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ロマン・ポランスキー監督の『チャイナタウン』を国内盤DVDで観た感想。

CHINATOWN』(74年)
監督:ロマン・ポランスキー 
脚本:ロバート・タウン 
撮影:ジョン・A・アロンゾ 
音楽:ジェリー・ゴールドスミス 
出演:ジャック・ニコルソン、フェイ・ダナウェイ、ジョン・ヒューストン、バート・ヤング、ペリー・ロペス、ジョン・ヒラーマン、ダレル・ツワリング

約10年ぶりくらいの再見。
以前観た時は少し難渋な感じもあったのだが、今回は全く魅了された。
やっぱりこれは大傑作。

メイキングによればレイモンド・チャンドラーの探偵小説の世界を参考にしたらしいが、実際ニコルソンが死体を発見するシーンなど、チャンドラーの小説を読んでいるような感覚にとらわれた。
ジャック・ニコルソンはルックスが苦手なので決して好きな俳優というわけではないのだが、演者として、なにか面白いことをしでかしてくれそうな雰囲気が魅力だ。
相手役のフェイ・ダナウェイも当然のことながら演技、存在感ともに素晴らしい。
ただ、親父役のジョン・ヒューストンは、演技が大味というか、どこかワザとらしい感じがして積極的には押せない。

あと、現行のDVDは画質がイマイチなので、早急なブルーレイ化を望みたい。

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クロード・シャブロル監督の『気のいい女たち』を国内盤DVDで観た感想。

『LES BONNES FEMMES』(60年)
監督:クロード・シャブロル 
脚本:クロード・シャブロル、ポール・ジェゴフ 
撮影:アンリ・ドカ
音楽:ポール・ミスラキ、ピエール・ジャンセン
出演:ベルナデット・ラフォン、ステファーヌ・オードラン、クロチルド・ジョアーノ、ルシール・サン・シモン 


再見。
国内盤DVDを以前所有していたが、全くといいほど映画の良さが分からなかったために売り払ってしまった。
DVDはその後廃盤、プレミアがついてしまい、売ったことをずいぶん後悔した。
昨年、プレミア付のDVDを再び手に入れた次第。
久々に今回観直してみて、いかにもシャブロルらしい毒っ気にすっかり当てられてしまった。
これはちょっと凄い作品だ。

まず、主演の3人の女優陣の魅力が凄い
一人ひとりのキャラの巧みな描写、そして、彼女たちの圧倒的な美しさ。
ベルナデット・ラフォンステファーヌ・オードランの二人はフランス映画ファンにはお馴染みだが、もう一人、この映画ではクロチルド・ジョアーノのクール・ビューティーぶりがなんとも魅力的であった。

そして、なんといってもあのアンリ・ドカの撮影が凄い。
夜のパリの表情を切り取った映像の魅力・・・ストーリーがどうの、出演者がどうのというより、ヌーヴェル・ヴァーグとはまさにこの映像の魔力であると言いたくもなる。

そして、映画後半のプールの場面あたりからの怒涛の展開、唖然とさせられるラスト・・・これぞシャブロルの猛毒!

RC-201203.jpg久々にソウルミュージック系の話題。

現在発売されているレコード・コレクターズ2012年3月号の表紙がなんとサム・クック
なんか新しいCDでも出るんかいな?と中をめくってみると、やはりそうで、RCA時代のアルバム9作品が紙ジャケ&高品質Blu-spec CDで3月7日に発売されるという。

9タイトル中、6タイトルが日本初CD化であり、それが一挙に発売というからたまげたが、これまで日本どころか海外でもCD化されてたか?というようなレアなアルバムばかり。(どうやらCDボックスでは出ていたらしい)

これまで出ていたサム・クックのアルバムは数枚のライヴは別としてベスト等の編集盤が実に多かったわけだが、ベストといっても、あれが入ってない、これが入ってないとベストとしても到底物足りない選曲のものがほとんどだったのである。
最も満足度の高いベストは昔出ていた『ザ・マン・アンド・ヒズ・ミュージック』だが、残念ながら今回も復刻はなし。
もちろん、サム・クックはオリジナルアルバムもすばらしいので、今回発売されるものもさすがに9枚全部というわけにはいかないが、何枚かは欲しいところ。

今回もラインアップに入っている『ナイト・ビート』と『ハーレム・スクエア・ライヴ』は以前からCD化されていて個人的にも愛聴盤だが、今回初出のものでは『マイ・カインド・オブ・ブルース』や『ツイストで踊りあかそう』あたりが黒っぽい内容らしいので期待大である。


