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ジョルジュ・ロートネル監督の『女王陛下のダイナマイト』をレンタルビデオで観た感想です。

image162.gifNE NOUS FACHONS PAS』(66年)
監督:ジョルジュ・ロートネル
原作:ミシェル・オーディアール 
脚本:マルセル・ジュリアン、ジャン・マルサン、ジョルジュ・ロートネル 
撮影:モーリス・フェルー 
音楽:ベルナール・ジェラール 
出演:リノ・ヴァンチュラ、ミレーユ・ダルク、ジャン・ルフェーブル、ミシェル・コンスタンタン、トミー・デュガン  

 
コメディ・タッチのアクション映画です。
ストーリー展開に少々グダグダ感がありますが、それが決して嫌でなく、かえってその緊張感の無さが魅力的ともいえます。
ほぼ同時期の『リオの男』(65年、フィリップ・ド・ブロカ監督、ジャン=ポール・ベルモンド主演)あたりと通じる雰囲気を私は感じました。

この映画が作られた66年といえば、メルヴィルの『ギャング』が作られた年でもありますが、そこでも名コンビぶりを発揮していたリノ・ヴァンチュラ&ミシェル・コンスタンタンのコンビがこの映画でも実にいい。(もちろん映画のカラーは全く違いますが)
リノ・ヴァンチュラが良いのは当然といえますが、ミシェル・コンスタンタンがこれほどコメディがイケるとは驚きでした。
普段コワ面なだけに眼鏡姿も新鮮で、こういったコメディでの弾けぶりがファンとすれば嬉しい。
この二人に加え、ジャン・ルフェーブルのトボけた持ち味も良く、映画を盛り上げていました。

これまた『ギャング』で音楽を担当していたベルナール・ジェラールの音楽も印象的。
ところどころに当時世界を席巻していたビートルズ風?のロックンロールを取り入れていますが、その音楽の使い方も、そして映画そのものの内容も、どこか英国を皮肉っているように思えてなりません。
というか、完全にそうなのでしょうが。

ジャン・ルフェーブルの元妻役のミレーユ・ダルクは映画の後半にしか出てきませんが、非常に美しく、これは彼女の出演作でも魅力的なものの一つではないでしょうか。

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ジョゼ・ジョヴァンニ監督の『最後のアドレス』をレンタルビデオで観た感想です。

image158.gifDERNIER DOMICILE CONNU』(69年)
監督:ジョゼ・ジョヴァンニ
原作:ジョゼフ・ハリントン
脚本:ジョゼ・ジョヴァンニ
撮影:エチエンヌ・ベッケル
音楽:フランソワ・ド・ルーベ
出演:リノ・ヴァンチュラ、ミシェル・コンスタンタン、マルレーヌ・ジョベール、ドミニク・ザルディ、ポール・クローシェ、フィリップ・マルシュ
 
この作品、久々に観ました。
日本ではいまだにDVD化されておりませんが、レンタルビデオはあります。
それをDVDにダビングしたものを私は観ております。

リノ・ヴァンチュラミシェル・コンスタンタン、音楽のフランソワ・ド・ルーベといったジョヴァンニ・ファミリーが揃っていますが、内容も面白く、個人的にもとても好きな作品です。
ちなみに、撮影を担当したエチエンヌ・ベッケルジャック・ベッケル監督の次男で、映画監督ジャン・ベッケルの兄。
ご存知のようにジャック・ベッケル監督の遺作『』(60)の原作者はジョゼ・ジョヴァンニであり、こんなところにもジョヴァンニ人脈が効いています。

ところで、ジョヴァンニ&ヴァンチュラといえば、以前このブログでも紹介した『ベラクルスの男』(68)も良かったのですが、これはそれに輪をかけて良い。
ちょうど、メルヴィルの『サムライ』(67)にも通ずるような、パリの下町が舞台として描かれている点も魅力的です。

