[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
まだアマゾンには収録作品の詳細は出ておりませんが、調べたところ次のような収録作品となるようです。
『マルタの鷹』
『ビッグ・ボウの殺人』
『パスポートのない女』
『14時間の恐怖』
『テレグラフ・ヒルの家』
『底流』
『ヒッチ・ハイカー』
『M』
『マルタの鷹』といえばジョン・ヒューストン監督のそれ(41年)が有名ですが、1931年にもロイ・デル・ルース監督によって映画化されていますので、もしかしたらそちらのほうかもしれません。
名作との誉れ高いアイダ・ルピノ監督の『ヒッチ・ハイカー』のDVD化も楽しみです。
それにしてもフランス映画篇Vol.2はいつになったら発売されるのでしょうか。
フィルム・ノワールの名作として有名な映画だが、ようやく観ることができた。
以前IVCから出ていた国内盤DVDを所有していたが、あまりの画質の悪さに呆れて観ること叶わず。
今回観たジュネス企画盤も画質は良いというほど良くもないが、さすがにIVC盤ほどは酷くなく、さして問題なく観通すことができたという次第。
それにしても、やはりこれは傑作だった。
リチャード・ブルックスの原作は同性愛者の殺人を取り上げていたらしいが、映画化にあたって人種問題に変えられたらしい。
殺人事件に人種問題を絡めてくる点は、今観ても少々やりすぎの感もあり、公開当時3ヶ月で上映が禁止されたというのも分かる気がする。
しかし、だからこそこの映画が観客の興味を惹きつけたというのも事実であろうし、社会派ノワールと呼ばれる所以でもあろう。
ロバート・ヤング、ロバート・ライアン、ロバート・ミッチャムとロバート尽くしで揃った配役も魅力的。
とりわけ刑事役のロバート・ヤングが素晴らしい。
これまでほとんどこの人の出演作を観た記憶がないが、パイプを加えた姿も端正でサマになっており、冷静に事件を解決していく物腰が魅力的。
自分の祖父の話をする件はちょっと感動的だった。
あのグロリア・グレアムも出ており、登場時間はさほど多くないが、いかにも彼女らしい役柄で印象が強い。
殺人犯は意外とすぐに分かってしまうのが難といえば難か。(冒頭の“影"でだいたい分かる)
誘拐もののフィルム・ノワールであるが、かなり見ごたえのある秀作。
原題が『Union Station』という映画に登場する駅名であり、実際映画の舞台である駅が大きな役割を果たすこともあって、妙にリアルというかセミ・ドキュメンタリータッチの映画である。
やはりバリー・フィッツジェラルドが出演していた『裸の町』(48年。ジュールス・
ストーリーもなかなか一筋縄では行かないというか、ありがちな展開に簡単に陥らないのが良い。
なんというか、演出に粘りがあるのである。
主演はウィリアム・ホールデンとナンシー・オルソンだが、この二人は同じ年(50年)にあの『サンセット大通り』でも共演している。
あと忘れてはならないのが警視役のバリー・フィッツジェラルドであり、この俳優の醸し出す独特の暖かい雰囲気がこういった作品では一服の清涼剤となっていると言ったら言い過ぎか。
DVDの画質も良かった。
『バッド・ベティカー傑作選 DVD-BOX』である。
内容は
●『消えた陪審員』(44年)
●『霧の中の逃走』(45年)
●『閉ざされた扉の陰』(48年)
の3作で、発売日は5月2日。
バッド・ベティカーは1916年生まれで1917年生まれのメルヴィルとほぼ同年代の映画監督になる。
日本では西部劇の監督と見なされることが多いようだが、フィルム・ノワールもかなり撮っている。
しかし、日本ではDVD化はもちろん、紹介されることもほとんどなかった。
それが3作一挙にDVD化されるのは慶賀の至りである。
バッド・ベティカーのフィルム・ノワールに関しては映画の國にアップされている吉田広明氏のコラムが詳しい。
http://www.eiganokuni.com/yoshida/26-1.html
まだAmazonではアナウンスされていないが、続報が分かり次第紹介したいと思う。
(続報)Amazonにも出ました。
久々にフィルム・ノワールの傑作を観たような気がする。
キャスト、演出、ストーリー、いずれも見事。
