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クライテリオン盤DVD『サムライ』の特典映像に収録されている、カティ・ロジェのインタビュー(1970年7月31日放送)を翻訳して紹介します。
彼女は『サムライ』において、大変印象的なピアニスト役ヴァレリーを演じましたが、意外にもこれが初めての映画出演でした。
『サムライ』のパンフによれば、彼女はもともとベネズエラ出身で、フランスでモデルとして活躍中にメルヴィルの眼に留まり、『サムライ』に出演することになったのです。
このあたりの経緯は一般にほとんど知られていませんが、このインタビューには簡単ではありますが、その経緯についての説明があります。
このインタビューが放送されたのは1970年ですから、『サムライ』の撮影から3年後、ということになります。
翻訳の怪しい部分もありますが、お許し願います。
問 現在あなたが望んでいることはどういったことですか?
カティ そうね、24歳になったし、面倒を見なきゃいけない赤ちゃんもいるから、映画の仕事により真剣に取り組んでいきたいわね。
それに、舞台の仕事も頑張りたいわ。
知っての通り、特に私の年代では、モデルの仕事は上手くいってもせいぜい5~6年続けば良い方よ。
私も、モデルの仕事を3年やってきたけど、この仕事は撮影やショウの仕事をするには便利ね。
カティ ええ。
でも、モデルの仕事は永遠にはできないわ。
一方で、女優の仕事は60歳でもできるわよね?(笑)
問 あなたは仕事のオファーを待つタイプ、それとも自分から積極的に求めていくタイプのどちらかしら?
カティ 私はドアをノックするのはイヤなの。
物を売って歩くのはイヤなのよ。
私がファッション編集者に会った最初の頃は、彼女やその雑誌を自分から選ぼうとはしなかったわ。
私は待遇が良くなかったし、彼女はある種のスノッブだったから。
彼女は私の写真をめくりながら言ったわ。
“あなたはとても美しいわね。でも、全く私たちのスタイルではない。フランスであなたが成功するのは無理ね。”
その後、彼女は私に会いにこなければならなくなったけどね(笑)。
問 思うに、あなたは女性よりも男性と上手くいくんじゃないかしら?
カティ そうかもね。
問 やっぱり。
(ここで映画『サムライ』の一場面が流れる)
問 映画の撮影は良い思い出ですか?
とにもかくも、アラン・ドロンのような素晴らしいパートナーと一緒だったわけですが。
カティ とてもいい思い出よ。
撮影の雰囲気は素晴らしかったし、いい思い出ばかりね。
私にとって、初めての映画出演だったし。
問 どのようにして映画の仕事を始められたのですか?
カティ ジャン=ピエール・メルヴィル監督が私の事務所に連絡を取ったの。
彼らが早朝、私に電話してきて言ったのよ。
“一時間以内に着飾って、見栄え良くして。監督に会うんだから!”
朝の9時に監督と会うのは大変だったわ。(笑)
私はこんな感じで帽子を被り、サングラスをして、古いジーンズを履いて出かけたのよ。
メルヴィルに会うと、事はすんなりと運んだわ。
怖くはなかったわ。
だって、マルチニック島で、テレビの面倒な仕事で大変な1年を過ごしていたしね。
映画のキャメラの前に立った時でも、ささいなミスで“カット”と叫ばれるのはよく分かっていたわ。・・・今日みたいに。
確かに怖くはなかったんだけど、それでもやはり、初めからドロンやキュニー、後にはロネのような俳優と一緒に仕事をするのはかなり大変だったわね。
私は俳優としての訓練は受けていないしね。
それに、私は、ムッシュー・メルヴィルが役をくれたから、女優になったというだけの話。
でも、キャメラの前ではとてもいい気分だったわね(笑)。
問 本能的にあなたは女優ですか?
カティ たぶん、ね(笑)。
この時点で24歳だと答えていますので、『サムライ』に出演した時は21歳だったということになります。
それより驚いたのが、すでに子持ちだということです。
また、ドロンの他にアラン・キュニー、モーリス・ロネと思われる名が挙げられていることからも、『サムライ』以後も映画に出演していたであろうことが想像できます。
できることなら、彼女の出演作を他にも観てみたいものです。
翻訳作業順調ですね!
次はナタリー・・・期待してます
カティさんの子持ち発言私もビックリしてました
聞き違いかなと思ったくらいですが・・・
彼女の経歴は日本の映画サイトではあまい紹介されてませんからね
リノ・ヴァンチュラとB・B共演の『ラムの大通り』に出てましたが
ほんのチョイ役でした
あと、有名なのは皆様ご存知の『スコルピオ』で
ドロンのNYのアパートに貼られていたポスターでしょうか
ロング・ヘアーで雰囲気が全然違いますが
『ラム・・・』でもロング・ヘアーでしたよ
ナタリーはまだ手を付けていません。(^^;)
次はペリエ氏の予定です。
カティ・ロジェの情報はネットでもほとんどないですよね。
でも、子持ち発言、なんとなくこの人ならあり得るかなと思ってしまいました。
彼女は『ラムの大通り』に出てるんですね。
気づきませんでした。
DVDを持っておりますので、見直してみようと思います。
彼女ならショートカットの方が似合う気がしますが・・・。
次はペリエ氏でしたか・・・
ドロンさま、監督、カティ嬢、ペリエ氏
ラストを飾るのがマダム・ナタリーなのですね、了解!
マサヤさん
『ラムの大通り』お持ちならご覧下さいませ
私は数ヶ月前に観たのでカティ嬢が登場した時ピピンと来ましたよ
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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