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以前も紹介したEMIから発売されている“ジャズ名盤999 ベスト&モア シリーズ”だが、第3回50タイトルが4月20日に発売になった。
今回もレア盤満載であり、国内初CD化が36枚、10~20年ぶりのCD化が9枚に及ぶという。
個人的に特に気になったタイトルをいくつか挙げてみたい。
●クラーク・テリー~コールマン・ホーキンス~ソニー・クラーク『エディ・コスタ・メモリアル・コンサート』
●ジョー・モレロ~アート・ペッパー『コレクションズ』
●ロイ・エアーズ『ウェスト・コースト・ヴァイブス』
●アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ『スリー・ブラインド・マイス』
●ベニー・ゴルソン『ベニー・ゴルソン・アンド・ザ・フィラデルフィアンズ』
●ブッカー・リトル『ブッカー・リトル4&マックス・ローチ』
●ランディ・ウェストン『5スポットのランディ・ウェストン』
●ブッカー・アーヴィン『ストラクチュアリー・サウンド』
●レス・マッキャン&ジャズ・クルセイダーズ『ジャズ・ワルツ』
●ザ・モデスト・ジャズ・トリオ『グッド・フライデイ・ブルース』
●セルダン・パウエル『セルダン・パウエル・セクステット』
●ソニー・スティット『ザ・サキソフォンズ・オブ・ソニー・スティット』
●アート・ブレイキー~フィリー・ジョー・ジョーンズ~エルヴィン・ジョーンズ~チャーリー・パーシップ『ドラム・ナイト・アット・バードランド』
●ジョン・ハンディ『ノー・コースト・ジャズ』
もっとあるが、きりがないのでこの辺で…。
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズが1961年に初来日した際のライヴ盤『ライブ・イン・ジャパン 1961』が紙ジャケ、リマスターで再発されました。
メンバーは、リー・モーガン(tp)、ウェイン・ショーター(ts)、ボビー・ティモンズ(p)、ジミー・メリット(b)、アート・ブレイキー(ds)という最強メンバー。
音源自体は以前からCDでも発売されていたものですが、最新リマスターということで音質面の改善も期待できます。
今からちょうど50年前の伝説の初来日公演であり、演奏の素晴らしさは今さら言うまでもありません。
先日アン・バートンの未発表録音を集めたCDを紹介したが、あれからというもの、完全にアン・バートンにハマってしまっている。
前回紹介した2枚のアルバムでは最近発売されたばかりの『1980~オン・ザ・センチメンタル・サイド アン・バートン』がとりわけ気に入っており、もう何度繰り返し聴いたか分からない。
とにかく彼女の歌は最高としか言いようがない。
ここ10年ほどアン・バートンから離れていたせいもあり、昨今の彼女のCD発売事情も分からなかったのだが、調べてみたら、近年、日本録音の何枚かのアルバムがHQCD、紙ジャケになって発売されていた。
というわけで、まずは『雨の日と月曜日は』(77)、続いて『ヒーズ・ファニー・ザット・ウェイ』(77、80 二枚のアルバムを一枚のCDにまとめたもの)を一枚ずつ買ってじっくり聴いているところ。
当然のことながら、日本録音だろうと何であろうと、彼女のしっとりとした落ち着いた語り口は全く変わらない。
バックもピアノ、ベース、ドラム以外はなし。
それどころか、ドラムが入らない場合も多い。
選曲もスタンダードを中心に、カーペンターズ、イーグルス、ポール・サイモン等のポピュラーものも歌ったりもしているが、あくまでも彼女の歌に合うようにアレンジされており、全く違和感がない。
どちらも日本録音ということもあり、日本人ミュージシャンがバックに参加しているのだが、中でも稲葉国光氏のベースプレイが印象的だ。
なんといってもベースの音色が美しい。
また、イギリス人ピアニストケン・マッカーシーの繊細なプレイも素晴らしい。
そして、これらのアルバムは昔聴いた時にはあまり音質が良くない印象だったが、今回のHQCDの音質は素晴らしい。
