忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

以前別サイトにて書いたフランソワ・トリュフォー監督作品のレビューの転載です。(一部手直しあり)
image34.jpg今回は『ピアニストを撃て』。

TIREZ SUR LE PIANISTE』 (60年)
監督:フランソワ・トリュフォー
脚本:フランソワ・トリュフォー、マルセル・ムーシー
撮影:ラウル・クタール
音楽:ジュルジュ・ドルリュー
出演:シャルル・アズナブール(シャルリ・コレール)、マリー・デュボワ(レナ)、ニコル・ベルジェ(テレサ)
84分、モノクロ

大人は判ってくれない』に続く長編第2作に当たる作品。
フィルム・ノワールを思わせるサスペンスタッチの恋愛劇です。
しかし、サスペンスとはいってもヒッチコック作品のようなテンションの高さはなく、適度な“ユルさ”加減がいかにもトリュフォーらしい。
ピアニストを追うギャングもかなりユーモラスというか、けっこうマヌケに描かれています。
でも、その具合が面白く、この映画の不思議な魅力の一つです。

キャストでは、なんといっても魅力的なのが、ヒロイン役のマリー・デュボワ
クールというよりは温かみのある親近感を感じさせる女優で、この作品では柔らかい笑顔がとてもいい。
また、シャルリの元妻役のニコル・ベルジェも魅力では負けていません。
こういった魅力的な女優の人選にトリュフォーらしいセンスが表れていると思います。
事実、後にメルヴィルの『フェルショー家の長男』(62)にヒロイン役で出演しているミシェール・メルシエのヌードがこの映画の途中に登場しますが、これは「トリュフォーが私のために撮ってくれた」(メルヴィル談)とのこと。

臆病なピアニスト・シャルリを演じる、主演のシャルル・アズナブールはちょっとオッサンぽい容姿が損してますが、そこはかとないユーモアを感じさせる味のある演技です。
雪の山荘で繰り広げられるラストシーンがなんとも美しい。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
[238] [237] [236] [235] [234] [233] [232] [231] [230] [228] [227]
テンプレ作った人:おみそ
今すぐブログ始めるなら:[PR]

PR:忍者ブログ
ブログ内検索
プロフィール
HN:
マサヤ
性別:
男性
趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
リンク、コメント、TB等はご自由にどうぞ。
カテゴリー
最新コメント
[04/14 マサヤ@管理人]
[04/10 mon]
[11/07 マサヤ@管理人]
[11/06 mon]
カウンター
忍者AdMax
NINJA TOOLS
アーカイブ