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diamondfive.jpg先日タワーレコードを覗いたら、ザ・ダイアモンド・ファイヴTHE DIAMOND FIVE)の未発表音源集『MONTMARTRE BLUES』が発売になっていたので、早速ゲット。

これは60~63年までに吹き込んださまざまなレーベルの音源が集められたコンピレーションアルバムである。

タワレコでは2510円とちょっと値が張ったのだが、Amazonを見たらこちらの方が全然安かったのでちょっとショック。

それはともかくも、ザ・ダイアモンド・ファイヴといえば『ブリリアント!』という欧州ジャズ史上に残る大名盤を残したオランダの伝説的クインテットだけに、今度のアルバムも大変楽しみだ。
以前書いた『ブリリアント!』に関するブログ記事

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rollins80.jpgソニー・ロリンズの”80歳記念”ツアー2010という来日公演に行ってきました。

日時:10月9日 大阪NHKホール
メンバー:ソニー・ロリンズ(ts)、ボブ・クランショウ(b)、ラッセル・マローン(g)、コービー・ワトキンス(ds)、サミー・フィゲロア(per)

ソニー・ロリンズはこれまで20回以上来日公演を行っておりますが、私がロリンズのライヴに行くのは今回が初めてです。
ロリンズは2005年には一旦演奏活動から引退することを表明、その引退ツアーで来日公演も行いました。
私はその時行けなかったので、生のロリンズを聴くのもついに叶わなかったか、と感じたものですが、事情が変わったのか、その後にロリンズは2008年に復帰して来日公演、今回は80歳記念ツアーの一環として来日公演を行っていることからも、引退は撤回したのでしょう。

ロリンズは1930年9月7日生まれだそうですが、50、60年代のジャズ黄金時代の巨人が今も存命であること(クスリの影響か若死が多い)、しかも、演奏活動をこの歳まで活発に行っているというのは奇跡的であると言ってよいでしょう。

そして何よりもっと凄いのは、実際の演奏に衰えが全くといってよいほど感じられなかったことです。
ライヴの始めは腰の曲がった状態でヨロヨロと登場したので多少不安がよぎりましたが、一旦テナーサックスを吹き始めたら、音色の張り、美しさ、アドリブ、どれをとっても素晴らしいものでした
まるで、楽器を演奏している、というよりも、ロリンズその人と楽器が一つになり、そこから音が止め処もなく溢れ出してくるような印象でしたね。

なにより、ロリンズ自身が音楽が好きで演奏そのものを楽しんでいるのが観ている側にも伝わってきて、なんとも楽しい気分にさせられました。
この人の人徳のなせる業だと思います。
しかも、約100分のステージ(アンコール含む)を休憩無し、一度もイスに腰掛けることなくこなしていました。
これがどれだけ凄いことか…。

サポートメンバーも好演でした。
ベースのボブ・クランショウなどは、昔からずっとロリンズと演奏活動を共にしている人ですが、60年代のブルーノートでも活躍したいた人ですので、生で聴けて良かったです。
ただ、ライヴの間中ずっとエレキベースを弾いていて、ウッドベースでなかったのはちょっと残念だったかな。

大阪NHKホールの客層はやはり年配の方が多かったですが、満杯でした。
近い将来ロリンズの来日公演があったら、是非また聴きに行きたいと思います。

bitchesbrew.jpg最近発売されたマイルス・デイヴィスビッチェズ・ブリューレガシー・エディション輸入盤)を購入したので、その感想というかレビュー。
MILES DAVISBITCHES BREW』(LEGACY EDITION

今回私が購入したのは輸入盤
この輸入盤は2CD+1DVDという3枚組で、タワーレコードでの価格は2500円ぐらい。
11月に発売される国内盤にはこれに71年のライヴCDが付いて4枚組になるというが、6000円を超える価格設定。
さすがにそこまで出そうという気にはなれないので、輸入盤に落ち着く。

正直なところ、“またマイルスの再発もの?”という感もあるのだが、なんといっても安いし、今回は69年のライヴDVDに興味があったので購入してみた。
CDの方には2曲の未発表トラックを含む6曲の追加トラックが収録されているが、個人的にはこういった付録類にはあまり興味がない。

個人的には『ビッチェズ・ブリュー』というアルバムにはさほど強い思い入れはないのだが、久々に通して聴いてみるとやっぱりいい。
感動、というところまではいかないが、個人的には結構好きなアルバムだ。
気のせいかもしれないが、CDの音も良くなっているように感じた。

