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マイケル・カーティス監督の『ミルドレッド・ピアース』を国内盤DVD(ブロードウェイ『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.1』)で観た感想。
『MILDRED PIERCE』(45年)
監督:マイケル・カーティス
脚本:ロナルド・マクドゥガル
撮影:アーネスト・ホーラー
音楽:マックス・スタイナー
出演:ジョーン・クロフォード、アン・ブライス、ジャック・カーソン、ザカリー・スコット、イヴ・アーデン、ブルース・ベネット
初見。
原作はジェームズ・M・ケイン、監督は『カサブランカ』のマイケル・カーティス、主演のジョーン・クロフォードはこの作品でアカデミー主演女優賞を受賞と、長らく日本未公開だったことが不思議なくらいの傑作である。
クロフォードの役名ズバリのタイトルだが、それも頷ける内容となっており、彼女の演技、存在感ともに圧巻。
実際、フィルム・ノワールの枠内に収まらない一大メロドラマの様相があり(それでも間違いなくこれはフィルム・ノワールだと思う)、さすがにこの時代のワーナー・ブラザーズというべきか、映画そのものにどことなく格調の高さが感じられる。
このDVDボックス全体の特色として、画質も良好なことも嬉しい。
ロバート・ワイズ監督の『生まれながらの殺し屋』を国内盤DVD(ブロードウェイ『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.1』)で観た感想。
『BORN TO KILL』(47年)
監督:ロバート・ワイズ
脚本:イヴ・グリーン、リチャード・マコーレイ
撮影:ロバート・デ・グラス
音楽:ポール・ソーテル
出演:ローレンス・ティアニー、クレア・トレヴァー、ウォルター・スレザック、オードリー・ロング、エリシャ・クック・Jr、イザベル・ジュウェル、エッシャ・ハワード
初見。
ロバート・ワイズ監督のRKO時代の初期作品だが、ドラマ、演出が実にしっかりしている印象を受ける。
後年の大傑作『罠』にはさすがに及ばないが、面白さは決して劣るものではない。
キャストも良く、特にクレア・トレヴァーの熟女っぷり、悪女っぷりがたまらない。
事実上、彼女の主演作だ。
探偵役のウォルター・スレザックも出番は少ないものの印象的で、立ち振る舞いだけでも魅せる。
もちろん、主演のローレンス・ティアニー、その友人役のエリシャ・クック・Jrも好演している。
アパートの管理人役エッシャ・ハワードの怪演ぶりも見もの。
ボリス・イングスター監督の『3階の見知らぬ男』を国内盤DVD(ブロードウェイ『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.1』)で観た感想。
『STRANGER ON THE THIRD FLOOR』(40年)
監督:ボリス・イングスター
脚本:フランク・パートス
撮影:ニコラス・ムスラカ
音楽:ロイ・ウェッブ
出演:ピーター・ローレ、ジョン・マクガイア、マーガレット・タリチェット、チャールズ・ウォルドロン、エリシャ・クック・Jr
初見。
RKOの60分強の映画であるが、なんとピーター・ローレの名前が一番上にクレジットされている。
映画を観ると実際の主演は新聞記者役のジョン・マクガイアのような感じだが、映画のトーンを印象付けているのはなんといっても(ほとんど後半だけ登場する)ピーター・ローレであって、これはピーター・ローレの不気味さあっての映画といってよいだろう。
監督の名前も聞き慣れないが、ドイツ出身の監督らしく、ピーター・ローレを起用するのも納得である。
裁判のシーンでは被告人役のエリシャ・クック・Jrが熱演しており、これがまた彼らしい感じで印象的である。
ロイ・ウィリアム・ニール監督の『黒い天使』を国内盤DVD(ブロードウェイ『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.1』)で観た感想。
『BLACK ANGEL』(46年)
監督:ロイ・ウィリアム・ニール
脚本:ロイ・チャンスラー
撮影:ポール・アイヴァノ
音楽:フランク・スキナー
出演:ダン・デュリエ、ジューン・ヴィンセント、ピーター・ローレ、ブロデリック・クロフォード、コンスタンス・ドーリング、ウォーレス・フォード
初見。
フィルム・ノワール的雰囲気という意味ではこのところ観た作品の中では際立っている。
それだけでも充分魅力的ではあるが、傑作というには物足りなさが残る。
個人的にはなんといっても脇にピーター・ローレが出ているのが嬉しいが、主演のダン・デュリエ、ジューン・ヴィンセントともに存在感や華に乏しく、全体的なキャスティングが地味な印象は否めない。
演技は決して悪くないが…。
音楽が時に映画の内容よりも仰々しく響くのも興ざめだ。
『THE BIG CLOCK』(48年)
監督:ジョン・ファロー
脚本:ジョナサン・ラティマー
撮影:ジョン・サイツ
音楽:ヴィクター・ヤング
出演:レイ・ミランド、チャールズ・ロートン、モーリン・オサリヴァン、ジョージ・マクレディ、リタ・ジョンソン、ダン・トービン
初見。
ブロードウェイというレーベルから『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.1』と『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.2』が発売されていることはノワール・ファンの方ならとっくにご存知だろう。(もうすぐVol.3が発売になる予定)
私もずっと気になっていたが、なにぶん高価なこともあり、購入に二の足を踏んでいた。
先日ようやく踏ん切りがついて、このDVD-BOXを2巻とも購入、少しずつ観始めている。
BOX2巻分で16作品もあるので、当然作品に多少の出来不出来はあるが、昨日取り上げたオットー・プレミンジャーのDVD-BOX含め、1940年代のアメリカのフィルム・ノワールの世界にじっくり浸れるのは実に嬉しい。
今回取り上げるのはジョン・ファロー監督の『大時計』。
新聞社が舞台ということもあってか、観た印象としては、フィルム・ノワールというよりもサスペンス映画という感じ。
まあ、普通に面白かったけど。
主演のレイ・ミランド、チャールズ・ロートンともに魅力的で、脇役に至るまでキャストが皆良い味を出している。
フィルム・ノワール云々という以前にサスペンス映画の佳作として観て損のない映画だと思う。
言うまでもなく、アラン・
これまではジュネス企画から出ていたVHSをコピーしたもので鑑賞しておりましたが、画質もそれなりでしたので、DVDで観られるのはやはり嬉しいですね。
エイブラハム・ポロンスキー監督の『悪の力』を国内盤DVD(紀伊国屋書店)で観た感想。
『FORCE OF EVIL』(48年)
監督:エイブラハム・ポロンスキー
脚本:エイブラハム・ポロンスキー、アイラ・ウルファート
撮影:ジョージ・バーンズ
音楽:デヴィッド・ラクシン
出演:ジョン・ガーフィールド、ビアトリス・ピアソン、トーマス・ゴメス、ロイ・ロバーツ、マリー・ウィンザー
再見。
この映画については以前感想を書いている。(リンク)
その時は『苦い報酬』という邦題だったが、国内DVD化にあたって『悪の力』という邦題に変更になったようだ。
確かに『悪の力』の方が原題に近いわけだが、『苦い報酬』という邦題で馴染んできたせいか、正直まだ違和感がある。
それはそうと、前回書いたレビューを読むと、今回感じた印象とさして変わらない。
映画の内容が変わるわけではないので当然といえば当然であるが、DVDの画質はさすがにVHSとは比べ物にならないくらい良い。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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