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ジュリアン・デュヴィヴィエ監督の『我等の仲間』を国内盤DVD(IVC)で観た感想。
『LA BELL EQUIPE』(36年)
監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ
原作・脚本: ジュリアン・デュヴィヴィエ、シャルル・スパーク
撮影:ジュール・クリュージェ
音楽:モーリス・ジョーベール、モーリス・イヴェン
出演:ジャン・ギャバン、シャルル・ヴァネル、ヴィヴィアーヌ・ロマンス、レイモン・エイムス、シャルル・ドラ、ラファエル・メディナ、ミシュリーヌ・シェイエル、レイモン・コルディ
再見。
1930年代という、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督が傑作を連発していた時代の一本だが、ジャン・ギャバン、シャルル・ヴァネル主演のこの作品も、その傑作群に連なる一本である。
主演の二人が彼ららしい役柄を演じていて魅力的だし、脇役の面々も充実している。
とりわけ、彼らを掻き回す悪女ジーナを演じたヴィヴィアーヌ・ロマンスの演技、存在感が凄い。
これはノワール作品ではないが、ほとんどファム・ファタールといいたい役柄である。
ちなみに、彼女は後に『地下室のメロディー』(62)でギャバンと共演している。(映画前半に出てくるギャバンの妻役)
この映画は、ラストシーンに2種類あり、それによって観終わった後の印象が全然違う。
その相違は、もう全く別の映画といってよいほどである。
よって、以下ネタバレ含むので注意。
簡単に言えば、ラストがアンハッピー版とハッピー版の二つ存在し、国内盤DVDは国内公開時のアンハッピー版が本編として採用されており、ハッピー版は別バージョンとして観ることができる。
今回改めて両方を観てみると、アンハッピー版はレストランの開店シーンがカットされており、ラストへ向けての展開があまりにも唐突という感がある。
あそこでギャバンが銃を持っているというのもあんまりではないか。
アンハッピー版の悲劇的な結末は確かにデュヴィヴィエ監督作品らしいことは確かなのだが、映画の中盤からどんどん悪いことが重なっていってあのラストではあまりにもやりきれない気がする。
よって、今ではハッピー版の方が個人的には気分である。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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