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気づかないうちにジュリエット・グレコのニューアルバムが発売されていました。
タイトルは『Ca Se Traverse Et C'est Beau』。
すでに85歳となったグレコの奇跡的ともいえる新作です。

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フリッツ・ラング監督の『激怒』を国内盤DVD(ジュネス企画)で観た感想。

FURY』(36年)
監督:フリッツ・ラング 
脚本:バートレット・コーマック、フリッツ・ラング 
撮影:ジョセフ・ルッテンバーグ 
音楽:フランツ・ワックスマン 
出演:スペンサー・トレイシー、シルヴィア・シドニー、ウォルター・エイブル、ブルース・キャボット、エドワード・エリス、ウォルター・ブレナン 

 
初見。
フリッツ・ラングの渡米監督第1作だという。
一見フツーのメロドラマ風に映画は始まるが、内容はタイトル通りインパクトが強く、なかなか見ごたえがある。
暴徒と化した大衆の恐ろしさを描いている点で、あの『M』(32年)を思い起こさずにはいられない。
もしかしたら当時のドイツ社会が念頭にあったのかもしれないが・・・。
スペンサー・トレイシーシルヴィア・シドニーの主演二人も好演。

最近またコルトレーンを聴いている。
聴いているのは昔から好きなアルバムだったり、今回初めて聴くアルバムだったり色々なのだが、昔からずっと好きなアルバムの一枚がこの『デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン』。
久々に聴き返して、やはり魅了された。

ここに記録されているのは1962年9月26日たった一日だけのセッションである。
全7曲、約35分。
ありがちな未発表曲、別テイク等も1曲も存在しない。
もちろん、エリントン(当時62歳)とコルトレーン(当時36歳)の共演は後にも先にもこの一度きり。
この録音が存在すること自体奇跡的だが、重要なのは肝心の演奏内容が実に素晴らしいことである。
私もかれこれ20数年聴いているが全く飽きることがない。

まず、1曲目の『イン・ア・センチメンタル・ムード』が超絶的な名演奏である。
冒頭のエリントンの美しいピアノの響きと、それに続くコルトレーンの心のこもったテナーの深い音色が実に感動的。
また、5曲目の『マイ・リトル・ブラウン・ブック』もそれに劣らぬ名演である。
総じて、このアルバムにおけるエリントンのピアノ・プレイは、絶妙な間の取り方、味のあるニュアンスなど、筆舌に尽くしがたい素晴らしさだ。

ところで、“”といえば、このアルバムにはコルトレーンの大先輩に対する尊敬の念であったり、エリントンの後輩に対する優しさであったり厳しさであったりといった、演奏家の心がじかに伝わってくるようなところがある。
まさにそれこそがこのアルバムの最大の魅力であるが、中にはコルトレーンらしい自己主張が足りなくて面白くないという人もいるようだ。
大先輩のエリントンに遠慮しすぎているということらしい。
感じ方は人それぞれであるが、私個人はそんなトレーンの人間性が好きだし、だからこそあれだけの大演奏家に成長しえたのだと信じている。

デューク・エリントン(p)、ジョン・コルトレーン(ts)、ジミー・ギャリソン、アーロン・ベル(b)、エルヴィン・ジョーンズ、サム・ウッドヤード(ds)

01)イン・ア・センチメンタル・ムード 02)テイク・ザ・コルトレーン 03)ビッグ・ニック 04)スティーヴィー 05)マイ・リトル・ブラウン・ブック 06)アンジェリカ 07)ザ・フィーリング・オブ・ジャズ 1962年9月26日録音






 

エリック・ロメール監督の『四季の物語』4作が紀伊国屋レーベルよりBlu-ray化され再発されました。(DVDも同時発売)

これらの作品がBlu-ray化されるのは世界初とのことです。
旧DVDも長らく廃盤状態でしたので、今回の再発は歓迎されるでしょう。
映画の國のこちらのページには以前出ていたDVDとの画質の比較が出ています。
比較を見る限りでは、今回はHDマスターということで確かに画質が向上していますし、画面サイズも少し変わっています。

私は『春のソナタ』以外の3作は旧DVDを所有していますので、今回の再発は悩むところです。(価格が・・・)
できれば『恋の秋』、『夏物語』あたりは買いたいところですが。
ちなみに、この4作についての個人的な好みでは『恋の秋』>『夏物語』>『冬物語』>『春のソナタ』という感じでしょうか。



