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いよいよ『モラン神父』の国内盤DVDの発売まであと10日となりましたが、最近発売元のIVCの商品ページ、Amazonの商品ページには次のような文言が追加されたことに気づかれた方もおられるでしょう。
【※1時間20分40秒~1時間21分54秒間に、オリジナルマスターに起因する帯状の映像処理の痕跡がございます。予めご了承くださいますようお願い申し上げます。】
もしや今回のIVC盤に欠陥が?と少々心配になりましたので、所有する『モラン神父』のイギリス盤DVDとフランス盤DVDを調べてみました。
どちらのDVDでもこの時間帯はエマニュエル・リヴァ演じるバルニーが連合国軍兵士に誘惑されるシーンとなっています。
ここでバルニーと兵士との間で英語によるやり取りがあるのですが、その会話の字幕部分(画面中央の下部)に“帯状の映像処理の痕跡”が見られるのです。
おそらくはフランス本国での公開時に、英語の会話に対するフランス語字幕が画面にプリントされた跡なのではないでしょうか。
実際、フランス盤DVDではこの部分(だけ)にフランス語字幕が表示されます。(右画像はフランス盤DVDからフランス語字幕を消したもの。左:エマニュエル・リヴァ、右:パトリシア・ゴッジ)
つまり、これは今回のIVC盤DVD特有の欠陥ではなく、この映画のプリントに常に存在しうるものであり、特に大きな欠陥とは考えられないといってよいでしょう。
ちなみに、2009年の東京フィルメックスでのメルヴィル特集で『モラン神父』が上映された際、このシーンはなぜかカットされていました。
このことからも、今回のDVDにはそれとは異なるマスターが使われていることは間違いないと考えられますが、フィルメックスの時のプリント状態はあまり良くありませんでしたから、これは歓迎すべき点だと思われます。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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