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今回は一般的にペッパーの最盛期とされる50年代の録音から。
とりわけペッパーは56~57年ごろに神がかり的な優れた録音を数多く残しているが、今回は56年録音の『ザ・リターン・オブ・アート・ペッパー』。
1.ペッパー・リターンズ 2.ブロードウェイ 3.ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド 4.エンジェル・ウィングス 5.ファニー・ブルース 6.ファイヴ・モア 7.マイノリティ 8.パトリシア 9.マンボ・デ・ラ・ピンタ 10.ウォーキン・アウト・ブルース
アート・ペッパー(as)、ジャック・シェルドン(tp)、ラス・フリ-マン(p)、ルロイ・ヴィネガー(b)、シェリー・マン(ds)。1956年LA録音。Jazz West Records
ジャック・シェルドンとの二菅によるクインテット編成だが、ウェスト・コースト・ジャズらしい明るく溌剌とした呼吸感がなんとも魅力的な録音だ。
以前からよく聴いているアルバムだが、今回改めて聴き返してみて素晴らしさを実感した。
サポートメンバーもベスト。
とりわけリズム・セクションが素晴らしく、ルロイ・ヴィネガーとシェリー・マンはウエスト・コースト・ジャズ最高のリズム・セクションだと思う。
特にこの盤ではルロイ・ヴィネガーの黒人らしい推進力の強いベースランニングがなんとも心地良い。
当然のことながら、ペッパーも快調。
後期の演奏を知っている者としてはその音色とフレージングにどこか甘さを感じてしまうのは確かだが、だからこそ魅力的と感じられる人も多いだろう。
楽曲も、後に何度も録音を重ねるペッパー・クラシックスとでも言いたい粒ぞろいの楽曲がそろっており、『ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド』、『パトリシア』などのバラード曲の魅力も格別。
盟友ジャック・シェルドンのトランペット・ソロは派手さはなく、いかにも地味だが、ペッパーのアルトとの音色の相性が良く、アンサンブルも見事だ。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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