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ロベール・アンリコ監督の『若草の萌えるころ』を国内盤DVD(デックスエンタテインメント)で観た感想。
『TANTE ZITA』(68年)
監督:ロベール・アンリコ
原作:リシュエンヌ・アモン
脚本:リシュエンヌ・アモン、ロベール・アンリコ、ピエール・ペルグリ
撮影:ジャン・ボフェティ
音楽:フランソワ・ド・ルーベ
出演:ジョアンナ・シムカス、カティーナ・パクシヌー、ホセ・マリー・フロタス、ベルナール・フレッソン、ポール・クローシェ、シュザンヌ・フロン
再見。
新しい国内盤DVDが発売されたばかりだが、私が観たのは旧国内盤である。
旧盤の画質はもう一つ。
新しい国内盤は“HDニューマスター”と謳っているからそちらの方が画質は良いだろう…たぶん。
それにしても、久々に観直してこの隠れた(?)名作を堪能した。
アンリコ&シムカス&ド・ルーベといったらなんといっても『冒険者たち』だが、これもそれに劣らない傑作である。
ジョアンナ・シムカスが出ずっぱりで彼女のファンには堪らないし、独特のせつなげな幻想的ムードも魅力的。
周囲もベルナール・フレッソン、ポール・クローシェ、シュザンヌ・フロン等、この種の作品にはもったいないほどの豪華キャスト。
原題の[Tante Zita]とはジータおばさんの意だが、そのおばさんを演じたカティーナ・パクシヌーはあの『若者のすべて』で兄弟たちの母親役を演じている女優。
ずっと寝ているだけの役だが、さすがの存在感としか言いようがない。
また、この作品のロケーション撮影が本当に魅力的。
とりわけ、後半に登場する古い屋敷、幻想的なシーンの数々はド・ルーベの音楽の美しさと相まって、たまらなく切なく、美しい。
ちなみに原作&脚本を手がけたリシュエンヌ・アモンはアンリコ夫人で、先日このブログでも紹介したルイ・マル監督の『恋人たち』に女優として出演しているという話もある。
アンリコとシムカスは愛人関係だったなんて話もあるし、一体この3人はどんな関係だったのかしら。
もちろん、忘れてはならないのがフランソワ・ド・ルーベの音楽で、スペイン風?のギターの調べがなんとも美しく、彼の代表作の一つだと思う。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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