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ジュリアン・デュヴィヴィエ監督の『フランス式十戒』を国内盤DVD(紀伊国屋レーベル)で観た感想。
『LE DIABLE ET LES DIX COMMANDEMENTS』(62年)
監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ
脚本:ジュリアン・デュヴィヴィエ、ルネ・ヴァルジャヴェル
撮影:ロジェ・フェルー
音楽:ジョルジュ・ガルヴァランツ、ギ・マジャンタ、ミシェル・マーニュ
出演:フランソワーズ・アルヌール、シャルル・アズナヴール、ジャン=クロード・ブリアリ、ダニエル・ダリュー、アラン・ドロン、フェルナンデル、メル・ファーラー、ミシュリーヌ・プレール、マドレーヌ・ロバンソン、ミシェル・シモン、リノ・ヴァンチュラ、ジョルジュ・ウィルソン、ルイ・ド・フュネス
初見。
7話からなるオムニバス映画で、そのすべてをジュリアン・デュヴィヴィエが監督している。
デュヴィヴィエ監督のオムニバス映画といえば『舞踊会の手帖』(37)が日本では有名だが、実はデュヴィヴィエ監督は生涯に6本のオムニバス映画を撮っているのだという。
それだけに、オムニバス映画の“コツ”を知り尽くした監督だったのかもしれず、この作品も『十戒』という我々日本人には馴染みにくいテーマのはずなのだが、とにかく7話のエピソード全てが面白い。
例えば、『第2話』なんてマックス・オフュルス監督の『たそがれの女心』(53)やジャック・リヴェット監督の『王手飛車取り』(56)と似たような話だが、にもかかわらず面白い。
フランソワーズ・アルヌールとミシュリーヌ・プレール(『偽れる装い』)の二人の女優も実にいい。
全体的に、他に印象的だった俳優はダニエル・ダリュー、フェルナンデル、そしてミシェル・シモンといったあたりか。
ストーリーが面白いのはもちろんだが、とにかく出演者が豪華なので、観ていて飽きない作品である。
ジャン=クロード・ブリアリというヌーヴェル・ヴァーグを象徴する俳優が“守旧派”のデュヴィヴィエ監督の作品に出ているのも珍しいが(『第6話』)、観ていて全く違和感がないというのも興味深い。
それにしても、ブリアリという人は、そこにいるだけでヌーヴェル・ヴァーグの匂いを醸し出す俳優だ。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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