[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
クロード・ミレール監督の『死への逃避行』を国内盤DVDで観た感想です。
『MORTELLE RANDONNEE』(83年)
監督:クロード・ミレール
原作:マルク・ベーム
脚本:ミシェル・オーディアール、ジャック・オーディアール
撮影:ピエール・ロム
音楽:カーラ・ブレイ
出演:イザベル・アジャーニ、ミシェル・セロー、ギイ・マルシャン、サミー・フレイ、ステファーヌ・オードラン、マーシャ・メリル
初見。
この映画は公開時の一般的評価は低かったものの、後に一部でカルト作品としての評価が確立したと言われているようです。
実際、この手のサスペンス作品としてはかなり変わった内容の作品。
シリアスともコメディともつかぬぶっ飛び具合が相当に面白く、個人的にもかなり気に入りました。
ある意味、新時代のノワールと言えるのではないでしょうか。
まず、なんといってもイザベル・アジャーニのカメレオンぶりが魅力的。
文芸作品やシリアスな作品での彼女も悪くないですが(というか個人的には苦手かも)、こういったファム・ファタール的な役柄の方がもしかしたら彼女には向いているんじゃないですかね。
実際、これまで観た彼女の主演作の中でこの作品が一番好きかもしれません。
ひょんなことから彼女を付回すことになる探偵役のミシェル・セローはもともと苦手なタイプの俳優なのですが、この作品ではあまり気にならずに観られました。
他にも、サミー・フレイが登場時間は短いものの重要な役柄で出演しているほか、クロード・シャブロル監督作品のミューズ、ステファーヌ・オードランがここでは本人とは信じがたいメイクで登場します。
ラストにちょっとだけ顔を出すマーシャ・メリル(ゴダール『恋人のいる時間』)も若い頃とほとんど変わりのない外見が嬉しい。
ちなみに、この映画の見事な撮影は『影の軍隊』、『まぼろしの市街戦』、『ママと娼婦』などカルト作品(?)を得意とする名手ピエール・ロム。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
リンク、コメント、TB等はご自由にどうぞ。