クロード・オータン=ララ監督の『肉体の悪魔』を国内盤DVD(ジュネス企画)で観た感想。

LE DIABLE AU CORPS』(47年)
監督:クロード・オータン=ララ 
脚本:ピエール・ボスト、ジャン・オーランシュ 
音楽:ルネ・クロエレック 
出演:ジェラール・フィリップミシュリーヌ・プレール、ジャン・ヴァラス、ジャン・ドビュクール、ドニーズ・グレイ、ガブリエル・フォンタン、シルヴィー、ジャック・タチ

 
初見。
レイモン・ラディゲの原作を映画化した作品。
原作は読んでいないが、映画化にあたって、かなりの改変があるという。
いかにもこの時代のフランス映画らしいメロドラマではある。

それはそうとジェラール・フィリップ、このブログでは登場機会が多くないが、そのわけは単純で、彼の主演作をこれまでほとんど観てこなかったからである。
つまりは、俳優としての彼にあまり魅力を感じていなかったというのが正直なところ。
実際、これまでに観た作品も『モンパルナスの灯』(58)とか『危険な関係』(59)のような、どちらかというと晩年の作品ばかりであった。

ただ、昔読んだ本の知識で『肉体の悪魔』こそが彼の代表作だと信じこんでしまっていたので、この作品はいつかは観たいと思っていた。

というわけで前置きが長くなったが、実際に観たこの映画はとても良かった。
脚本、演出、撮影、俳優等々、どこがどうということなく、全て良い。
ヒロイン役のミシュリーヌ・プレールの出ている映画はジャック・ベッケル監督の『偽れる装い』他、いくつか観ているが、この映画における彼女の演技も実に素晴らしい。

もちろん、ジェラール・フィリップも強烈な存在感こそないが、好演である。
映画後半で、ミシュリーヌ・プレールと共にパリに出てからのいくつかのシーンは観る者の心にいつまでも余韻が残るような印象深いものだった。
これはもちろん、クロード・オータン=ララ監督による演出の妙もあろう。

それにしても、この作品の国内盤DVDを発売したジュネス企画はエラい。
DVDの画質はこのレーベルの常として決して満足できるものではないが、それでもレンタルのVHSなどで観るよりははるかにマシである。

ジェラール・フィリップ主演作では次は『赤と黒』を観る予定(紀伊国屋のDVDを購入済み)。

以前このブログでも紹介したことのあるフィリップ・ラブロ監督の『刑事キャレラ/10+1の追撃 SANS MOBILE APPARENT』(71年)が国内盤DVD化され、6月20日に発売されます。

魅惑の女優シリーズ】というDVD企画らしく、ドミニク・サンダがパッケージに大写しになっていますが、主演は言うまでもなくジャン=ルイ・トランティニャンで、珍しく?刑事役を演じています。
もちろん、ドミニク・サンダラウラ・アントネッリカルラ・グラヴィーナとズラリと揃ったイタリア女優たちの競演も見もの。

フィリップ・ラブロの監督作といえば、ジャン=ポール・ベルモンド主演の大傑作『相続人』(73年)の国内盤DVD化が待たれます。


 

ピエール・コラルニック監督の『アンナ』を国内盤DVDで観た感想。

ANNA』(66年)
監督:ピエール・コラルニック 
撮影:ウィリー・クラン 
作詞:セルジュ・ゲンズブール 
作曲:セルジュ・ゲンズブール 
編曲:ミシェル・コロンビエ 
出演:アンナ・カリーナ、ジャン=クロード・ブリアリ、セルジュ・ゲンズブール、マリアンヌ・フェイスフル

 
再見。
シンプルなストーリーのフレンチ・ミュージカル
ミュージカルは正直言って苦手だが、この映画は全く抵抗感なく観られる。
セルジュ・ゲンズブールの音楽がロック色が濃いので、ミュージカルというよりロック・オペラを観ているような感覚もある。
ところどころに登場する60年代のポップ・カルチャーがおしゃれで、パリのロケーション撮影も魅力的。

今回観て、アンナ・カリーナの容姿はもちろんだが、歌声がなんとも素敵だということに改めて気づく。
ジャン=クロード・ブリアリのナイーブな持ち味が出た貴重な?映画。
ちょっとだけ出演のマリアンヌ・フェイスフルが可愛い。

以前もこのブログで取り上げたが、アンナ・カリーナとジャン=クロード・ブリアリのデュエットで歌われる『何も言うな』(『Ne Dis Rien』)が最高に素晴らしい。
なんといっても、この映画の魅力の大半はセルジュ・ゲンズブールの天才的な音楽の魅力である。(編曲は『リスボン特急』のミシェル・コロンビエ

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マサヤ
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趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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