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ジャック・ドニオル=ヴァルクローズ監督の『唇によだれ』を国内盤DVDで観た感想。
『L'eau a la Bouche』(60年)
監督:ジャック・ドニオル=ヴァルクローズ
脚本:ジャック・ドニオル=ヴァルクローズ、ジャン・ジョゼ・リシェール
撮影:ロジェ・フェルー
音楽:セルジュ・ゲンスブール、アラン・ゴラゲール
出演:ベルナデット・ラフォン、フランソワーズ・ブリヨン、ミシェル・ガラブリュ、ジャック・リベロル
再見。
監督のジャック・ドニオル=ヴァルクローズは、フランスの映画評論誌「カイエ・デュ・シネマ」編集長だった人物。
タイトルにある“唇”は“くち”と読むのが正しい…らしい。
前回観たのは随分前なので、ほとんど内容も覚えていなかったが、見直してみて思っていた以上に楽しめる作品だった。
城館を舞台にした4人(+2人)の恋愛ゲームとでもいうべき内容で、男女の心理の微妙の綾が面白く描かれた作品である。
とりわけパーティーの場面が官能的ですばらしい。
全体的にロジェ・フェルーによる計算し尽くされたカメラワークが印象的であり、セルジュ・ゲンスブールの音楽も作品によく合っている。
キャストでは、ベルナデット・ラフォン以外はほとんどが無名だが、皆なかなか魅力的。
とりわけ、ミレナを演じたフランソワーズ・ブリヨンは知的な美貌が印象的だった。
ロベール役のジャック・リベロルや、好色なセザールを演じたミシェル・ガラブリュもいい。
クレジット上は一番上になるベルナデット・ラフォンはメイド役で、この群像劇ではそれほど目立つ存在ではないが、持ち味は十分に発揮している。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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