マーヴィン・ルロイ監督ロバート・テイラー主演といえば『哀愁』(40年)が有名だが、これはその翌年の作品であり、ロバート・テイラーの美男ぶりが素晴らしい。
だが、それにも増して魅力的なのがヒロイン役のラナ・ターナーである。
ジョン・ガーフィールドと共演した、あの名作『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(46年)の5年前の作品だが、すでにというか、男を一瞬で落とす魔性がある。
テレビ画面を通じて彼女の濃厚な色気、芳香が漂ってくるようだ。
比較しては悪いが、マリリン・モンローなんかより(失礼!)彼女の方がよっぽど色気があって魅力的だと思うのは私だけか。
なんというか、男を惹きつけるオーラが違う。
肉感的な肢体といい、声の良さといい、まさしく最強のファム・ファタールである。
あと、この映画で忘れてはならないのがアル中男色(?)の友人役を演じたヴァン・ヘフリン。
とここまで書いて調べてみたらなんと!この映画でアカデミー賞助演男優賞を得ていたという。
納得の名演技である。
アナトール・リトヴァク監督の『長い夜』を国内盤DVD(ブロードウェイ『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.1』)で観た感想。
『THE LONG NIGHT』(47年)
監督:アナトール・リトヴァク
脚本:ジョン・ウェクスリー
撮影:ソル・ポリト
音楽:ディミトリ・ティオムキン
出演:ヘンリー・フォンダ、バーバラ・ベル・ゲデス、ヴィンセント・プライス、アン・ドヴォラック、クィニー・スミス、デヴィッド・クラーク
初見。
この映画は、マルセル・カルネ監督、ジャック・プレヴェール台詞、ジャン・ギャバン主演『陽は昇る』(39)のリメイクだという。
残念ながら『陽は昇る』は未見なので比較はできないが、あの『霧の波止場』の翌年、しかもアルレッティまで出演しているとのことなので、さぞ良いだろうと想像する。
さて、この映画だが、まず言っておかねばならないことは(いつかも書いたが)私はもともとヘンリー・フォンダが苦手だということ。
その私でもこの映画はなかなか良いと思った。
周囲のキャストもいい。
チャーリー役のアン・ドヴォラック、あのハワード・ホークス監督『暗黒街の顔役』(32)でポール・ムニの妹役を演じた女優である。
それから約15年後の映画だが、ガリガリだった若い頃よりもある意味美しく見えた。
この映画での彼女の役は、カルネ版でアルレッティがやっている役とのことだが、実際、雰囲気は驚くほどアルレッティに似ている。
ヒロインのバーバラ・ベル・ゲデスは容姿が個人的には苦手だが、雰囲気は実にそれらしく、ヴィンセント・プライスのイヤらしさなど、さすがに演技巧者だ。
エドワード・ドミトリク監督の『ブロンドの殺人者』を国内盤DVD(ブロードウェイ『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.1』)で観た感想。
『MURDER, MY SWEET』(43年)
監督:エドワード・ドミトリク
原作:レイモンド・チャンドラー
脚本:ジョン・パクストン
撮影:ハリー・J・ワイルド
音楽:ロイ・ウェッブ
出演:ディック・パウエル、クレア・トレヴァー、アン・シャーリー、マイルズ・マンダー、オットー・クルーガー、ラルフ・ハロルド
初見。
レイモンド・チャンドラーの『さらば愛しき女よ』の最初の映画化だという。
『さらば愛しき女よ』の映画化といえば、一般にはディック・リチャーズ監督、ロバート・ミッチャム、シャーロット・ランプリング主演の映画(75年)が有名で(以前書いた記事)、実際私も好きだが、これも同じくらい好きな映画だ。
主人公のフィリップ・マーロウ役を演じるディック・パウエルをどう評価するかが鍵だろうが、個人的にはかなりいい線行っていると思う。
クレア・トレヴァーもこの頃はまだまだ若く美しく役柄のイメージを損ねていないし、娘役のアン・シャーリーの美貌には陶然とさせられる。
原作が好きなこともあるが、とにかくこの映画は面白かった。
DVDの画質も年代からいったらかなり良い。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
リンク、コメント、TB等はご自由にどうぞ。