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クロード・ルルーシュ監督の『男と女』を国内盤DVDで観た感想。
『un homme et une femme』(66年)
監督:クロード・ルルーシュ
脚本:ピエール・ユイッテルヘーベン、クロード・ルルーシュ
撮影:クロード・ルルーシュ、パトリス・プージェ
音楽:フランシス・レイ、バーデン・パウエル
出演:アヌーク・エーメ、ジャン=ルイ・トランティニャン、ピエール・バルー、ヴァレリー・ラグランジェ、シモーヌ・パリ
再見。
改めて言うまでもない、あまりにも有名な映画だが、やっぱりアヌーク・エーメ!
この映画の彼女はあまりにも美しい。
古今東西、ここまで美しい女優というのは見たことがない。
あえて挙げれば『カサブランカ』のイングリッド・バーグマンぐらいか。(マイナー?なところでは『埋れた青春』『激しい季節』のエレオノラ・ロッシ=ドラゴも捨てがたいが…)
それに比べると、ジャン=ルイ・トランティニャンは決して彼のベストとは思えない。
彼のもっと魅力的な役柄は他にあると思います。(『Z』『暗殺の森』『モード家の一夜』『離愁』『フリック・ストーリー』など)
しかし、実際にレーサーだっただけあって、レーサー役として違和感を全くといってよいほど感じさせないのはすごいし、知的な大人の男性として浮ついたところやギラギラしたところがないので、落ち着いて観ていられる。
この安定感はさすがとしか言いようがない。
実際、この頃のアヌーク・エーメと釣り合う俳優といったら彼の他に考えられない。
この役だけはドロンだろうがベルモンドだろうが無理だったでしょう。
この映画は、ドーヴィルの浜辺やパリの風景など、あまりに美しいシーンが多すぎて、プロモーションビデオ風だとか悪口を言われることもあるし、今見るとあざといくらいのシーンもあるが、この映画なら許せてしまう。
特にオープニングで、アヌーク・エーメが子供に童話を聞かせるところからドーヴィルの港のシーンに移り、そこにフランシス・レイの音楽(オルガン)が重なってくるシーンはあまりにも美しく、印象的。
他にも個人的に印象的なシーンは、車の中で初めて男が女の手に触れた時の女の表情。
恋愛初期の男女間の緊張感が如実に表現されている。
女のあのムスッとした顔は、まるで観ている自分が拒絶されているようでコワい…。
フランシス・レイの音楽はなんといっても♪ダバダバダが有名だが、この映画では他にも良い曲を書いている。
当然のことながら、この映画の大功労者であることは間違いない。
寄宿舎の園長の女性はメルヴィルの『賭博師ボブ』(55)でバーの女主人役だったシモーヌ・パリ。
『ボブ』から10年経っているし、髪型が全然違うので別人のように見える。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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