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前回、アルバム『Canary』が発売された年、83年の状況についていろいろ書いた。
そして、このアルバムが私の聖子さんの中で一番のフェイバリット・アルバムであることも。

83年12月10日、『Canary』は聖子さんの人気絶頂期に発売された。
当然のようにチャート1位、セールスもLPカセット込みで60万枚以上を売り上げた。
ほぼ同時期にベスト盤『Seiko・plaza』が50万枚以上を売り上げていることを考えれば、いかにこの頃の聖子さんの人気が凄かったかが分かる。

ところで、この『Canary』、一言で言うとかなり大人っぽいアルバムである。
現在アルバム単体として聴いてもそう感じるが、発売当時、アルバム『Pineapple』、『Candy』、『ユートピア』とリアルタイムで聴き進んでいただけに尚更そう感じたものだ。
なにより、グレーの背景をバックに、真っ直ぐ前を見据えたあのジャケットの表情はかなり鮮烈な印象を与えた。
ただ、アルバム発売前のシングルが『ガラスの林檎SWEET MEMORIES』、『瞳はダイアモンド蒼いフォトグラフ』と比較的しっとりした曲が続いていただけに、この変化は子供心にも予想できないでもなかった。

Canary』には、当時から賛否両論というか、様々な評価があったことは確かである。
ネットのない時代なのでラジオや雑誌、口コミが主な情報源だったが、いわく『地味』、『暗い』、『元気な曲が少ない』、『フレンチポップ風』、『ジャジー』・・・どちらかといえばネガティブな評価が多かったように記憶している(最近ネットで得た情報も若干混じっているかもしれない)。
もちろん、アイドル離れしたクオリティの高さを評価する声もあった。

上に述べたような評価の声は決して間違っていない。
どれもアルバムのある一面を表しているのは確かだ。
そしてむしろ、その色合いこそがこのアルバムの魅力ではないかと思うのである。

このアルバムは空気感というか雰囲気がなんとも素晴らしい
これは言葉ではとても説明できない。
もちろん、この雰囲気を決定付ける鍵となるような曲が何曲か、ある。
例えば『Misty』、『Wing』、『Party’s Queen』、『Silvery Moonlight』といった、ほとんどバラードに近いメディアムテンポの楽曲がそれだ。

発売当時、私は『Wing』が特に好きだったのだが、最近聴き直してみて、『Misty』と『Silvery Moonlight』の妖しげで色っぽい魅力に改めてハマってしまった。
聖子さんの歌唱も素晴らしいとしか言いようがない。
こういった楽曲を弱冠21歳の聖子さんが見事に歌いこなしているのは全く驚くほかない。
本当に、今だからこそ凄さが分かるのである。(当時はここまで凄いとは分からなかった)

不思議なことだが、『BITTER SWEET LOLLIPOPS』、『Private School』、『LET'S BOYHUNT』などのような比較的ポップな楽曲ですらこのアルバムの独特の雰囲気を決して壊していない。
そして、これらの楽曲における聖子さんのスイートな声と歌いっぷり、これがまた堪らなく魅力的なのである。

発売当時、『ガラスの林檎SWEET MEMORIES』両曲がアルバムに収録されなかったことに正直なところ不満がなかったわけではない。(この2曲はベスト盤『Seiko・plaza』に収録)
しかし、アルバムを何回か通して聴いた時、その二つの名曲の不在を特に不満に感じない自分がいた。
アルバム『Canary』の完成度はそれほど高かったのである。

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フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
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