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木下恵介監督の『二十四の瞳』を国内盤DVDで観た感想です。
監督・脚本:木下恵介
原作:壺井栄
撮影:楠田浩之
音楽:木下忠司
出演:高峰秀子、天本英世、夏川静江、笠智衆、浦辺粂子、明石潮
再見。
先日ルネ・クレマン監督の『禁じられた遊び』を観ましたが、あの映画との対比ということで脳裏に浮かんだのがどういうわけかこの『二十四の瞳』でした。(別に比べるつもりはないのですが)
洋画邦画問わず、名画過ぎて(?)観ることを避けてしまっている作品がいくつかありますが、この作品に限らず、機会があったらどんどん観直していきたいと考えています。
この作品も、数年前にこの作品のデジタル・リマスター版が劇場公開された際に見逃してしまい、それ以来、是非とも観直したいと考えていました。
感想ですが、これは…やっぱり泣けました。
始まって30分後くらいからラストまでずっと涙がこぼれっ放し。
いや、泣けるから良い映画だという評価では決してないんですが(最近の映画のCMはそればっかり強調しているのでホントウンザリ)、この映画を観て流れる涙は何故にこれほど清らか(?)なのでしょう。
舞台となった四国の風景、音楽、子役皆いいですね。
子役もその年代ごとに違う人が演じているのに、顔がソックリで、まるで同じ人間が通して演じているように感じさせただけでももう大手柄。
その顔も、今の子供と違った、あの時代相応の顔つきがまた良いんですよ。
そして、なんといっても高峰秀子の大石先生が絶品。
生徒の悲劇にもらい泣きのシーンが多いんですが、決してベタベタした印象がないのは高峰秀子のサッパリしたキャラクターのお蔭だと思います。
仮に他の女優がこの役を演じていたら、さらに湿っぽい作品になって、観る側が引いてしまった可能性も高いのではないかと思います。
また、私は密かに彼女のファンでありながらも、これまで美人だと思ったことは正直あまりないんですが、この映画の彼女の美しさ、輝きはやはり大したものだと思いました。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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