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マルセル・カルネ監督の『枯葉~夜の門~』をレンタルビデオで観た感想です。(ビデオタイトルは『夜の門』)
『LES PORTES LA NUIT』(46年)
監督:マルセル・カルネ
脚本:ジャック・プレヴェール
撮影:フィリップ・アゴスティーニ
音楽:ジョセフ・コズマ
出演:ピエール・ブラッスール、セルジュ・レジアニ、イヴ・モンタン、ナタリー・ナティエ、ダニー・ロバン、ジュリアン・カレット、ジャン・ヴィラール
シャンソンの名曲『枯葉』をモチーフにした作品。
『枯葉』の作詞はこの映画の脚本を手がけたジャック・プレヴェール、作曲は音楽を手がけたジョセフ・コズマ。
映画のところどころでこの曲のメロディー、歌詞が登場します。
この作品は俗に言う“カルネ=プレヴェール”の最後にあたる作品で、これを最後に二人の関係は解消してしまいます。
そのせいか、『天井桟敷の人々』や『霧の波止場』など、カルネ=プレヴェールの名作と比較してしまうと、ハッキリと見劣りする作品ですが、ストーリーよりもむしろ戦後すぐという時期のパリの夜の街の描写に妙に魅力がある作品です。
オープニングのパリの情景のカットも素晴らしい。
ところで、この映画の出演者の序列は、オープニング・クレジット上はピエール・ブラッスール、セルジュ・レジアニ、イヴ・モンタンの順ですが、実質モンタンの主演作といってよい作品です。
モンタン自身、シャンソン歌手として『枯葉』の名唱で有名ですが、映画の中でこれといった印象的な唄い方をしているわけではないので、これは少々意外。
ピエール・ブラッスールとセルジュ・レジアニは、あまり出演時間は長くないものの、いかにも彼ららしい役で出演。
ヒロインのナタリー・ナティエは、正直なところ、魅力がもう一つという印象。
一方で、浮浪者役を演じるジャン・ヴィラールがいい味を出しています。
こういう役柄はいかにもこの時代のフランス映画という感じです。
また出演者の顔ぶれが凄いですね、ピエール・ブラッスールにセルジュ・レジアニ、そしてイヴ・モンタンですか、もう大好きな方々ばかりです(笑)。
そう言えば、セルジュ・レジアニもシャンソン歌手でしたから、イヴ・モンタンにも交流とかあったんでしょうかね。
この作品、一応DVDは発売されてるようですけど、現在廃盤状態のようで、しかし販売元があの画質面ではあまり良からぬ某国内メーカーさんから発売されているものなので、手に入らないことはないのですが、ちょっと購入には躊躇してしまいますね…(苦笑)。
またこちらのメーカーさんが数多くのフランス映画の名作を販売しているで、もう少し何とかならないかと…。画質が悪いと観るの半減してしまうので…(苦笑)。
その点、クライテリオン社が復元した『天井桟敷の人々』の画質は、本当に素晴らしかったので、某国内メーカーさんも是非とも見習って頂きたいですね。
日本にフランス映画を支持している方々は、沢山いらっしゃると思うので、切望しております。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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