実に生々しい音質であり、彼女がすぐそばで歌っているかのよう。
また、ライナーノーツも今回新たに書かれたものばかりで、どれも彼女の歌や人柄に対する敬愛の情が伝わってくる、良い内容だ。
今時、旧作CD一枚2600円は高いが、これなら文句が言えない。
久々にオランダのジャズ歌手アン・バートン(Ann Burton 1933~1989)の名を目にした。
タワーレコードを覘いたら、彼女の過去の未発表音源が発掘され、CDとなって発売されていたのだ。
その未発表音源は母国オランダのラジオ局に残されていた録音ばかりで、すでに日本ではCDが2枚発売されており、1枚目のアルバム『ラフィング・アット・ライフ~ウィズ・ルイス・ヴァン・ダイク』はすでに昨年11月に発売されていたらしい。
ちょうど2月10日に2枚目のアルバム『1980~オン・ザ・センチメンタル・サイド アン・バートン』が発売されたばかりだった。
アン・バートンは一般的には決して有名な歌手ではないが、『ブルー・バートン』(67)『バラード&バートン』(69)というジャズ・ヴォーカル史上に輝く名盤を残した、ジャズ・ヴォーカルに関心のある人なら知らなければモグリと言われるような存在である。
残念ながら若くして亡くなったが、生前は日本でも大変人気があった。
1973年から1980年にかけて4度も来日公演を行っており、日本のレコード会社の要請で何枚かアルバムも製作している。
私も『ブルー・バートン』『バラード&バートン』という2枚のアルバムを聴いて彼女の歌に魅了された一人である。
それからは結構レアなアルバムにまで手を出した。
彼女の歌の特徴は決して歌唱力にまかせて歌い上げるタイプではなく、むしろ語りかけるような歌い方。
ジュリー・ロンドンのようなお色気たっぷりという感じでもなく、大変清潔感のある、温かみのある声だった。
ここ数年はジャズ・ヴォーカル自体聴く機会が激減したので、すっかり存在も忘れていたが、今回発売されたばかりのCD『1980~オン・ザ・センチメンタル・サイド アン・バートン』を試聴機で耳にし、その素晴らしさに胸を打たれた。
そこで昨年11月に発売されたアルバム『ラフィング・アット・ライフ~ウィズ・ルイス・ヴァン・ダイク』の存在も知り、もう居ても立ってもいられなくなり、この2枚のアルバムを購入したという次第。
そんなわけで、さっきからこの2枚のアルバムを何度も聴き返しているのだが、やはりというべきか内容は最高だ。
アン・バートンの歌は派手ではないが、落ち着いた大人の歌であり、好きな者にとってはたまらない魅力に溢れている。
また、なんというか、聴いていて一杯飲みたくなるような、とてもリラックスできる歌である。
バックの編成も最小限で、ほとんどがライヴ音源というのも嬉しい。
昨年11月に発売された『ラフィング・アット・ライフ~ウィズ・ルイス・ヴァン・ダイク』は70年、76年、84年の録音をまとめたもので、名盤『ブルー・バートン』『バラード&バートン』を支えたピアニスト、ルイス・ヴァン・ダイクが全曲に参加。
しかも、全13曲中11曲がルイス・ヴァン・ダイクとのデュオである。
ジャケットもいい。
今回発売された『1980~オン・ザ・センチメンタル・サイド アン・バートン』は全14曲が80年の録音で占められており、ほとんどがピアノとベースだけの伴奏。
選曲も大変魅力的であり、アン・バートンの歌を心行くまで味わうことができる内容となっている。
最後に、『バラード&バートン』に収録されている『Try A Little Tenderness』を。
ジャズで現在最も注目すべきCDは、昨年よりEMIから発売されているジャズ名盤ベスト&モア999シリーズだと確信する。
999円という価格の安さがなんといっても魅力だが、昨年9月に発売された第一弾50タイトルは、これまで何度も再発を繰り返してきた名盤ばかりのラインアップで新鮮味はあまりなかった。
例外はジャズ・クルセイダーズの60年代の2枚で、内容も期待に応える魅力的なものだった。
そんな中、第二弾50タイトルが昨年12月に発売されたが、今度は国内初CD化の割合がやたら高く、貴重盤、注目盤が目白押し。
