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アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督の『犯罪河岸』を国内盤DVDで観た感想です。

image78.jpgQuai des Orfevres』(47年)
監督:アンリ・ジョルジュ・クルーゾー
脚本:アンリ・ジョルジュ・クルーゾ、ジャン・フェリ
出演:ルイ・ジューヴェ、ベルナール・ブリエ、シュジ・ドレール


アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督といえば、『恐怖の報酬』『悪魔のような女』という映画史に残る大傑作を残した名監督ですが、ヴェネチア国際映画祭で監督賞を得たこの『犯罪河岸』も傑作です。
とりわけ、映画後半の警察署内の尋問シーン、そして事件の真相に至るまでの畳み掛けるような展開は見事です。

クルーゾー監督の作品は独特のアクの強さがありますが、この作品もその例に漏れません。
しかし、この作品はサスペンスの割にどことなく滑稽味と言いますか、妙に庶民的な味わいがあります。
映画の舞台となった劇場内や警察署内の雰囲気をアメリカ映画によくありがちなセミドキュメンタリーチックな描写ではなく、あくまでも映画的なフィクションに徹して描いているのも特徴の一つといえます。

ヒロインのシュジ・ドレールルネ・クレマン監督の『居酒屋』でも印象的な悪女を演じている女優。
この作品での彼女のファム・ファタール的な存在感は、アメリカのフィルム・ノワールにありがちなファム・ファタールの存在感とは微妙に異なりますが、かえってそこに、フレンチ・フィルム・ノワール独自の特徴を感じます。

image77.jpgそして、映画の後半から登場するルイ・ジューヴェ演じる刑事が独特の存在感です。
このところ、たまたま、この俳優の出ている映画を立て続けに観ていますが、その俳優としての魅力と存在感の大きさを改めて痛感している次第で、この作品でも魅了されました。
ベルナール・ブリエもいかにも彼らしい役柄であり、演技も上手い。

ところで、私が所有している国内盤DVDは、以前『霧の波止場』でも紹介した『Office YK Pictures』というメーカーのものですが、画質が大変良好。
このメーカーのDVDは、いわゆる正規盤といえるのかどうか分かりませんが、ヘタな正規盤よりずっと画質が良いですから、他のメーカーも頑張って欲しいところです。

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アンリ・ジョルジュ・クルーゾー
『犯罪河岸』まだ観たことがないのですが、モノクロのフレンチ・フィルム・ノワール作品と言うことで、かなり私好みの作品のようですし、アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督の作品は好きですから、早速ネットでこのメーカーのDVD注文しましたので、拝見するのとても楽しみにしております。

そして6月発売の『密告』も非常に楽しみですね。この作品もまだ観たことがないのですが、『大いなる幻影』でお馴染みのピエール・フレネーが主演で医師の役を演じてるようで、とても気品がある風貌ですから、貴族や医師など高貴な感じの役柄にはぴったりの俳優さんですよね。
内容も興味が湧く作品なので、拝見するのが今から楽しみです。

66 2009/04/01_Wed_12:20:18 編集
犯罪河岸
66さん
DVD注文されたのですね。
まだ売っているとは意外ですが、この作品は500円DVD等でもいろいろ出ているようですね。
この記事がキッカケで映画が気に入っていただけたら幸いです。

『密告』はVHSをDVDに落としたものを持っているのですが、まだ未見です。
ユニバーサルのDVDは画質も良いでしょうから、私も楽しみにしています。
また観たらブログ書きますね。
マサヤ@管理人 URL 2009/04/02_Thu_22:19:57 編集
怪優ルイ・ジューヴェ
やっと『犯罪河岸』拝見しましたが、期待通り、とても楽しめたフレンチ・フィルム・ノワール作品でした。
やはりこの人、ルイ・ジューヴェの一度見たら忘れられない独特な風貌、そしてこの存在感は、本当に素晴らしいですね。
この唯一無二な風貌と存在感と言えば『大いなる幻影』での、エリッヒ・フォン・シュトロハイムもそうでしたが、このルイ・ジューヴェも同様、とても魅了されました。
こういった独特な風貌の俳優は、本当に大好きですし、正に怪優ルイ・ジューヴェと言った感じですね。
本人もこの風貌を自覚しているのか、劇中にルイ・ジューヴェが『昇任試験を2回落とされたのは、この顔のせいだ』と言っていたのが、とても面白かったですね(笑)。

そしてこの作品を拝見して、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督が益々好きになりました。

66 2009/04/22_Wed_05:40:23 編集
ルイ・ジューヴェ
66さん
『犯罪河岸』ご覧になったのですね。
楽しまれたようで何よりです。
ルイ・ジューヴェは風貌、演技ともになんとも言えないユーモアを感じさせる俳優で、そこが魅力的ですね。
この作品の彼は全然力んだところがないのに、自然とそれらしい雰囲気を醸し出していました。
名優ですね。

クルーゾー監督のアクの強い作風はハマるとなかなか抜けられませんね。
マサヤ URL 2009/04/23_Thu_01:32:42 編集
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趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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