この映画で、リノ・ヴァンチュラの演じる役柄はやり手の刑事。
実はこの刑事には妻子を交通事故で亡くしているという過去があるのですが、強引なやり方にケチがついて、閑職に廻されます。
そんな中、ある殺人事件の公判が目前となり、5年もの間失踪したままの事件の証人を探す仕事を若い女性刑事(マルレーヌ・ジョベール)と共に任されることになります。
少ない時間に追われながらも、マルタンという証人の男を、その住んでいた住所や病身の娘の足跡を手がかりに彼ら二人がパリ中を捜し廻りますが、一方で、殺人犯の手下たち(ミシェル・コンスタンタン他)が彼らの背後に迫ってくる…というのが簡単なストーリー。

リノ・ヴァンチュラと若い女性刑事役のマルレーヌ・ジョベールのコンビぶりが良いです。
二人の関係性に全然違和感がなく、見た目や演技のバランスも良いと思います。
少しくすんだような映像(ビデオのせい?)もこの時代のフランス映画らしい魅力。

リノ・ヴァンチュラは、ちょうどこの年『シシリアン』や『影の軍隊』を撮った年でもあり、俳優としてまさに油の乗り切った時期。
この作品でも渋い演技力が冴えていますし、こういった人間味のある役柄をやらせれば天下一品ですね。

ミシェル・コンスタンタンの迫力ある風貌と存在感、マルタン役のフィリップ・マルシュの陰のある佇まいも印象的。
フィリップ・マルシュはエメ・ド・マルシュという名でメルヴィルの『いぬ』にもジャン役で出演していた俳優です。
他に『墓場なき野郎ども』(クロード・ソーテ監督 60年)においてもリノ・ヴァンチュラと共演しています。
そういえば、『墓場なき野郎ども』の原作者もジョゼ・ジョヴァンニでした。
ここにもジョヴァンニ人脈が効いています。

そして、なんといっても、フランソワ・ド・ルーベの音楽が素晴らしい。
個人的にも、このサントラは彼のスコアの中でも『サムライ』や『冒険者たち』と並ぶくらい好きです。
一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、彼のサントラ中でもとりわけ魅力的なものの一つではないでしょうか。

ジャン=リュック・ゴダール監督の『アルファヴィル』を国内盤DVDで観た感想です。

image159.gifALPHAVILLE』(65年)
監督:ジャン=リュック・ゴダール
製作:アンドレ・ミシュラン
脚本:ジャン=リュック・ゴダール
撮影:ラウール・クタール
音楽:ポール・ミスラキ
出演:エディ・コンスタンティーヌ、アンナ・カリーナ、ラズロ・サボ、ハワード・ヴェルノン、エイキム・タミロフ

個人的に、60年代ゴダールの中でも好きな作品の一つです。
といっても、ゴダールといえばほとんど60年代の作品しか観ておりませんが…。

映画そのものも、真面目なんだかシャレなんだか分からない、ほとんどお遊びの部類に入るような内容ですが、“元気です、ありがとう、どうぞ”という挨拶に象徴されたゴダールらしい言葉遊びなど、独自のアイデアに満ち溢れた作品。
とりわけ、プールの処刑シーンは印象的で、あのパラパラという拍手がたまらない。

ソフト帽にステンカラーコートというエディ・コンスタンティーヌの出で立ち、映像の雰囲気、映画のタッチはほとんどフィルム・ノワール。
そして、SF映画というわりには、どこか徹底しきれていない、俗に言うB級臭さというか安っぽさがありますが、そこがかえって魅力的なのかもしれません。
他のゴダール作品同様、話の内容はよく理解できませんが…。

この作品の好悪は、コンピュータα60の声をどう感じるかによるところも大きいのではないでしょうか。
あの声は、あまりにアクが強いので、好きだという人はほとんどいないでしょう。
私は何度か観る間にだんだんと気にならなくなってきましたが、久々に観直してみると、やはりちょっと抵抗感はあります…。

image161.gifそれにしても、ラウール・クタール撮影によるモノクロ映像が例えようもなく美しく、とりわけ、夜のパリの街のロケ撮影が素晴らしい。
コンピューターの言っている内容やストーリーもよく分からなくても、この映像美を観ているだけでも、この作品は充分に魅力的です。

