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最近はジャズをじっくり聴く時間もほとんど取れませんが、久々に聴き直してその魅力を再認識したのが『THE WINNERS ザ・ウィナーズ / LIVE AT THE DOLDER GRAND HOTEL, ZURICH』。
メンバー:FRANCO AMBROSETTI(tp), THIERRY LANG(p), HEIRI KANZIG(b), PETER SCHMIDLIN(ds)
2000年、チューリッヒのホテルにおけるライヴ。
スイスのジャズ誌「Jazz N'More' magazine」の読者投票によるウィナーたちで構成されたグループ、だから“THE WINNERS”というわけだが、4人のマスターたちによる演奏は当然のことながらレベルが高く、なによりセンスが抜群。
平均年齢こそ高めだが、枯れた演奏とか大人しい演奏ではなく、アグレッシヴな魅力にも欠けていない。
もともとフランコ・アンブロゼッティ(tp)の演奏を聴くのが目的だったが、アルバム全体としてはピアノのティエリー・ラングの方が印象が強いかもしれない。
TOHOシネマズシャンテで開催されているゴダール映画祭2010で『右側に気をつけろ』を観てきました。
『右側に気をつけろ』『SOIGNE TA DROITE』(87年)
監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール
撮影:カロリーヌ・シャンプティエ
音楽:レ・リタ・ミツコ
出演:ジャン=リュック・ゴダール、フランソワ・ペリエ、ジャック・ヴィルレ、ジェーン・バーキン
たぶん初見。
もしかしたら以前DVDで観たかもしれない。(『勝手に逃げろ/人生』あたりと混同しているかも)
それはともかく、これは傑作。
もちろんこの時代のゴダール映画だから、ストーリーを追う映画ではない。
が、例によっての映像の洪水、音の洪水、言葉の洪水…が只ならぬ密度の濃さと説得力を備えており、その充実ぶりは60年代の諸作にも劣らない。
名優フランソワ・ペリエ(『サムライ』『仁義』)、ジェーン・バーキンら有名俳優も出演しているが、出番は多くなく、役柄もよくわからない。
本筋?と並行する形でレ・リタ・ミツコの音楽が制作されてゆく過程が捉えられているが、その音楽の魅力で飽きさせない。
結局、今回のゴダール映画祭で観れた作品は『フォーエヴァー・モーツァルト』と『右側に気をつけろ』の2本だけでしたが、80年代以降のゴダール映画の面白さを再認識した感があり、個人的にはその点が大きな収穫。
ジョニー・トー監督の『PTU』を国内盤DVDで観た感想。
『PTU』(03)
監督:ジョニー・トー
脚本:オー・キンイー、ヤウ・ナイホイ
撮影:チェン・チュウキョン
音楽:チュン・チーウィン
出演:サイモン・ヤム、ラム・シュー、マギー・シュー、ルビー・ウォン、レイモンド・ウォン、エディ・コー
初見。
一夜の出来事を描いたシンプルな作品で、大作然とした作品ではないが、香港の夜の街の雰囲気がダイレクトに伝わってくる魅力的な作品だと思う。
スピーディーなストーリー展開やスタイリッシュな映像美も見事。
ジョニー・トー監督らしいユーモアも随所に効いている。
警官の拳銃紛失が重要なファクターになっている点は、監督が敬愛する黒澤明監督の『野良犬』(49)の影響なのだろう。
キャストはサイモン・ヤム、ラム・シュー他男優陣がいいのは当然として、マギー・シューら女優陣のどこかクールな魅力も素晴らしい。
TOHOシネマズシャンテで開催されているゴダール映画祭2010で『フォーエヴァー・モーツァルト』を観てきました。
『フォーエヴァー・モーツァルト』『FOR EVER MOZART』(96年)
監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール
撮影:クリストフ・ポロック
音楽:ケティル・ビョルンスタ、デイヴィッド・ダーリング他
初見。
96年の作品ということで、観る前からある程度想像はできたのですが、やはりゴダールらしい難解さが全編を覆った映画です。
タイトルのわりに、モーツァルトを主題とした映画でもありません。(最後にちょっとだけモーツァルトの音楽が登場)
そこはまあ、何か深い意味があるのでしょうが。
しかし、決して観る者を突き放している映画という印象はありません。
ところどころにえにも言われぬ美しい絵が潜んでいます。
(おそらくは)無名の俳優たちもどこか妙に味があります。
映画の展開はかなり強引な印象ですが、その映像の説得力はやはり大したものです。
こんな無茶苦茶な映画、ゴダールが監督じゃなかったら観なかったろうな…と観ている間中感じていましたが、考えてみれば、ゴダール以外の誰がこんな凄い映画を撮れるでしょう?
決して好きな映画というわけではありませんが、映画の出来そのものには圧倒された、そんな気分です。
このブログでも何度かお知らせ済みのStudio Canal盤『仁義』のブルーレイについて。
以前、リージョンの違いによって、パソコンでも再生できないとお知らせしましたが、無事再生できました!
夢がかなった思いで、今ちょっと興奮しています。
今度買い替えたノートパソコンはvaioのVPEB39FJ(Eシリーズ)というモデルでもともとブルーレイの再生ができるモデルなのですが、さすがにそのままではリージョンの異なるディスクの再生はできません。
そこで、AnyDVD HDというソフトをインストールしましたら、見事再生に成功した、という次第です。
まだ再生できたばかりなので、内容をきちんと確認したわけではありませんが、本編の映像はさすがにキレイですし、字幕も英語、仏語、独語とあります。
また、特典映像として収録されているドキュメンタリー『コードネームはメルヴィル』(オリヴィエ・ボレール監督)がこうして映像メディアとして観られることも嬉しい限りです。
また続報がありましたらこちらでお知らせします。
『ハード・バップ―モダン・ジャズ黄金時代の光と影』(デヴィッド H. ローゼンタール著、後藤誠訳、勁草書房)という本を買って読み始めました。
前から気になっていた本ですが、価格が高めでなかなか手が出ないでいるところをAmazonで安かったので入手。
100ページほど読み進んだところですが、ハードバップという音楽が生まれた過程が詳しく述べられていてなかなか面白いです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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