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アラン・コルノー監督の『真夜中の刑事』をレンタルビデオで観た感想です。
『POLICE PYTHON 357』(76年)
監督:アラン・コルノー
脚本:アラン・コルノー、ダニエル・ブーランジェ
撮影:エチエンヌ・ベッケル
音楽:ジョルジュ・ドルリュー
出演:イヴ・モンタン、フランソワ・ペリエ、シモーヌ・シニョレ、ステファニア・サンドレッリ、マチュー・カリエール
アラン・コルノー監督の最新作『マルセイユの決着(おとしまえ)』が現在国内でも公開中ですが、監督の出世作と言われているのがこの作品です。
いまだ国内DVD化されていませんが、70年代のフレンチ・ノワールの名作として挙げられることもある作品で、キャストもイヴ・モンタン始め、この手の作品にはお馴染みの豪華なメンツです。
簡単な内容は、イヴ・モンタン演じる独身の中年刑事が、ある事件をきっかけに知り合った女性と恋に落ちますが、その女性は実は警察署長(フランソワ・ペリエ)の愛人だった。
そこから殺人事件が発生しますが、モンタンがその事件に巻き込まれる…というもの。
ラスト、いろいろな謎がすんなり解決とならず、それまでの流れとは全然違う事件の解決というのがちょっと納得しがたいですが、内容はなかなか面白かったです。
内容は適度に重く、モンタン演じる刑事役も、颯爽たるカッコ良さというよりは、人間的な弱さを感じさせる役作りです。
二人の男性に愛される女性を演じたステファニア・サンドレッリは、当時のイタリアのトップ女優。
代表作としてはベルトルッチ監督の『暗殺の森』(70)などが挙げられますが、“脱ぐ女優”としても有名。
ちなみに、この映画ではちょっとだけヌードシーンがあります。
デビュー間もない頃にはメルヴィルの『フェルショー家の長男』(62)に出演、ジャン=ポール・ベルモンドとも共演しています。
この映画には、イヴ・モンタンの実生活の夫人シモーヌ・シニョレも出演していますが、この作品ではフランソワ・ペリエの夫人役。
これがまた、モンタン、ペリエのお母さんのような堂々たる存在感です。
フランソワ・ペリエも実に渋い存在感ですが、老けた感じはほとんどありません。
ジョルジュ・ドルリューの音楽は、作品の内容に応じてか、少々重苦しい印象。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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