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クロード・シャブロル監督の『沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇』を国内盤DVDで観た感想。

LA CEREMONIE』(95年)
監督:クロード・シャブロル
脚本:クロード・シャブロル、カロリーヌ・エリアシェフ 
撮影:ベルナール・ジツェルマン 
音楽:マチュー・シャブロル 
出演:イザベル・ユペール、サンドリーヌ・ボネール、ジャクリーン・ビセット、ジャン=ピエール・カッセル、ヴィルジニー・ルドワイヤン

初見。
ろくに出演者も確認せずに観始めたものだから、まず映画の冒頭で出てきたオバサンがあのジャクリーン・ビセットであることに気づいてビックリ。
しかも、ジャン=ピエール・カッセル(『影の軍隊』)とヴィルジニー・ルドワイヤンまで出ているではないか!
さすがシャブロルというべきか、なんたる豪華キャスト!

主演はイザベル・ユペールサンドリーヌ・ボネールの二人だが、二人の名コンビっぷり、弾けっぷりがかなりの見もの。
というか、イザベル・ユペール、やっぱりすごい。
この人はなんでもできるんじゃないだろうか。
それにしてもこんな役のオファー、よく受けたな。
サンドリーヌ・ボネールはもともと美人だと思うけど、この映画では美人に見えたり見えなかったりと微妙。
でも、それがこの映画の役柄によく合っていた。

後半はなんでこうなっちゃうの?という展開なのだが、力技でねじ伏せられちゃった感じ。
それも、テクニックがあまりに鮮やかなので見ている側は啞然呆然という感じなのだ。
間違いなくこれもシャブロルの傑作

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クロード・シャブロル監督の『気のいい女たち』を国内盤DVDで観た感想。

『LES BONNES FEMMES』(60年)
監督:クロード・シャブロル 
脚本:クロード・シャブロル、ポール・ジェゴフ 
撮影:アンリ・ドカ
音楽:ポール・ミスラキ、ピエール・ジャンセン
出演:ベルナデット・ラフォン、ステファーヌ・オードラン、クロチルド・ジョアーノ、ルシール・サン・シモン 


再見。
国内盤DVDを以前所有していたが、全くといいほど映画の良さが分からなかったために売り払ってしまった。
DVDはその後廃盤、プレミアがついてしまい、売ったことをずいぶん後悔した。
昨年、プレミア付のDVDを再び手に入れた次第。
久々に今回観直してみて、いかにもシャブロルらしい毒っ気にすっかり当てられてしまった。
これはちょっと凄い作品だ。

まず、主演の3人の女優陣の魅力が凄い
一人ひとりのキャラの巧みな描写、そして、彼女たちの圧倒的な美しさ。
ベルナデット・ラフォンステファーヌ・オードランの二人はフランス映画ファンにはお馴染みだが、もう一人、この映画ではクロチルド・ジョアーノのクール・ビューティーぶりがなんとも魅力的であった。

そして、なんといってもあのアンリ・ドカの撮影が凄い。
夜のパリの表情を切り取った映像の魅力・・・ストーリーがどうの、出演者がどうのというより、ヌーヴェル・ヴァーグとはまさにこの映像の魔力であると言いたくもなる。

そして、映画後半のプールの場面あたりからの怒涛の展開、唖然とさせられるラスト・・・これぞシャブロルの猛毒!

クロード・シャブロル監督の『引き裂かれた女』を国内盤DVD(紀伊国屋レーベル)にて観た感想。

LA FILLE COUPEE EN DEUX』(07年)
監督:クロード・シャブロル 
脚本:セシル・メストル 
撮影:エドゥアルド・セラ 
音楽:マチュー・シャブロル
出演:リュディヴィーヌ・サニエ、ブノワ・マジメル、フランソワ・ベルレアン、マチルダ・メイ、カロリーヌ・シオル、マリー・ビュネル、ヴァレリア・カヴァッリ

初見。
スクリーン公開を見逃してしまって以来、ずっとこの映画のことが気にかかっていたが、ようやくDVDで鑑賞。
晩年の作品ということもあるのか、シャブロル映画にしては、やけに映像が明るい。
また、特に前半はテンポが良くストーリーも分かりやすい。
その分、シャブロルにしては健康的というか、それらしい毒気があまり感じられないのは不満といえば不満。
もちろん、そういった要素は各所に散りばめられてはいるのだが・・・。

ヒロイン役のリュディヴィーヌ・サニエはもちろん魅力的だし演技も悪くないが、シャブロル映画との相性が良いか否かといえば疑問が残る。
サニエに惚れる金持ちの御曹司役のブノワ・マジメル、作家シャルル役のフランソワ・ベルレアンの二人は演技、存在感ともに良かった。

クロード・シャブロル監督の『最後の賭け』を国内盤DVD(紀伊国屋レーベル)にて観た感想。

RIEN NE VA PLUS』(97年)
監督・脚本:クロード・シャブロル
撮影:エドゥアルド・セラ
音楽:マチュー・シャブロル
出演:イザベル・ユペール、ミシェル・セロー、フランソワ・クリュゼ