どれを買うか大いに迷ったが、とりあえず4枚購入。
●ハンク・モブレー&リー・モーガン『マンデイ・ナイト・アット・バードランド』
●ジジ・グライス&ドナルド・バード『ジャズ・ラブ』
●ウォーン・マーシュ『ジャズ・オブ・トゥー・シティーズ』
●スライド・ハンプトン『ザ・ファビュラス・スライド・ハンプトン・カルテット』
以下、ざっと聴いた感想。
モブレー、モーガン、フラー他のバードランドにおける58年のライヴは間違いなく今回の目玉の一枚。
これまでフレッシュサウンド等で出ていた音源だが、まさか国内盤で発売されるとは思わなかった。
音の雰囲気はあの『バードランドの夜』(アート・ブレイキー)にそっくりで(同じ場所なのだから当たり前といえば当たり前だが)、演奏のレベルの高さや熱もそれに近い。
それにしても、この頃のリー・モーガンは最高である。
続編『アナザー・マンデイ・ナイト・アット・バードランド』も今シリーズで出ており、どちらもハードバップファン必携と思われる。
ジジ・グライス&ドナルド・バードのアルバムは、極めてオーソドックスな演奏内容で、ハードバップというよりもビ・バップ風のどこか古風な雰囲気をたたえた演奏だが(録音のせいもあるだろう)、この安定感、安心感?は何物にも代えがたい魅力がある。
ウォーン・マーシュは密かなフェイヴァリット・テナーの一人なので、こうして幻の名盤が再発されるのは実に嬉しい。
実際、このアルバムは、洗練されたクールな演奏、録音、そしてジャケットもすばらしい。
スライド・ハンプトン(トロンボーン)のアルバムはパリでの録音。
このアルバムはヨアヒム・キューンのピアノ、ニールス・ペデルセン(!)のベース、フィリー・ジョー・ジョーンズのドラムというメンバーの魅力で購入したが、聴いてみると異常なまでにハイテンションの演奏の連続で、これぞケンカセッション、と言いたいくらいの演奏内容だ。
ヨアヒム・キューンの唸り声というよりほとんど歌声入り?のピアノ、ペデルセンのいつもながらの凄まじいベースも聴き物である。
以上が今回購入した4枚の簡単な感想だが、他にもカーティス・フラー『スライディング・イージー』、サド・ジョーンズ『モーター・シティ・シーン』、カーメル・ジョーンズ『ザ・リマーカブル・カーメル・ジョーンズ』、レス・マッキャン『レス・マッキャン・イン・ニューヨーク』といったレア盤も是非聴いてみたい。
最近はジャズをじっくり聴く時間もほとんど取れませんが、久々に聴き直してその魅力を再認識したのが『THE WINNERS ザ・ウィナーズ / LIVE AT THE DOLDER GRAND HOTEL, ZURICH』。
メンバー:FRANCO AMBROSETTI(tp), THIERRY LANG(p), HEIRI KANZIG(b), PETER SCHMIDLIN(ds)
2000年、チューリッヒのホテルにおけるライヴ。
スイスのジャズ誌「Jazz N'More' magazine」の読者投票によるウィナーたちで構成されたグループ、だから“THE WINNERS”というわけだが、4人のマスターたちによる演奏は当然のことながらレベルが高く、なによりセンスが抜群。
平均年齢こそ高めだが、枯れた演奏とか大人しい演奏ではなく、アグレッシヴな魅力にも欠けていない。
もともとフランコ・アンブロゼッティ(tp)の演奏を聴くのが目的だったが、アルバム全体としてはピアノのティエリー・ラングの方が印象が強いかもしれない。
『ハード・バップ―モダン・ジャズ黄金時代の光と影』(デヴィッド H. ローゼンタール著、後藤誠訳、勁草書房)という本を買って読み始めました。
前から気になっていた本ですが、価格が高めでなかなか手が出ないでいるところをAmazonで安かったので入手。
100ページほど読み進んだところですが、ハードバップという音楽が生まれた過程が詳しく述べられていてなかなか面白いです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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