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L'Anne Derniere a Marianbad』 (60年)
image85.gif監督・脚本:アラン・レネ
原作:アラン・ロブ=グリエ
撮影:サッシャ・ヴィエルニー 
音楽:フランシス・セイリグ
衣装:ココ・シャネル
出演:デルフィーヌ・セイリグ、ジョルジュ・アルベルタッツィ、サッシャ・ピトエフ

da3e4674.gif初めて観た時は、その訳の分からなさに怒りすら覚えましたが、今やすっかりお気に入り作品の仲間入り。
近年は、寝つきの悪い夜のお供に最適な映画となってしまっています。
実際、この映画を30~40分ほど観ると、よく眠れるのですよ(笑)。
本当にこの作品が好きな人には怒られるかもしれませんが…。

先日、本当に久々に全篇通して観ましたが、これまで以上に楽しめました。
私のような凡人がこの映画を評する場合、“分かる”とか“理解”とかいう言葉は当てはまらないでしょう。
c6234fe0.gif結局のところ、こういった映画は、観ていて面白いか詰まらないか、つまりは、観る人の感覚に合うか合わないかが重要なのだと思います。
初めて観た時は、冒頭のつぶやき、始終流れるオルガンの音色が気味悪く感じたものですが、今では妙に心地良いです。
この変化が自分でもよく分かりませんが、映画に求めるものが変わってきたということでしょうか。
通常の商業ベースに乗っかりにくい作品であるだけに、こういった映画が存在すること自体、奇跡と言ってよいのではないかと思います。

シャネルのドレスを纏ったデルフィーヌ・セイリグの見た目の美しさは言うまでもありませんが、彼女の魅力の一つである声の美しさも是非指摘しておきたいと思います。
08fedce7.gif男優では、彼女に言い寄るジョルジュ・アルベルタッツィよりも、夫役のサッシャ・ピトエフの個性的な長い顔が、この映画の奇妙なカラーを決定付けているのではないでしょうか。
この人が行う意味不明のカードゲームのシーンは、妙に惹かれるシーンの一つです。

そして、舞台となった庭園、ホテルの無機的ともいえる風景も素晴らしい見ものです。
映画の背景も含め、実に絵のなるシーンの多い映画です。
デルフィーヌ・セイリグの兄だという、フランシス・セイリグの音楽も良いですね。

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ドレスは最高!
TBありがとうございます
本当に難解映画ですよね、、私の記事のタイトルも《難解映画》ってしっかり書いてました
マサヤさんの様に何回か観ないといけませんね
でもチャレンジしてもダメなような気がします・・・
デルフィーヌ・セイリグの美しさとドレスの優雅さに満足しておきます
こちらからもTBさせていただきます<(_ _)>
Astay 2008/06/17_Tue_01:17:21 編集
難解なりの楽しさ
Astayさん
こちらこそトラバありがとうございます。
難解であることには違いないのですが、理解しようとか肩に力を入れずに気楽に考えれば、デルフィーヌ・セイリグの美しさとか、映画の雰囲気だけでも結構この映画は楽しめるのではないかと思います。
結局、観る人の感性に合うかどうかだという気もしますが…。
マサヤ@管理人 URL 2008/06/18_Wed_00:35:06 編集
無題
マサヤさん、お久しぶりです。
この作品は、どのようにでも解釈できて、それがわかると楽しめますよね。
素敵な記事があるので、ご紹介します。

http://itumononki.jugem.jp/?eid=410
http://blog.goo.ne.jp/mamesumaldini/e/e8defd586f5f25e264862cb5b930d96a

それから、わたしの更新記事でマサヤさんの『パリは燃えているか』の記事を直リンクさせていただいています。事後報告ですみません。
では、また。
トム(Tom5k) URL 2008/07/24_Thu_01:47:49 編集
懐の深い映画
トムさん
ブログ記事のご紹介ありがとうございます。
楽しませていただきました。
この映画はいかようにも理解が可能で、ある意味、懐が深い映画だと思います。
リンクもありがとうございます。
マサヤ@管理人 URL 2008/07/25_Fri_23:13:11 編集
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マサヤ
性別:
男性
趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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