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for18410-01.jpgCriterion盤DVD『仁義』の特典映像に収録された、助監督ベルナール・ストラのインタビュー(英語字幕)を翻訳して紹介したいと思います。
このインタビューは2003年に収録されたもので、30分にも及ぶものですが、メルヴィルの人となり、監督としての裏話など、興味深いエピソードが満載です。(インタビュアーの質問に答える形式ではなく、自ら思い出話をするという形式)
このインタビュー映像は、BFI盤DVD『仁義』にも全く同じものが収録されています。

なお、ベルナール・ストラBernard Stora)は1942年マルセイユ生まれの脚本家、監督(監督業はTVがほとんど)。
70年代までは助監督として、『シシリアン』(69)『フレンチ・コネクションⅡ』(75)などに関わっており、2001年には、TV映画『フェルショー家の長男』(ジャン=ポール・ベルモンドサミー・ナセリ出演)を監督しています。
脚本家としては、『なまいきシャルロット』(85。クロード・ミレール監督)の脚本でも知られています。


最初の印象

image98.gif私は初めて彼に会った時のことを覚えています。
彼は『影の軍隊』のダビング中で、ちょうどそれを終えたところでした。
確か69年11月であったと記憶しています。

メルヴィルは、他のフランスの映画監督のように生音を好んで、音のダビングを嫌う監督たちとは異なり、撮影後に音のダビングをすることを好んでいました。
彼は映画のセリフを変えたり、手直しして、物語の筋道を変えることを好み、そういうやり方を得意としていたのです。

私は彼がダビングをしている現場を見学した時のことを覚えています。
真っ暗の中、灯りがつき、そこでメルヴィルを見たのが最初です。
彼は大変存在感のある人物で、どこかごう慢な雰囲気を人に与えました。
彼は非常に魅力的な人物で、一面優しい人柄ですが、同じくらいごう慢さも持ち合わせていたのです。
その時、ド・ゴールのように胸を張って立った彼の姿は、いかにもごう慢な印象の方でした。

「あなたはジャン=ピエール・メルヴィルの助監督になりたいのですね?ならば、あそこの3番目の人に聞いてごらんなさい。」
私にとって、その時の状況は必ずしも好ましいものではありませんでしたが、滅多にない仕事のチャンスであり、私は本気でその仕事を望んでいました。
私はすでに著名な映画監督との仕事を経験済みでしたが、メルヴィルは当時すでに、伝説的といえる存在になっていたと思います。

この項続く。

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マサヤ
性別:
男性
趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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