魅力的といえば、この映画のアンナ・カリーナも、他のゴダール作品同様、いやもしかするとそれ以上に魅力的。
彼女がらみでは、どこもかしこも印象的な、絵になるカットばかりです。
レミー・コーション役のエディ・コンスタンティーヌとのコンビぶりも良。

また、ポール・ミスラキの音楽も素晴らしい。
観る者の不安感を煽るような音楽だったり、安っぽいサスペンス映画風の音楽だったりするかと思うと、突如プッチーニのオペラのような甘美なメロディが流れたりする凄さ。

image160.gifところで、ブラウン教授役の俳優は、メルヴィルの監督作品『海の沈黙』(47)でドイツ兵を演じていたハワード・ヴェルノンです。
この人は、ゴダールが好いていたメルヴィルの監督作品『賭博師ボブ』(55)にも出演しています。
また、この時期のゴダール作品によく出演しているラズロ・サボもワンシーンに出ていますし、あのジャン=ピエール・レオーもワンシーンに出演しています。

国内盤DVDの画質ですが、このメーカーにしてはマシな方ではないでしょうか。

フィルム・ノワールの名作と呼ばれる、ジャック・ターナー監督の『過去を逃れて』をDVDで観た感想です。

image157.gifOut of the Past』(47年)
監督:ジャック・ターナー
原作:ジェフリー・ホームズ
脚本:ジェフリー・ホームズ
撮影:ニコラス・ムースラカ
音楽:ロイ・ウェッブ、ロバート・スパークス
出演:ロバート・ミッチャム、ジェーン・グリア、カーク・ダグラス、ヴァージニア・ヒューストン、ロンダ・フレミング、ポール・ヴァレンタイン

この映画、いわゆる500円DVDで出ていて、私はそれを観ています。
正規の国内盤DVDは出ておりませんし、レンタルビデオでも見かけませんので(あることがあるが短縮版とのこと)、このDVDはありがたいです。
しかも、このDVDは短縮版などではありませんし、500円DVDとは思えないほど画質も良好です。
どこぞの国内メーカーなど、見習って欲しいくらいです。

この作品を観たのは今回が二度目なのですが、プロットはやはり複雑で分かりにくい。(特に映画後半)
しかし、独特のノワール的雰囲気といい(とりわけ照明が見事)、怪しい登場人物たちといい、俳優の魅力といい、どれも素晴らしく、堪能できました。
展開も無駄がなく、ストーリーの面白さに惹きこまれます。

プロットが複雑になるのは、とりわけ映画後半で、ロバート・ミッチャムがカーク・ダグラスから頼まれた納税申告書の書類と、ジェーン・グリアの供述書の書類がゴッチャになってしまうのが大きな理由ではないでしょうか。
一度観ただけで内容をキチンと理解するのはなかなか大変かも。

これも典型的なファム・ファタールものといえますが、それにしても、ジェーン・グリアはいいですね。
この手の悪女ものにピッタリの美しさと、人間的弱さを見せつけてくれます。
映画中盤での、探偵役ロバート・ミッチャムと元同僚(フィッシャー)の殴り合いから銃声に至るまでのスリリングな展開は素晴らしいシーンですが、その殴り合いを眼で追うジェーン・グリアの表情といったら!

ロバート・ミッチャムは、役の上では一応現在はガソリンスタンドの経営者ですが、元探偵という役柄であり、そのどこか陰のある存在感が魅力的。
少し前にこのブログでも紹介した『さらば愛しき人よ』でのフィリップ・マーロウ役も見事な出来でしたが(この映画より30年後!)、この作品でも立派な体格が映え、タフな探偵役という意味では、当時でもボギーに匹敵する数少ない一人だったのではないでしょうか。

主役二人以外のキャストも揃っており、カーク・ダグラスは、狡猾そうな役柄にピッタリでしたし、その手下役のポール・ヴァレンタインも良かったです。
また、アン役を演じたヴァージニア・ヒューストンの清楚な魅力、一方で、秘書役のロンダ・フレミングの物腰の色っぽさなど、見た目も楽しめる作品でした。
他にも、聾唖の少年の存在感がところどころで効いています。

