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ピエール・グラニエ=ドフェール監督の『帰らざる夜明け』を国内盤DVDで観た感想。
『LA VEUVE COUDERC』(71年)
監督:ピエール・グラニエ=ドフェール
原作:ジョルジュ・シムノン
脚本:ピエール・グラニエ=ドフェール、パスカル・ジャルダン
撮影:ワルター・ウォティッツ
音楽:フィリップ・サルド
出演:アラン・ドロン、シモーヌ・シニョレ、オッタヴィア・ピッコロ
初見。
原作ジョルジュ・シムノン、撮影ワルター・ウォティッツ、音楽フィリップ・サルドとスタッフも揃っており、アラン・ドロン、シモーヌ・シニョレの主演作だから大いに期待したのだが、今ひとつ面白さを感じなかった。
オープニングなど、いろいろ良いシーンはあるし、決して悪い映画だとは思わないのだが、どうも私とは波長が合わなかったようだ。
エイブラハム・ポロンスキー監督の『悪の力』を国内盤DVD(紀伊国屋書店)で観た感想。
『FORCE OF EVIL』(48年)
監督:エイブラハム・ポロンスキー
脚本:エイブラハム・ポロンスキー、アイラ・ウルファート
撮影:ジョージ・バーンズ
音楽:デヴィッド・ラクシン
出演:ジョン・ガーフィールド、ビアトリス・ピアソン、トーマス・ゴメス、ロイ・ロバーツ、マリー・ウィンザー
再見。
この映画については以前感想を書いている。(リンク)
その時は『苦い報酬』という邦題だったが、国内DVD化にあたって『悪の力』という邦題に変更になったようだ。
確かに『悪の力』の方が原題に近いわけだが、『苦い報酬』という邦題で馴染んできたせいか、正直まだ違和感がある。
それはそうと、前回書いたレビューを読むと、今回感じた印象とさして変わらない。
映画の内容が変わるわけではないので当然といえば当然であるが、DVDの画質はさすがにVHSとは比べ物にならないくらい良い。
ロベール・アンリコ監督の『暗殺の詩/知りすぎた男どもは、抹殺せよ』を国内盤DVD(IVC)で観た感想。
『LE SECRET』(74年)
監督:ロベール・アンリコ
脚本:パスカル・ジャルダン、ロベール・アンリコ
撮影:エチエンヌ・ベッケル
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、マルレーヌ・ジョベール、フィリップ・ノワレ、ジャン=フランソワ・アダム
初見。
原題は『秘密』。
ロベール・アンリコといえば、『冒険者たち』(67)や『若草の萌えるころ』(68)のような叙情的な作風の監督かと思われがちだが、『追想』(75)のような血も涙もないような強烈なインパクトを持つ作品も残した監督だ。
この作品は明らかに後者である。
思えば、処女?短編の『ふくろうの河』(61)もそうであったような気もする。
この作品、一言で言えば、国家機密を知ってしまった男の逃亡劇だが、かなり重苦しい緊張感を強いられる作品である。
その意味でもフレンチ・ノワールらしい作品といえるかもしれない。
主だった登場人物はほとんど3人だけなので、その俳優たちに魅力がなければとても観ていられないが、その3人がジャン=ルイ・トランティニャン、マルレーヌ・ジョベール、フィリップ・ノワレだからして、心配は無用である。
個人的にはマルレーヌ・ジョベールの出演作が観られて嬉しい。
エンニオ・モリコーネによる美しい旋律が映像に合い、すばらしい効果をあげている。
国内盤DVDの画質も良く、これといった不満もなかった。
最近のIVCは本当に良い仕事をしていると思う。
マキノ雅弘監督の『日本侠客伝 関東篇』をDVDで観た感想。
『日本侠客伝 関東篇』(65年)
監督:マキノ雅弘
脚本:野上竜雄、村尾昭、笠原和夫
撮影:吉田貞次
音楽:斎藤一郎
出演:高倉健、長門裕之、北島三郎、大木実、南田洋子、藤純子、丹波哲郎、鶴田浩二、待田京介
初見。
築地魚河岸が舞台のシリーズ第3作。
この映画の高倉健はヤクザではなく船乗りという設定である。
主役から脇役に至るまで様々な役柄が実に生き生きと描かれており、中でも老舗の店を女手一つで切り盛りする南田洋子の存在感が光る。
北島三郎にも泣かされた(挿入歌もいい)。
それにしても、高倉健と鶴田浩二の二人が並ぶとワクワクするような映画的興奮がある。
この頃の二人の、というか時代のオーラとでもいうものに圧倒されるのかもしれない。
ニコラス・レイ監督の『ビガー・ザン・ライフ』を国内盤DVD(紀伊国屋レーベル)で観た感想。
『BIGGER THAN LIFE』(56年)
監督:ニコラス・レイ
脚本:シリル・ヒューム、リチャード・メイボーム
撮影:ジョセフ・マクドナルド
音楽:デヴィッド・ラクシン
出演:ジェームズ・メイソン、バーバラ・ラッシュ、ウォルター・マッソー、ロバート・サイモン、ローランド・ウィンタース、クリストファー・オルセン
初見。
テレビ放送された際は『黒の報酬』という邦題だったらしいが、映画本編を見ると、このタイトルはピンとこない。
それにしても、この作品はとんでもない傑作だ。
病気で体調を崩した男が、医療薬の過剰摂取によって精神のバランスを崩してしまう話で、言葉にすると面白くもなんともないが、ニコラス・レイ監督の並外れた演出力によって恐ろしいくらいの出来栄えの映画となっている。
パッと見、美しいカラー映画なので(特に前半)、一見ノワール的要素は薄いように感じられるが、観終わってみるとこれもフィルム・ノワールの傑作群に入れてよいのではないかと思ってしまう。
音楽の相乗効果も抜群。
ただ、公開時当たらなかったらしいが、それは分かる気がする。
製作も兼ねたジェームズ・メイソンが名演で、妻役のバーバラ・ラッシュも美しく魅力的。
友人役のウォルター・マッソーもいい。
石井輝男監督の『網走番外地 北海篇』をDVDで観た感想。
『網走番外地 北海篇』(65年)
監督・脚本:石井輝男
撮影:稲田喜一
音楽:八木正生
出演:高倉健、嵐寛寿郎、杉浦直樹、千葉真一、由利徹、安部徹、田中邦衛、大原麗子
初見。
シリーズ第4作。
前半が刑務所内、後半が雪の中をトラックで進むロードムービーとなる。
まず、前半が最高に面白く、とにかく笑える。
とりわけ由利徹が絶品。
後半は監督の意向なのか様々な要素が入り乱れ、結構グチャグチャな展開だが、これはこれで面白い。
若き日の大原麗子のコケティッシュな魅力が光る。
また、この映画でも杉浦直樹がいい。
ルイ・マル監督の『死刑台のエレベーター』を国内盤ブルーレイで観た感想。
再見。
この映画は、今さら言うまでもない名作ということもあってか、これまで何度もDVDで再販されている。
今回いよいよBlu-rayでの発売となったわけだが、映画を観た感想については、以前書いたものとほとんど変わらないことに我ながら驚いてしまった。
(以前書いた感想)
もちろん、Blu-rayの画質はすばらしく、その点に関しては何の不足も感じない。
ただ、これまでのDVDでもそれなりの高画質で観てきたせいか、思ったよりBlu-rayの有り難味を感じなかったというのもまた正直なところである。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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