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パリ旅行9日目の続きです。
ペール・ラシェーズ墓地を後にした私は、メトロに乗ってコンコルド駅で降り、チュイルリー公園内にあるオランジュリー美術館へと向かいました。
ここは近くにあるルーヴルやオルセーの影に隠れて目立ちませんが、モネの大作「睡蓮」があることで有名です。
まず、地階でセザンヌ、モディリアニ、ユトリロなどを堪能しました。
中でも、個人的にも好きなモディリアニ、ユトリロはルーヴルやオルセーにはほとんど見当たらなかっただけに、ここで10前後の作品を観られたことは貴重でした。
そして、いよいよ「睡蓮」のある部屋へと向かいました。
壁四方一面が絵に覆われています。
しかも、その部屋は二つもあります。
作品は、もう、凄いという言葉を遥かに通り越した感動でした。
閉館間際で、人も少なかったこともあり、この傑作を心ゆくまで楽しむことができました。
一応、写真を紹介しますが、カメラではとてもその広がりを写しきれません。
ルーヴルやオルセーで多くの素晴らしい作品を目にしましたが、今回の旅で一番印象に残った美術作品はコレかもしれません。
近くで観ると、なおさら凄さがよく分かりましたので、部分的に撮った写真を紹介いたします。
これだけではなかなかニュアンスが伝わりませんが・・・。
オランジュリー美術館から出たのが閉館時間の19時。
しかし、パリは日が長く、20時過ぎでないと暗くなりません。
天気が良かったこともあり、まだまだ日の差す中、私は凱旋門へと向かいました。
目的は、ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品『リスボン特急』のラストシーンの舞台を訪ねることです。
『リスボン特急』のラストシーン。
リチャード・クレンナ演じるシモンは凱旋門近くの「SPLENDID HOTEL」というホテルに泊まっています。
シモンは早朝、そこから姿を現したところでアラン・ドロン演じるコールマン刑事に撃たれてしまうわけですが、今回その舞台となった場所を訪ねてみたのです。
そのシーンの映像から推察するに、舞台となった「SPLENDID HOTEL」は凱旋門正面から向かって右側後方にあるように思われました。
半ば適当に凱旋門下の地下鉄駅シャルル・ド・ゴール・エトワールの出口から「Av.Carnot」という通りに出てみたのですが、運良く映画の映像のような凱旋門の右後ろ側に出ることができました。
そして、映画の舞台となった「SPLENDID HOTEL」を見つけることができたのです。
名前が「HOTEL SPLENDID ETOILE」と変わっていますが、間違いなくここが『リスボン特急』の舞台となったホテルです。
シモンが姿を現す出口こそ場所が変わっていますが、ホテルの外装はほとんど変わりがありません。
『リスボン特急』の映像をお持ちの方は是非ともそれとこれらの画像をお比べ下さい。
ちょうど、シモンがコールマンに撃たれる場所です。
コールマン刑事はこの画像の左の方から現れ、「シモン、動くな!」と声を掛けるわけです。
シモンはこのホテルの角の辺りに倒れます。
ちょうどこの画像の赤いテントが見える辺りに、カトリーヌ・ドヌーヴ演じるカティが車で乗り付けます。
手前左の壁がシモンが倒れる場所です。
画像には見えませんが、映画では右側にコールマンの乗る車が停めてあります。
ここからコールマン刑事は車で凱旋門の後ろを逆時計回りで通り、シャンゼリゼ大通りに出て、凱旋門をバックに車で去ってゆく・・・というわけです。
ここまで映画の舞台がそのまま残っているのを確認できたのはちょっと感動モノでした。
自己満足と言ってしまえばそれまでですが・・・。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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