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ジャン=ピエール・メルヴィル監督の遺作『リスボン特急』(72)のラストシーンは、凱旋門そばのホテル『SPLENDID HOTEL』前が舞台となります。
ここでコールマン警部(アラン・ドロン)は、友人であり犯罪者でもあるシモン(リチャード・クレンナ)と相対するわけです。
シモンはこのホテルの最上階、凱旋門の見える南側の部屋に宿泊しているという設定です。
このホテルは、シャンゼリゼ大通りから凱旋門に向かって、右側の奥、つまり方角的には北側に位置しています。(地図)
私は2年前にパリを訪れた際、その舞台となったホテルが現存していることをこの目で確認しました。
パリ旅行の際に書いた記事
その際、いろいろ写真も撮りました。
左側が『リスボン特急』のワンシーン、右側が私がその時に撮影した写真です。
よろしければクリックして画像を拡大して見比べて下さい。
入り口こそ変わっていますが、建物そのものは変わっていません。
ドロンに声を掛けられ振り向くクレンナ。左向こうにはドヌーヴの車が停まっています。
上の写真の反対側の風景。クレンナに拳銃を向けたドロンが立っていた場所のすぐ近くです。
ホテルの北側。ポール・クローシェの後ろに微かに“BAR”の文字が。現在はレストランのようです。
画像をご覧になっていただくとよく分かりますが、写真の構図は違いや、建物の細部の違いはあるものの、舞台となったホテルと全く同じホテルであることが御確認できるでしょう。
名称は『HOTEL SPLENDID ETOILE』と変わったようです。
ホテルのホームページ
ちなみに、凱旋門前の広場の名称は、現在『シャルル・ド・ゴール広場』ですが、1970年以前は『エトワール広場(Place de l'Etoile)』と呼ばれており、現在もそう呼ばれることが多いそうです。
この地で『リスボン特急』が撮影されたのは1972年のことです。
それから35年経っても、舞台となったホテルがほぼそのままの姿で残っていることに私は密かに感動しました。
こういった古い建物がそのまま残っている点がいかにもパリらしい、といえるかもしれません。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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