【HPのトップページ記事より転載】

HPのBBSにて行ってまいりました、ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品の人気投票の結果をお知らせいたします。

1位…『サムライ』(7票)
2位…『影の軍隊』、『仁義』(いずれも5票)
4位…『いぬ』(4票)
5位…『ギャング』(2票)
6位…『海の沈黙』、『マンハッタンの二人の男』、『リスボン特急』(いずれも1票)

という結果となり、『サムライ』が1位となりました。
投票にご参加いただいた皆様、まことにありがとうございました。
初めての試みでもあり、開始前は、投票が集まらないのではないかとの懸念がありましたが、結果、8名の方々にご参加いただきました。(管理人除く)
ことに初めてBBSに書き込んで下さった方が数名いらっしゃったことは嬉しかったです。
個人的にはDVDが発売されたばかりの『リスボン特急』が、もう少し多くの支持を集めるかと思ったのですが、意外にも票が伸びませんでした。
他は、作品の内容等からいっても、まずは順当な結果と言えるのではないでしょうか。

また、いつの日か同じような企画をしてみたいと思います。
ありがとうございました。

今月に入ってから珍しくブログの更新頻度が高くなっていますが、今月は映画を観る時間がたっぷり取れそうですので、これまでレビューを書いていなかった作品も含め、どんどん紹介していきたいと考えています。
できれば毎日…。

今回は、またまたジャン・ギャバンの主演作『筋金(ヤキ)を入れろ』(アンリ・ドコアン監督)をレンタルビデオで観た感想です。

image154.gifRAZZIA SUR LA CHNOUF』(55年)
監督:アンリ・ドコアン
原作:オーギュスト・ル・ブルトン
脚本:アンリ・ドコアン、モーリス・グリフ 
撮影:ピエール・モンタゼル 
音楽:マルク・ランジャン 
出演:ジャン・ギャバン、リノ・ヴァンチュラ、アルベール・レミー、マルセル・ダリオ、リラ・ケドロヴァ、マガリ・ノエル、ピエール・ルイ、ポール・フランクール

先日このブログでも紹介した『シシリアン』同様、オーギュスト・ル・ブルトンの小説を映画化したもの。
ちなみに、ジャック・ベッケル監督の『現金に手を出すな』は前年の54年製作であり、オーギュスト・ル・ブルトン原作、ジュールス・ダッシン監督の『男の争い』、オーギュスト・ル・ブルトン台詞、メルヴィル監督の『賭博師ボブ』はこの映画と同年の55年製作です。
この時期、この手のノワールものがいかに次々と作られていたか、また、原作者のオーギュスト・ル・ブルトンがこの頃いかに売れっ子作家であったのかもよく分かります。

image155.gifそして、なんとオーギュスト・ル・ブルトンはこの『筋金を入れろ』に俳優としても出演しています。
映画中盤での賭博場でのシーン。
群集の中央に陣取って、帽子を被って爪楊枝らしきものを加えている眉の太い男が、原作者のオーギュスト・ル・ブルトンと言われています。
いやはや、俳優となってもおかしくないような貫禄と存在感です。

この映画は2度目の鑑賞。
よって、ネタバレは承知の上で観始めましたが、かえって、さまざまなプロットの仕掛けがよく分かり、面白かったです。
数多いフレンチ・ノワール作品の中でも傑作の部類に入る作品と思われ、早急な国内DVD化が期待される作品の一つです。

実際、これは生半可でない、本物の暗黒映画で、パリの暗黒街の麻薬取引の様子がこれでもかと描かれています。
ビデオの画質のせいも多少はあるかもしれませんが、照明も概して暗めで、実にフィルム・ノワールらしい深夜のムードが色濃く描写されています。

image156.gifジャン・ギャバンの役柄は、表向きはレストランの経営者ですが、本当はパリの麻薬取引の元締め。
得意とするギャング役だけに、文句のつけようのない演技と存在感です。

