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松田聖子が88年に発表したアルバム『Citron』(シトロン)。

プロデューサーはデヴィッド・フォスター
作詞は1曲を除いて松本隆、作曲はデヴィッド・フォスターを初めとする向こうの人たち。

この頃はもう完全に聖子さんから離れていて、アルバムが発表されたことすら憶えていない。(リアルタイムで買ったアルバムは86年の『SUPREME』が最後)
したがって、このアルバムを初めて聴いたのは昨年2014年になってからである。
音の悪いことで有名なCD選書盤を某古本店で250円とかで購入した。(後でブルースペックCD2盤を買い直した)

正直、一度聴いただけでは良さが伝わってこなかった。
どうしても80年代前半のアルバムのイメージで聴こうとするこちら側の問題もあるのだが、聖子さんのヴォーカルもバックの音に埋もれがちだし、いかにも80年代洋楽チックなバックの音のイメージにも馴染めなかった。

しかし、3回くらい聴いた頃だろうか、このアルバムの良さが分かってきたのである。
個々の楽曲の良さはもちろんだが、1曲1曲がしっかり作り込まれており、大変聴き応えがある。
シングルカットされた『Marrakech』はリアルタイムではほとんど聴いた記憶がないが、独身後期のシングル曲等に比べるとはるかに良いと思うし、『抱いて…』は紛う事なき名曲だろう。
当時テレビで見る機会があった『抱いて…』は、どこか背伸びした聖子さんのイメージが痛々しく感じたものだが、改めて聴き直して、こんなに良い曲だったのかと驚かされた。
間奏のギターソロ等、アレンジも見事。

他にも、デヴィッド・フォスターとのデュエット曲『Every Little Hurt』、歌詞の内容に衝撃を受ける『続・赤いスイートピー』、アカペラグループの参加した『No.1』と粒揃いの楽曲が並ぶが、とりわけオーケストラを起用した壮大なバラード『林檎酒の日々』が素晴らしい。

1曲を除いて松本隆の作詞だが、全体的に別れや悲恋を歌った悲壮感のある内容の歌詞が多い。
そのせいか、アルバム全体にどこか暗さを感じるのも確かだ。
結果的に(?)松本隆はこの作品を最後に松田聖子との共同作業を一旦辞めることになるのだが、マンネリという意味合いと共に、外国人プロデューサーの作品に作詞を提供することの難しさも感じたことだろう。

結果として好きなアルバムとなった『Citron』だが、プロデュースの影響のせいか、聖子さんの歌に型に嵌ったような窮屈感があり、彼女の特質が生かされていない気がするのもまた確かである。
クオリティの高さは文句ないが、その辺りで好みは分かれるかもしれない。

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フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
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