初見。
昨年公開された『映画の國名作選II クロード・シャブロル未公開傑作選』の3作中、唯一見逃していたこの作品をDVDにてようやく観ることができた。
シャブロルらしいユーモラスな味わいがたまらない、これも紛れもなき傑作。
結果、この3作は看板に偽りなく、どれがどうと言えないほど魅力的な作品ばかりだった。

イザベル・ユペールミシェル・セローの詐欺師コンビが相性抜群。
とりわけ、イザベル・ユペールは七変化ともいえるファッションの変化によって視覚的魅力も大であった。

4月に渋谷シアター・イメージフォーラムで公開され、現在も全国で順次公開中のクロード・シャブロル監督『引き裂かれた女』ですが、9月24日に紀伊国屋レーベルからDVDが発売されることになりました。
映画の公式サイト

claudechabrol.jpg

フランス映画祭2011関連企画として『クロード・シャブロル特集 映画監督とその亡霊たち』が開催!

第一期:6月25日(土)―7月1日(金)ユーロスペース

肉屋』(69年 日本語字幕)
ヴィオレット・ノジエール』(78年 日本語字幕)
刑事ベラミー』(2009年 日本語字幕)
女鹿』(68年 日本語字幕)
美しきセルジュ』(58年 日本語字幕)
いとこ同士』(59年 日本語字幕)
虎は新鮮な肉を好む』(65年 日本語字幕)
不貞の女』(68年 日本語字幕)
石の微笑』(2004年 日本語字幕)
パリところどころ』(65年 日本語字幕 オムニバス)

第二期:7月2日(土)―7月24日(日)東京日仏学院

二重の鍵』(59年 英語字幕)
野獣死すべし』(69年 英語字幕 日本語同時通訳付)
夜になる直前』(70年 英語字幕)
血の婚礼』』(73年 無字幕 作品解説配布)
職人、クロード・シャブロル』(2003年 英語字幕 パトリック・ル・ガル監督によるドキュメンタリー)
ダンディ』(60年 無字幕 作品解説配布)
オフェリア』(61-62年 無字幕 作品解説配布)
若鶏のヴィネガー煮込み』(84年 英語字幕)
沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇』(95年 日本語字幕)
主婦マリーがしたこと』(88年 日本語字幕)
気のいい女たち』(60年 英語字幕)
汚れた手をした無実の人々』(74年 無字幕 日本語同時通訳付)
破局』(70年 英語字幕)
仮面』(86年 英語字幕)
ふくろうの叫び』(87年 無字幕 日本語同時通訳付)
嘘の心』(98年 英語字幕)
たわむれ』(74年 無字幕 日本語同時通訳付)
刑事ラヴァルダン』(85年 英語字幕)
愛の地獄』(94年 英語字幕)
権力の陶酔』(2006年 英語字幕)
ベティ』(92年 英語字幕)
悪意の眼』(61年 日本語字幕)

シャブロル作品31作品が一挙上映!(それでも全長編監督作品の約6割程度ですが)
ラインアップが凄すぎる!
無字幕や英語字幕の作品もありますが、これだけのシャブロル作品が一挙に上映されるのは最初で最後?
とにかく貴重な機会であることは間違いありません!

ちなみに『汚れた手をした無実の人々』はロミー・シュナイダー主演で、これまでテレビ放送、ソフト化も一切されていない日本未公開作だそうです。

上映作品のリスト、スケジュールへのリンク

渋谷シアター・イメージフォーラムで開催されている『映画の國名作選Ⅱ クロード・シャブロル未公開傑作選』より『悪の華』を観た感想。(公式サイト

La fleur du mal』(2003年)
監督・脚色・台詞:クロード・シャブロル
撮影:エドゥアルド・セラ
音楽:マチュー・シャブロル
出演:ナタリー・バイ、ブノワ・マジメル、シュザンヌ・フロン、ベルナール・ル・コク、メラニー・ドュテ

初見。
シャブロル自身のオリジナル脚本だというが、これも傑作
まずオープニングが素晴らしい。
そこからラストに至るまで息苦しくなるような緊張感が持続する。
家系図が必要なくらい人物関係に分かりにくいところがあるが、内容の面白さの前ではほとんど気にならないから不思議。

この物語の実質的な主役は老婆役のシュザンヌ・フロン
ジャン・ギャバンと夫婦役を演じた『冬の猿』(62)等印象に残っている女優だが、もともと老け顔?だったせいとはいえ、顔の印象が全く変わらないのは驚異。

それにしてもナタリー・バイはいい年の取り方をしてるなぁ。
トリュフォー作品やゴダール作品に出ていた若い頃よりもキレイなんじゃないか。
マチュー・シャブロルの音楽は、まるで『肉屋』(69)のそれのようだ。

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テンプレ作った人:おみそ
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マサヤ
性別:
男性
趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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