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アナトール・リトヴァク監督の『将軍たちの夜』を国内盤DVDで観た感想。
『THE NIGHT OF THE GENERALS』(66年)
監督:アナトール・リトヴァク
脚本:ジョセフ・ケッセル、ポール・デーン
撮影:アンリ・ドカ
音楽:モーリス・ジャール
出演:ピーター・オトゥール、オマー・シャリフ、トム・コートネイ、フィリップ・ノワレ、クリストファー・プラマー、ジョアンナ・ペティット、ジュリエット・グレコ、ドナルド・プレザンス、コーラル・ブラウン、ニコール・クールセル
初見。
144分という時間が短く感じられた。
原作はハンス・ヘルムート・カーストの小説だが、脚色は『影の軍隊』の原作者ジョセフ・ケッセル(ポール・デーンとの共同)。
また、撮影はあのアンリ・ドカ、音楽はあのモーリス・ジャール、美術はあのアレキサンドル・トローネルとスタッフも凄い。
娼婦が惨殺された事件の容疑者3人が皆ナチスドイツの将軍で、その事件の捜査にかかるのが同じナチスの少佐という物語の設定が興味深いが、その犯人探しのミステリーに加え、将校の恋愛であったりヒトラー暗殺などが絡みあったりで全く目が離せない作品に仕上がっている。
それになんといっても、キャストが皆素晴らしい。
ピーター・オトゥール、オマー・シャリフ、フィリップ・ノワレといった名優が揃っっているが、その誰もが見事な演技を披露。
ピーター・オトゥールは、異常なまでの潔癖症という将軍役を全く違和感なく演じている…というか、完璧なハマリ役で、こういう役を演じて右に出る俳優はいないかもしれない。
また、殺人事件のナゾを追うオマー・シャリフのドイツ軍人役というのも意外にも颯爽と演じていて素晴らしい。
フィリップ・ノワレもどこがどうということのない自然体な演技だが、存在感は強い。
ちなみに、ジュリエット・グレコはバーでシャンソンを歌うシーンでちょっとだけ登場。
この映画の弱点を探すとすれば、ドイツ兵の言葉が英語になってしまっている点くらいか。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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