[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ユーチューブを使って我が偏愛の一曲をご紹介します。
今回紹介するのはセルジュ・ゲンズブール Serge Gainsbourg『プレヴェールに捧ぐ La Chanson de Prevert』(61年)
この間シャルロット・ゲンズブールのライヴに行ってみて、これまであえて避けていたと思われた父セルジュの曲も演奏されたことに驚くとともに、考えてみれば当然という思いが湧き上がったことも事実だった。
セルジュ・ゲンズブール(1928~1991)は彼女の父であると同時にフランス音楽界に偉大な足跡を残した巨人であったわけで、その楽曲を拒絶する方がかえって不自然だと思われるからだ。(右画像は2007年にモンパルナス墓地で撮影したセルジュ・ゲンズブールのお墓)
個人的にはセルジュの初期の作品に特に惹かれるが、中でもゲンズブール三大名曲というのが個人的にはあって、それは今回取り上げる『プレヴェールに捧ぐ』、ブリジット・バルドーとデュエットした『ボニー&クライド』、アンナ・カリーナとデュエットした『何も言うな』の三曲。
なぜかデュエット曲が2曲も入ってしまっているが、セルジュという人は他人のために書いた曲に名曲が実に多い。
他にもフランス・ギャル、フランソワーズ・アルディ、そして言うまでもなくジェーン・バーキン等々…。
自分のために書いた曲よりもむしろ力が入っているのではと思わせるところがあるくらいだ。
ジェーン・バーキンとのデュエットで有名なあの『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』(68年)はもともとブリジット・バルドーのために書かれた曲だったし、アンナ・カリーナには映画『アンナ』(66年)のために12曲も書いたという。(こんなにたくさんの曲を一度に書いたことはないと当時セルジュ自身が証言している)
今回取り上げる『プレヴェールに捧ぐ』もジュリエット・グレコのために書かれたという説もある。
さて、そのアンナ・カリーナとのデュエット『何も言うな』については以前もこのブログで取り上げた。(リンク)
バルドーとのデュエット『ボニー&クライド』は、とりわけサウンド、アレンジの魅力が筆舌に尽くしがたく、バルドーのヴォーカルとのラフな絡みもたまらない。
聴く度にこんなカッコいい曲が世の中にあるかと思うくらいだ。
ただ三曲の中でダントツに好きなのはやはり『プレヴェールに捧ぐ』。
ジャック・プレヴェール(作詞)&ジョゼフ・コズマ(作曲)による名曲『枯葉』について歌われた曲だが、この曲ほどセルジュの素晴らしい声の魅力をダイレクトに伝えてくれる曲は他にないのではなかろうか。
そう、セルジュの最大の魅力は、魅惑的で色気のある、あの声である。
この曲はメロディも見事としかいいようがないし、伴奏のギターがあまりにも素晴らしい。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
リンク、コメント、TB等はご自由にどうぞ。