、だいぶすっきりしました。聖子さんが上手に歌えることが重要でなく、表現力・存在感を出すことが大事なんですね。ありがとうございます。
私も「永遠のもっと果てまで」を歌って欲しかったです。
冬の蜂 2016/01/03_Sun_23:12:10 編集
ありがとうございます
冬の蜂様
はじめまして。
聖子ファンの方とこうして交流できることを嬉しく思います。
私の記事でもやもやが幾ばくかでもすっきりされたとのお言葉、大変光栄に思います。
ありがとうございます。
マサヤ@管理人 2016/01/04_Mon_00:48:15 編集
まさに思っていたことを…
初めまして。去年から思っていたモヤモヤがここで見事に代弁されていて、思わず書き込みをさせていただきました。2014年と言い、どうも「世間体」みたいなものを気にしている松田聖子がいる気がしました。
昔は「ぶりっ子」ですら自分の理想としている歌手像として貫いていたというのに、そう言う自分の道を行く感が無くなっていますね。
難しいことは言わず、普通に歌ってほしいですね。マッチはそのまま素直に歌っていて、良かったです…これ私も意外でした。
小橋 2016/01/04_Mon_01:47:22 編集
同感です!
初めまして
「松田聖子 紅白」で検索していたら、こちらに辿り着きました。
他の方の書き込みにもありますが、私も同様に思っていました。
紅白の大トリでは、聖子ちゃんの良さが全く出ていませんでした。(昨年同様)

聖子ちゃんは歌の世界に入っていなかったですよね。

前は、歌を聴いていると情景までもが浮かびました。

次は大トリではなく、紅白に出てもらえたら嬉しく思います。
まゆか 2016/01/04_Mon_16:51:45 編集
マッチは強敵だった
小橋様
コメントありがとうございます。
そうなんですよね、難しいことを意識せずに聖子さんらしく歌ってくれれば結果は付いてくると思います。
力は間違いなくある人ですからね。
おっしゃる通り、マッチは変に作りこまずにあるがままに歌っていて良かったと思います。
マサヤ@管理人 2016/01/05_Tue_01:47:12 編集
歌の世界
まゆか様
コメントありがとうございます。
歌の世界に入っていなかった・・・まさにそれだと思います。
今回の聖子さんの歌の特徴を一言で表現していただきありがとうざいます。
勉強になりました。
マサヤ@管理人 2016/01/05_Tue_01:53:41 編集
無題
僕は大声で泣いてしまいました。聖子の最大のライバルは過去の聖子自身なのです。他人は勝手にあれこれほざきますが、そんな事は本人が一番判ってて、あの舞台に臨んだ蒲池法子の姿に泣きました。ただそれだけです。
砂町聖子隊 2016/11/25_Fri_17:07:19 編集
聖子さんの最大のライバル
砂町聖子隊様
はじめまして。
”聖子の最大のライバルは過去の聖子自身”・・・仰る通り、聖子さんのキャリアにおける最大の問題はそれに尽きるでしょうね。
その意味でも、もっとも苛酷な闘いに挑んでいる聖子さんの姿に泣けてしまうというのもファンとしては当然のことなのかもしれません。
マサヤ@管理人 2016/11/26_Sat_22:50:18 編集
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フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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