 

ジャン=リュック・ゴダール監督の『ヌーヴェルヴァーグ』を国内盤DVDで観た感想。

NOUVELLE VAGUE』(90年)
監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール 
撮影:ウィリアム・ルプシャンスキー 
出演:アラン・ドロン、ドミツィアーナ・ジョルダーノ、ロラン・アムステュツ、ラファエル・デルパール

 
初見。
紀伊国屋から出ているこの映画のDVDを所有しているのでこれまで何度もトライしたのだが、映画が始まって10分ほどで睡魔に襲われることが常で、ずっと観ることが叶わなかった。
今回なんとか最後まで観ることができてそれだけでも感慨無量である。

それにしても、この映画を最後まで観るのはしんどかった。
正直言って観ていてつまらなくてしょうがなかったのだ。
ゴダールの映画だから、と納得して(諦めて?)いなかったら、またあのアラン・ドロンが出ていなかったら途中で観るのをやめてしまっていたかもしれない。

確かにいろいろ深読みのできる言葉や美しい映像は出てくる。
また、アラン・ドロンのキャリアを知っていればニヤリとするようなシーンも用意されている。
それらを味わうのはある種知的な作業であり、そういったことを楽しむ能力や余裕が備わっている人にはこの映画は格別の魅力があるかもしれないが、私はこの映画から強く惹き付けるだけの魅力は感じなかった。
観ている間中も、観終わってからもどこかどんよりした重い気分だけが残った。
遠い将来はわからないが、今は再び観直してみようという気にもならない。

DVDの特典映像にゴダールと村上龍の対談が収録されている。(20数分)
対談といっても、村上龍はゴダールに関心があるが、ゴダールは村上龍に明らかに関心がないわけで、村上龍のゴダールに対するインタビューというのが実情なのだが(ハッキリ言って情けない質問ばかり)、ゴダールの受け答えは結構真面目である。

ゴダールの言葉を聞いていると、今さらながらだが、この人が“普通の映画”を撮る気がもはや全くないことが分かる。(いわゆる“ストーリー”は小説家に任せればいいと言っている)
まあ、“普通の映画”を撮らなかったからこそゴダールは生ける伝説になったわけで、そんなものを期待する方が大間違いなのだが、こんな映画を見せられるともうちょっとなんとかならないの?と言いたくもなる。
つまりは、私がゴダールのことを何も分かってないってことなんだろうけど・・・。

EMIから発売されている『ジャズ名盤 ベスト&モア999 シリーズ 第4期』の中の一枚。

katanga.jpg『Katanga!』
01カタンガ、02ロンリー・ウーマン、03ネイティヴ・ランド、04アミアブル、05ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ、06ア・シェイド・オブ・ブラウン

デュプリ・ボルトン(tp)、カーティス・アミー(ss,ts)、ジャック・ウィルソン(p)、レイ・クロフォード(g)、ヴィック・ガスキン(b)、ダグ・サイズ(ds) 1963年2月3日録音

購入以来何度聴いたかわからない。
実質的にはサックス奏者のカーティス・アミーのリーダー作だが、クリフォード・ブラウン系の天才トランペッター、デュプリ・ボルトンをフューチャーしていることでも有名なアルバムである。
確かにここでのデュプリ・ボルトンのプレイは素晴らしいが、個人的にはピアノのジャック・ウィルソン、ギターのレイ・クロフォード、二人のプレイが最高。
楽曲も皆いいが、とりわけ04『アミアブル』、06『ア・シェイド・オブ・ブラウン』がテーマ、演奏ともにカッコ良すぎる。

 
久々にINAを見ていたらメルヴィル関連の未見の映像を見つけました。
サムライ』(67)撮影時にあの“ジェフ・コステロの部屋”でジャン=ピエール・メルヴィル監督がインタビューを受けている映像です。

テレンス・ヤング監督の、というよりは三船敏郎アラン・ドロンチャールズ・ブロンソンが夢の共演を果たした、あの『レッド・サン』(71)のブルーレイが3月16日に発売されます。
野沢那智氏他の吹き替えも付いているようですし、価格もこの手のものにしては安い!(DVDも同時発売)
しばらくこの作品を観直していませんが、久々にこういった作品を肩肘張らずに楽しんでみたいものです。

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テンプレ作った人:おみそ
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プロフィール
HN:
マサヤ
性別:
男性
趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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