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11月22日に東京フィルメックス(会場:有楽町朝日ホール)で上映されたジャン=ピエール・メルヴィル監督の『ギャング』(66)について。
この作品はレンタルビデオはありますが、国内DVD化もされておらず、こうしてスクリーンで観る機会も滅多にないので、今回は実に貴重な機会でした。
作品の素晴らしさは今更言うまでもありませんが…残念なことに今回は字幕にかなり問題がありました。
誤字脱字、人名表記の不徹底がところどころに目に付いた上、ポール・リッチとジョー・リッチ兄弟が、時に兄になったり弟になったり…どっちが兄でどっちが弟なんだよ!?とツッコミを入れたくなったのは私だけではないはず。(ちなみに原作ではジョーの方が兄、映画では常識的に考えてポールの方が兄でしょう)
他にも、プラチナ強盗の話をテオから持ちかけられたギュが仕事を受ける決断をするシーンでは字幕が(何度も観ている私にも)意味不明でした。
初めて観た方は何がなんだか分からなかったのではないでしょうか。
フィルメックスのパンフによれば、今回上映されたプリントは88年に『フィルム・ノワール映画祭』で『ギャング』が上映された際のプリントだそうで、今回特に手直し等もなく、そのまま上映してしまったものと思われます。
ちなみに、『ギャング』のVHSビデオ(東北新社)の字幕と今回のプリントの字幕はほぼ同一。
ただし、ビデオの方は誤字脱字、人名表記等もキチンと直してあります。
おそらくビデオの方が『フィルム・ノワール映画祭』よりも後に作られたのでしょう。
プリントの状態はまずまず。
これもCriterion盤DVDなどと比較すれば正直なところ、かなり不満はあります。
いつかはもっと状態の良いプリントで観たいものです。
それはそうと、広い客席は『モラン神父』の時以上に満杯に近く、ファンとしては嬉しかったですね。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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