忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ジャック・ドレー監督の『ポーカーフェイス』を国内盤DVD(パイオニア)で観た感想です。

bd9ad327.jpegTROIS HOMMES A ABATTRE』(80年)
監督:ジャック・ドレー
製作:アラン・ドロン
原作:ジャン=パトリック・マンシェット
脚本:アラン・ドロン、ジャック・ドレー、クリストファー・フランク
撮影:ジャン・トゥルニエ
音楽:クロード・ボラン
出演:アラン・ドロン、ダリラ・ディ・ラッツァーロ、ミシェル・オークレール

初見。
いわゆる巻き込まれ型サスペンスもので、アラン・ドロンが製作、脚本、主演を兼ね、お馴染みのジャック・ドレー監督と組んだ作品。

ストーリーは、武器産業のスキャンダルの絡んだ殺人事件にたまたま居合わせてしまったために、秘密を知ったと思われたアラン・ドロンが組織から命を狙われてしまうというもの。

観ている間は、正直その設定に少々無理があるような気がしてなりませんでしたが、内容はなかなか面白かったです。
輝かしい作品の数々が並ぶアラン・ドロンの主演作の中では、傑作とまでは言えないまでも、佳作の部類に入る作品と言ってよいのではないでしょうか。

前半はアラン・ドロンの存在感がどこか今一つのように見えましたが、拳銃を手にした後半からは精彩が出てきていかにも彼らしい存在感を発揮しています。
役柄としては、ドロン自身意識していたかどうか分かりませんが、どちらかというとジャン=ポール・ベルモンドが得意とする役柄に近い印象を持ちました。

それと、この映画は、脇役になかなか味のある俳優が揃っています。
ミシェル・オークレールは、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の『情婦マノン』(49)に主演していた俳優ですが、風貌がいかにも渋い感じになっていて魅力的でした。
メルヴィル監督の『影の軍隊』(69)に出演していたクリスチャン・バルビエがリエタール役で出演、出番こそ少ないものの、なかなか存在感のある演技を披露しています。
他に、愛人役のダリラ・ディ・ラッツァーロも悪くなかったですし、刑事役の俳優や、武器会社の社長役の俳優(『Z』にも出ていた俳優)など、地味ですが魅力的でした。(こういった俳優の名前がDVDの解説に掲載されていないのは残念です)

また、クロード・ボランの音楽は、この作品ではクラシカルな響きが特徴となっています。

国内盤DVDの画質は、レンタルビデオ並みといえば言い過ぎでしょうが、80年という年代を考えればかなり不満でした。

カテゴリーに“ジャック・ドレー”追加しました。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
ラストが…
ドロン離れしてた頃の作品なのでこれは最近観ました。マサヤさん仰るとおり前半はなんかすっきりしない展開でしたが徐々にエンジンがかかってきたって感じで… なかなか面白かったです。しかしラストが… あそこまでするか!っていう印象でしたね。クロード・ボリンの音楽は地味な音作りながらどこまでも美しくインパクトのあるサウンドです。
ジュリアン URL 2009/04/24_Fri_16:51:50 編集
ポーカーフェイス
ジュリアンさん
TBありがとうございます。
記事にはあえて書きませんでしたが、ラストはどうなんでしょうね…。
確かにインパクトはありましたが…。
ドロンさんが脚本も担当していますから、ご本人の意向が大きかったのでしょうけど。

クロード・ボリンのストリングスを使ったサウンドは、こういった作品ではかえって新鮮でしたね。
マサヤ URL 2009/04/24_Fri_23:41:34 編集
無題
私はこの作品は後半のアクションよりも前半の方が気に入っています。
早朝に恋人のそばでコーヒーと朝食を用意したり、
母の経営する南仏のホテルのレストランで父の事をさりげなく非難したりといった、
主人公の自然体の姿をさりげなく演じているドロンさんが珍しいです。
迫力のあるレミ・ジュリアンのカー・スタント・シーンの中で
危うく少女を引きそうになって急ブレーキをかけて助かり、
思わず安堵の表情を浮かべるところなどもいかにもフランス映画らしい場面ですね。
チェイサー 2009/04/25_Sat_09:33:57 編集
迫力あるカー・チェイス
チェイサー様
ご指摘の前半のシーンの数々は確かにドロンさんにしては珍しく、新鮮なシーンでしたね。
私はストーリー展開にとらわれていて、そういったシーンを味わう余裕がなかったかもしれません。
カー・チェイスのシーンはかなりの迫力でした。
マサヤ URL 2009/04/26_Sun_00:45:31 編集
吹き替え
28年前にテレビ東京にて深夜に放映されました。タイトルは「殺人ゲーム」…大変貴重な吹き替え版なので是非再販する時収録してもらいたいですね。
ドロンは当然野沢那智さんです。
オカルト 2017/02/27_Mon_06:45:25 編集
ポーカーフェイス
オカルト様

貴重な情報いただきありがとうございます。
放映時の邦題はアレですが、仰る通りDVD再発の際は野沢那智さんの吹き替えを是非入れて欲しいですね。
マサヤ@管理人 2017/03/01_Wed_00:44:41 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
[288] [287] [286] [285] [284] [283] [282] [281] [280] [279] [278]
テンプレ作った人:おみそ
今すぐブログ始めるなら:[PR]

PR:忍者ブログ
ブログ内検索
プロフィール
HN:
マサヤ
性別:
男性
趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
リンク、コメント、TB等はご自由にどうぞ。
カテゴリー
最新コメント
[04/14 マサヤ@管理人]
[04/10 mon]
[11/07 マサヤ@管理人]
[11/06 mon]
カウンター
忍者AdMax
NINJA TOOLS
アーカイブ