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ブートレッグ・シリーズについて。

先日、『ザ・ベースメント・テープス・コンプリート:ブートレッグ・シリーズ第11集』が発売になった。
いうまでもなく、ディランとザ・バンドの67年の伝説的なレコーディング・セッションを体系化した6枚組CDボックスである。
2枚組のハイライト盤も同時発売されており、私は両方購入してしまったのだが、仮に迷っている方がいたなら断然コンプリート盤を奨める。
ハイライト盤は長年『地下室』を聴いていた者にとっては”これまで聴いたことのある音楽”が大半を占めるが、コンプリート盤にはこれまで聴いたことのなかった、本当に幻の楽曲、演奏が目白押しであり、実際その楽曲が良いからだ。
 
ディランのブートレッグ・シリーズはここに至るまですでに11集を数えるが、私個人の現在の愛聴盤を一つ挙げるとするならば、第9集にあたる『ザ・ウィットマーク・デモ』である。
これは62~64年に音楽出版社用に録音されたものを集めたデモ録音集であり、基本的にレコード用に録音されたものではない。
録音状態も良好なものから劣悪なものまで様々である。
したがって、数あるブートレッグ・シリーズの中でもあまり話題にならず、私も聴く前はほとんど期待していなかった。
しかし、私はこれを聴いて、久々にボブ・ディランを聴く”醍醐味”を味わった気がしたのである。
 
何を醍醐味と感じたか?
この録音が行われた時期はディランのファースト・アルバムから4thアルバム『アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン』までの時期に当たり、つまりはディランのフォーク期を網羅しているわけだが、簡単に言うとこの時期のディランの声と歌い方が最高なのである。
私はこのCDを聴きながら、なんだ、この時期のディランが結局最高なのかよ!?と複雑な思いの自問を繰り返した。
自分としては60年代中期のロック転向後のディランや70年代中期のディランが最高なのだとばかり思い込んでいたからだ。

実際、このような魅力的な声はおそらくディラン自身これ以降一度もない。
分かりやすい例を挙げれば、『フリーホイーリン』収録の『北国の少女』、これが私の言う典型的なディランの声である。
 『ザ・ベースメント・テープス』でのディランの声も確かに魅力的だが、『ザ・ウィットマーク・デモ』の声と比べれば数段落ちる。

ザ・ウィットマーク・デモ』はデモ録音ということもあってか、歌い方も実に淡々としているのだが、その絶妙な味わいといったらない。
もちろん、この声を味わうにはファーストから『アナザー・サイド・オブ~』までを聴き返すというのも一興だ。
しかし、『ザ・ウィットマーク・デモ』は2枚組のボリュームでディランのこの時期の声を心行くまで味わえるという意味で、私にとっては他に代え難い貴重なアルバムなのである。

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フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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