そして、今回付録に付いてきた1969年11月4日コベンハーゲンで収録されたという未発表ライヴ映像DVD
このライヴが実にカッコいい。
マイルスウェイン・ショーター(ts、ss)、チック・コリア(el-p)、デイヴ・ホランド(b)、ジャック・デジョネット(ds)というクインテットだが、マイルス本人も含め、メンバーの熱のこもった演奏が実に素晴らしい。
特に後半は圧巻。
収録時間も70分近くあり、個々のミュージシャンの演奏も充分に堪能できる。
海賊盤では以前から発売されていた映像だが、さすがオフィシャルだけあって、画質、音質ともに満足できる出来。


e78ded73.jpegBILL EVANS From Left to Right』(69、70)

ビル・エヴァンスは最も好きなピアニストの一人だが、このアルバムはずっと敬遠してきた。
事実、このアルバムは、アコースティックピアノ(スタインウェイ)だけでなく、エレクトロニックピアノ(フェンダー・ローズ)の多用、多重録音、オーケストラとの共演、といった、アタマの固いジャズファンから嫌われる要素満載なのである。(どうやら私もアタマの固いジャズファンだったようだ)

ところが、先日たまたまCDショップでこのアルバムを試聴してビックリ。
なんという美しい音楽!
1曲目がミシェル・ルグラン作曲『What Are You Doing The Rest Of Your Life? これからの人生』なのだが、これがもうたまらない。
甘ったるいと言ってしまえばそうかもしれないが、この美しさは尋常ではない!

とりわけフェンダー・ローズの音色のなんたる味わい深さ、叙情性。
エヴァンスがどうとかジャズがこうとか言う以前に、これは音楽として実に魅力的だ。
オーケストラの使い方に、イージーリスニング的というか、BGM的な感じはあるのだが、ある意味、ここまで徹底していると、むしろだからこそ素晴らしいと思ってしまう。

ちなみに、ユーチューブは『これからの人生』のオーケストラの入らない別テイクの演奏だが、こちらの方が一般的なエヴァンスらしい演奏といえるかもしれない。


休刊(廃刊?)が決まったスイング・ジャーナル最新号を本屋の店頭で立ち読みしてきた。
いや、最終号ということもあってホントは買うつもりだったのだが、実際はそんな気にならなかった。

表紙はジョン・コルトレーン
中身もビル・エヴァンスの名盤の特集と、私がスイング・ジャーナルを読み始めた20数年前とちっとも変わらない。(ちなみに私がちゃんと毎月買っていたのは90年頃から95年頃まで。最近は立ち読みする機会もなくなっていた。)

これでは休刊もやむなしと感じたのは私だけではないだろう。
いつまでたってもコルトレーン、エヴァンス、マイルス、ロリンズら、50~60年代の名盤特集の繰り返し
今さらレコーディング秘話とかなんとかいったところで、それで雑誌の購買意欲を煽る力にはなり得ないし、アルバムレビューでいえば、業界御用評論家諸氏たちのどこかで読んだようなカビの生えたレビューよりも、ネットの方がもっと屈託のない率直な意見が多く見受けられるのだから(しかもタダ同然で)、雑誌の存在感などなくなるのは当然といえば当然だ。

結局、この数十年の間、ジャズ界において、彼らに変わりうる、もしくは匹敵するようなスターも出ず、アルバムも出なかったということだろう。
CDを買わない人がスイング・ジャーナルを愛読するとも思えない。
その意味で、音楽ソフトの供給ジャンルとしてのジャズの停滞(減退?)という側面は否定できない事実なのだろうと思う。

そして、これはジャズだけの現象ではないのかもしれない。

先日伝えられたHMV渋谷店閉店のニュースは、開店時からあの店を利用してきた客の一人としてはショッキングな出来事だったが、ここ数年は、一方の雄タワーレコードに比べて、価格の高さ、品揃えの悪さ、ポイントサービス等におけるサービスの悪さ等々の理由から自然と足が遠のいていたから、ある意味非常に納得のいく結果であるとも言えた。
上記の理由から、ここ数年は、HMVで買い物をするということは、何か特別やむを得ない事情があった場合のみとなってしまっていたくらいだから。

閉店の理由として、業界全体でCDが売れなくなってきたから、と言われているようだが、それはもちろんネットの普及による通販等の影響は大きいだろうが、聴く者を惹きつける魅力ある音楽がここ10年ほどで急速に生まれなくなってしまっていることが大きいのではないか。
ロック、ポピュラー関係でも、新譜において、これといった大ヒットアルバムの数は明らかに少なくなっているようだし、我々保守的な中年たちにとっては、ここ15年ほどは新譜よりは60~80年代の旧盤のリイシューにしか関心がいかなくなってきていたのもまた確かである。

