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マルセル・カルネ監督の『悪魔が夜来る』を国内盤DVD(ジュネス企画)で観た感想。
『LES VISITEURS DU SOIR』(42年)
監督:マルセル・カルネ
脚本:ジャック・プレヴェール、ピエール・ラローシュ
撮影:ロジェ・ユベール
音楽:モーリス・ティリエ
出演:マリー・デア、アラン・キュニー、アルレッティ、マルセル・エラン、ジュール・ベリ、フェルナン・ルドー、ロジェ・ブラン
初見。
中世の時代のお城の中の物語で、ファンタジーなのかなんなのか不思議な映画だが、内容はとても面白い。
コスチュームプレイが苦手な人も多いだろうが(私もその一人だ)、映画が始まってすぐに気にならなくなる。
アルレッティとマルセル・エランが出ていることもあるが、男女入り乱れての恋愛模様は後の名作『天井桟敷の人々』に通じるものがある(スケールはだいぶ落ちるが…)。
それと、この映画の見ものはマリー・デアの美貌だろう。
助監督はミケランジェロ・アントニオーニ。
DVDの画質は思ったよりは良い。
加藤泰監督の『明治侠客伝 三代目襲名』をDVDで観た感想。
『明治侠客伝 三代目襲名』(65年)
監督:加藤泰
脚本:村尾昭、鈴木則文
撮影:わし尾元也
音楽:菊池俊輔
出演:鶴田浩二、藤純子、大木実、津川雅彦、嵐寛寿郎、藤山寛美、丹波哲郎、安部徹
初見。
冒頭の祭りの中での組長殺しのシーンがすばらしい。
敵役が大木実、安部徹というだけでも見ごたえがあるが、脚本もよく出来た作品だ。
それにしても、鶴田浩二の容姿はもちろん、明晰なセリフには惚れ惚れさせられる。
儲け役の藤山寛美も光る。
アカデミー賞、例年はほとんど関心ないのですが、今年はちょっと気になることがありました。
メルヴィルの『モラン神父』(61年)の主演女優エマニュエル・リヴァが、ミヒャエル・ハネケ監督の『愛、アムール』(12年)で主演女優賞にノミネートされていたからです。
リヴァは御年86歳、なんと史上最高齢でのノミネート(ノミネート時は85歳)とのことで、結果的に惜しくも主演女優賞は逃しましたが、ノミネートされたというだけでも充分快挙でしょう。
彼女は一般的にはアラン・レネ監督の『二十四時間の情事』(59年)の主演女優として有名であり、それには全く異論はないのですが、メルヴィルの『モラン神父』もそれに劣らぬ彼女の代表作だと私は思っています。
とにかく『モラン神父』のエマニュエル・リヴァはものすごく魅力的ですからね。
なにぶん若い頃の出演作が日本ではほとんど未公開ですから、DVDなりブルーレイなりでもっと観られるようになってほしいと思います。
それはそうと今回のアカデミー賞、エマニュエル・リヴァの主演女優賞はなりませんでしたが、『愛、アムール』は見事外国語映画賞を受賞しました。
カンヌでのパルム・ドールを始め、先日のセザール賞では作品賞、監督賞、主演女優賞、主演男優賞、オリジナル脚本賞を受賞したというこの作品、共演もジャン=ルイ・トランティニャン、イザベル・ユペールと豪華で、フランス映画ファンには見逃せない作品かと思われます。
日本では3月9日から全国で公開。(公式サイト)
『恐るべき子供たち』の国内盤DVDがIVC BEST SELECTIONの一環として2月22日に再発されました。
もう何度も再発されているDVDですが(内容も同じだと思われます)、価格的にはこれまでで一番安価での発売となります。
ご興味ある方は是非。
この映画もそろそろニューマスターなり、ブルーレイなりの高画質で観たい気もしますが、とりあえずはこれで我慢するしかないですね…。
石井輝男監督の『網走番外地 望郷篇』をDVDで観た感想。
『網走番外地 望郷篇』(65年)
監督・脚本:石井輝男
撮影:稲田喜一
音楽:八木正生
出演:高倉健、嵐寛寿郎、中谷一郎、桜町弘子、杉浦直樹、林田マーガレット、待田京介、安部徹
初見。
長崎が舞台となるシリーズ第3作。
以前の作品との整合性がますます取れなくなっている…というかほとんど別の作品である。
それはそうと、これはかなりの傑作ではないか。
さまざまなエピソードが詰め込まれているが、なんとか力業でまとめ切っている。
この映画の高倉健はことさら魅力的だ。
それにしても、敵役としての安部徹のイヤらしさは最高。
一方で、普通のやくざの親分役に収まってしまった嵐寛寿郎はこの作品でのインパクトは今ひとつ。
肺結核の殺し屋という杉浦直樹が魅せる。
タイトル通りのラストはフランス映画ファンならニヤリとするシーンだ。
ハワード・ホークス監督の『暗黒街の顔役』を国内盤DVD(ジュネス企画)で観た感想。
『SCARFACE』(32年)
監督:ハワード・ホークス
脚本:ベン・ヘクト
撮影:リー・ガームス、L・W・オコンネル
出演:ポール・ムニ、ジョージ・ラフト、アン・ドヴォラック、ボリス・カーロフ、カレン・モーリイ、ヴィンス・バーネット、オズグッド・パーキンス、C・ヘンリー・ゴードン
再見。
何度も観ている映画だが、久々に観直して、こんなに凄い映画だったのかと驚嘆した。
もともと画質確認のために観始めたが、あまりに面白くて結局最後まで観てしまった。
なんというドライでシャープな描写の数々なのだろうか。
主演のポール・ムニは一世一代の熱演でもちろん良いのだが、なんといっても特筆すべきはジョージ・ラフトのカッコ良さだろう。
ちなみに以前IVCから出ていたDVDも観ているが、画質的にはおそらく今回のジュネス企画の方がいくらかマシだったように思う。
それでもまだ不満は残るが…。
なにしろ古い映画だからしようがない気もするが、いつかこの映画を高画質で観るのが夢なので、紀伊国屋レーベルあたりからブルーレイの発売を期待したい。
例によって価格は高いだろうが、この映画なら間違いなく買うだろう。
マキノ雅弘監督の『日本侠客伝 浪花篇』を観た感想。
『日本侠客伝 浪花篇』(65年)
監督:マキノ雅弘
脚本:野上竜雄、村尾昭、笠原和夫
撮影:三木滋人
音楽:斎藤一郎
出演:鶴田浩二、高倉健、大友柳太朗、村田英雄、里見浩太郎、藤山寛美、長門裕之、南田洋子、入江若葉、五月みどり、八千草薫
初見。
大正時代の大阪を舞台としたシリーズ第2作。
やはり、前作とはなんのストーリー的つながりもないが、前作以上に楽しめた。
クレジット上は鶴田浩二が主演だが、実質的には高倉健の主演作。
ただ、この映画では村田英雄がびっくりするくらいいい。
長門裕之もいい感じだし、若い頃の八千草薫の美貌にも改めて驚かされた。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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