[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
以前別サイトにて書いたフランソワ・トリュフォー監督作品のレビューの転載です。(一部手直しあり)
今回は『アメリカの夜』。
『LA NUIT AMERICAINE』 (73年)
監督:フランソワ・トリュフォー
脚本:フランソワ・トリュフォー、ジャン=ルイ・ルシャール、シュザンヌ・シフマン
撮影:ピエール=ウィリアム・グレン
音楽:ジュルジュ・ドルリュー
出演:ジャクリーン・ビセット(ジュリー・ベーカー)、ジャン=ピエール・レオー(アルフォンス)、ヴァレンチナ・コルテーゼ(セヴリーヌ)、フランソワ・トリュフォー(フェラン監督)
115分、カラー
映画撮影のトラブル続きの日常をスケッチ風につづりながら、すべての映画を愛する人々に捧げられた作品。
アカデミー賞外国語映画賞を受賞した、トリュフォー中期の代表作ともいえる作品であり、一本の映画が撮影、製作されるまでを映画の題材にすることで、トリュフォー自身の映画に対する愛情を表した一本。
タイトルの“アメリカの夜”とは、レンズにフィルターをかけて昼間の撮影でも夜のシーンに見せてしまうことで、いわば虚構の象徴であり、また映画の本質と魅力を物語っています。
当のトリュフォー自身も映画監督役として出演していますが、俳優のみならず、周囲のスタッフの映画製作にかける情熱と苦心をユーモラスに描いていて実に楽しい映画となっています。
映画の性質上、ストーリー的な面白さはあまりないのですが、映画に対する愛情をこれほどほのぼのと感じさせてくれる作品も稀なのではないでしょうか。
キャストではジャクリーン・ビセットの美しさが印象的。
70年代最高の美女と言われた当時の美しさは一見の価値あり。
ジャン=ピエール・レオーの役柄はアントワーヌ・ドワネルではないものの、それそのものといってよいほどの相変わらずのもの。
これはもう“お約束”?
ジョルジュ・ドルリューの明るく開放感に満ちた音楽(バッハ風?)もとても魅力的です。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
リンク、コメント、TB等はご自由にどうぞ。