ただ、名盤のリマスターやら紙ジャケやらの繰り返しにもまた限界があって、今度は音がいいとか、なんとかビットリマスターとか、揚句の果てにはHMCDとかSHM-CDとか言われても、同じアルバムを一体何回出せば気が済むんだよ、さすがにもういい加減にしてくれという気分になってきているのもまた否定できない。
いくら内容が素晴らしいとはいえ、同じアルバムばかり買ってもしようがないのだ。

ある意味、音楽の様式の進化?としては、ほとんど新たな未来の姿が見出せなくなっているジャズはともかく、ロックまでこんなに早く商業規模が衰退し始めるとは思いもよらなかった。

例えば、クラシックは19世紀には膨大な数の傑作を生んだが、20世紀に入るとその数は激減した。
コンサートのレパートリーに残っている20世紀の作品の数を思えばそのことは納得せざるを得ない事実だろう。
ジャズはフリーだ、フュージョンだとなんだかんだ言われつつ、結局は50~60年代の様式(簡単に言えば4ビートのハードバップ)の焼き直しより他にリスナーの関心を繋ぎ止めることができなかった。
『スイング・ジャーナル』の表紙、中身はなによりの証左である。

ここから分かるのは、結局、いいものが生まれる幸福な時代というものがある一方で、その時代が過ぎてしまえば、そのジャンルは創造的には衰退せざるを得ないということだ。

それに比べ、市場規模やポピュラリティからいって一見安泰と思われていたロックも、黄金時代であった70年代以降、知らず知らずのうちにゆっくりと衰退期に入っていたのかもしれない。
それが21世紀になって明らかに、それも急激にジャンルとしての魅力を失いつつあるように思える。
CD売り上げの減少は、そのジャンルそのものの魅力の減退の表れでもあるし、それが大衆と結び付きの強いロックともなれば猶更だ。

CDショップの売り上げを牽引するのはジャズでもクラシックでもなく、やはりポピュラー、とりわけロックだろう。
ジャズやクラシックは商業規模からいって、もともとそんなに売れるジャンルではない。
HMVの閉店に代表される出来事は、結局、ポピュラー、ロックのCDが売れなくなったからなのだろう。

それにしても、昔懐かしいWAVE(とりわけ渋谷店、六本木店、池袋店)、VIRGIN(とりわけ新宿店、京都河原町通り店)に続いてHMVまで撤退ということになったら(いずれおそらくそうなるだろう)さすがに寂しい。
私は仕事で全国を回ることが多いが、大阪にしても、京都にしても、中古CDショップまで激減しているという状況がある。
以前は重宝していた優良店がどんどん店を畳んでしまっているのだ。

HMVのような大手CDショップだけでなく、どうして中古店にまでリスナーの足が向かなくなったかというと、結局は、欲しいCDはすでに皆手元にあって、新たに買い足す必要のある(魅力ある)CDが見当たらないからだと思う。

こう考えてくると、音楽業界はとんでもない氷河期に入ってきているような気がする。
しかも、問題の本質は売り上げ云々という量的なものではなく、質的なものだからより深刻…なのではないだろうか。

 

好きなジャズCDのご紹介ということで、今回はアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの『ウゲツ』(63年)

アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズウゲツ』(63年)
アート・ブレイキー(ds)フレディ・ハバード(tp)カーティス・フラー(tb)ウェイン・ショーター(ts)シダー・ウォルトン(p)レジー・ワークマン(b)

前回取り上げた『フリー・フォー・オール』と同様、3管時代のJMだが、これはバードランドでのライヴ盤で、ブルーノートからではなくリバーサイドからリリースされているアルバム。
したがって、音の質感はブルーノートのものとは大分異なるが、①②⑥等、メディアムテンポのナンバーがひたすら美しい。
ジャズを聴く幸福感にじっくり浸れる、個人的にも大好きなライヴ盤である。
メンバーでは、とりわけシダー・ウォルトンのプレイの美しさ、意外なほどリリカルに響くフレディ・ハバードのハイトーンが印象的だ。

最近よく聴いているジャズのCDの紹介です。

nickayoub.jpg
Nick Ayoub Quintet
The Montreal Scene』(63年)

カナダ産ハードバップですが、演奏内容、楽曲の魅力共に素晴らしく、このところ聴いたジャズのCDではトップクラスに好きな1枚です。
メジャーレーベルから出ていないためか、価格は輸入CD店で2500円ほどと決して安くはありませんが、とにかく内容が良かったので買って良かったと心から思えました。
ジャケも魅力的。

詳しい情報はこれらのページで。(試聴もできます)
http://www.voxmusicweb.com/dtl8359-Nick-Ayoub-Quintet-The-Montreal-Scean--CD.html
http://diskunion.net/jazz/ct/detail/JZ091215-34
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テンプレ作った人:おみそ
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趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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