マガリ・ノエルが、ギャバンが経営するレストランのレジ係で、ギャバンの愛人役。
なんというか、彼女が出ているだけで50年代のフレンチ・ノワールの雰囲気を濃厚に感じさせます。
他に、麻薬中毒の中年女性を演じるリラ・ケドロヴァが怪演。
彼女とギャバンが深夜に次々とその手の怪しい店を廻る描写はセミドキュメンタリータッチでなんともいえない迫力があります。

この時代、ジャン・ギャバンとよく共演していたポール・フランクール(メルヴィルの『ギャング』にも刑事役で出演)が粗暴な刑事役で、いかにもそれらしい持ち味を出しています。
そういえば、バーでパクられる客の中には、マルセル・ボズフィも出ていました。

そして、前年の『現金に手を出すな』でデビューしたばかりのリノ・ヴァンチュラも、助演クラスのギャング役で出ていて、すでにギャバンに劣らぬ存在感を発揮しています。

ラストはあっと驚く顛末…。

またしてもジャン・ギャバン出演作の『獣人』(ジャン・ルノワール監督)を国内盤DVDで観た感想です。

image152.gifLA BETE HUMAINE』(38年)
監督:ジャン・ルノワール
原作:エミール・ゾラ
脚本:ジャン・ルノワール
撮影:クロード・ルノワール、クルト・クーラン
音楽:ジョセフ・コズマ
出演:ジャン・ギャバン、フェルナン・ルドー、シモーヌ・シモン、ジュリアン・カレット、ジェラール・ランドリ、ジャン・ルノワール

エミール・ゾラの原作を映画化したもの。
この映画の国内盤DVDは随分前に買ってあったものの、観ていませんでした。
その間に、この映画のリメイク作であるフリッツ・ラング監督の『仕組まれた罠』(54年)の方を先に観てしまいました。
ラング版は今となっては内容をよく覚えていないながらも、印象としてはイマイチに感じてしまったのですが、このルノワール版はさすがに素晴らしい出来です。

機関士ジャック・ランチエ役のジャン・ギャバンが、もともと大酒飲みの家系の遺伝で、衝動的に暴力に駆られるという難しい役柄。
普段は大人しいナイスガイなのですが、その病気の一点のせいで、観ていてなかなか合点が行かないというか、理解しがたい役柄となっています。

image153.gif個人的には、嫉妬に狂ったフェルナン・ルドー演じる助役の方がよほどヒステリックで獣人に感じられましたが、シモーヌ・シモン演じる助役の美しい妻を巡る様々な演出が上手いので、知らず知らずのうちにストーリーに惹き込まれてしまいます。
その悪女ぶりは、先日観た『殺意の瞬間』でのダニエル・ドロルムほどのどぎつさはないものの、これもまたファム・ファタールものと言え、ジャンルとしてはフィルム・ノワールに区分けされる作品でしょう。
シモーヌ・シモンのネコっぽい風貌は、その後のクラウディア・カルディナーレ、今でいうとキャサリン・ゼタ・ジョーンズあたりを思い起こさせます。
個人的には少し微妙な顔つき…(笑)。

機関士役のジャン・ギャバンも当然魅力的で、とりわけ、後半が名演。
スクリーンプロセスを使わず実写にこだわったという蒸気機関車の疾走シーンが、少しくどい印象はあるものの、さすがに迫力満点ですし、機関士たちの仲間内の人間関係が細やかに丁寧に描かれている点はルノワール的と言えるかもしれません。
そのジャン・ルノワールが、誤認逮捕されて殺人の容疑者となってしまう役柄で、俳優としても登場します。

最後に、パイオニアによるこの映画の国内盤DVDは、DVD制作スタッフがきちんと明記されている上、付属の冊子も4ページながら読み応えがあり、好印象でした。
画質も、キズがところどころ目に付くものの、観やすかったと思います。

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プロフィール
HN:
マサヤ
性別:
男性
趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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