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ロベール・ブレッソン監督の『やさしい女』デジタル・リマスター版が4月に新宿・武蔵野館を皮切りに全国で上映されます。
http://mermaidfilms.co.jp/yasashii2015/
   
なにしろブレッソン、それもドストエフスキー原作、ドミニク・サンダ主演ということでも注目される作品ですが、なぜかこれまで国内DVD化されていませんでした。
もちろん私も未見でしたが、今回デジタル・リマスターという形で観られるのは嬉しい限りです。
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2月4日にボブ・ディランのニューアルバム『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』が発売される。

収録曲を見る限り、オリジナル楽曲は含まれず、主にフランク・シナトラのレパートリーのカバー曲集のようだ。
カバー集であるにしろ、ニューアルバムの発売はディランのファンとしてはもちろん楽しみだ。
私はある時期シナトラもかなり好きで聴いたから、ディランがシナトラの曲をどのようにカバーしているのかという興味もある。

ところが正直、意外と心がときめかないのである。
カバー集だからか?
それも全くないとは言えない。
全曲ディランのオリジナル曲だったら、もう少しときめいていたはずだ。
しかし、詳しくはここで述べないが、それも事実上期待できない状況では何をか言わんや。
第一、いくらディランがシナトラの楽曲が好きだとはいえ、シナトラの歌のイメージとディランのそれは違い過ぎるではないか。

しかし、理由はそれだけではない。
90年代後半以降、つまりは『タイム・アウト・オブ・マインド』(97年)で華麗な“復活”を遂げて以降のディランにさして魅力を感じていないからである。
答えは簡単だ。
あの“”である。

もちろん、私はディランの近年のアルバムもすべて聴いている。
中には『ラヴ・アンド・セフト』(01年)のような素晴らしいアルバムもあった。
しかし、90年代以降のディランのあの声がどうしてもダメなのである。
かなり無理して好きになろうとしたが、無理だった。(みんな、あの声をどう思っているのだろうか?)

その意味でも、個人的な見解だが、『タイム・アウト・オブ・マインド』以降のディランは過大評価されている気がする。
現段階での最新アルバム『テンペスト』(12年)も最近なんとなく良さが分かってきたが、発売直後に聴いた時は全然良さが分からなかった。
いや、良さが分かってきたというより、むしろ声に慣れてきた、という方が正しいかもしれない。

結局のところ、私はディランを“シンガー”として好きなのだ、と思う。
もちろん、ソングライターとしてもこの上なく偉大であるし好きなのだが、歌手としての魅力が大きくなかったら、ここまで聴いていなかっただろう。
そして、“シンガー”である以上、声にこだわるのは当然のことだろう。
シャドウズ・イン・ザ・ナイト』が私の期待を良い意味で裏切ってくれることを望む。

海の沈黙』のブルーレイ米クライテリオンから4月に発売されます。
 http://www.criterion.com/films/27979-le-silence-de-la-mer
 
これまで『海の沈黙』のブルーレイはフランスやイギリスでも発売されてきましたが、基本的にヨーロッパは日本とブルーレイのリージョンが異なるので日本国内のブルーレイプレーヤーでは再生できませんでした。(英マスター・オブ・シネマ盤はオール・リージョン)

クライテリオンのブルーレイでしたら日本とリージョンも同一なので国内プレーヤーでも再生できるはずです。

海の沈黙』は幸い国内でも紀伊国屋書店から高画質でDVD化されていますので、海外盤ブルーレイの有り難味はそれほど多くないというのが正直なところですが、今回は特典映像に目玉が!

驚くことに、メルヴィルの処女作『ある道化師の二十四時間』が特典映像に収録されるようなのです!
公式ソフト化は初めてではないでしょうか?(私は怪しげなロシア盤で所有)
他にもメルヴィルの研究家ジネット・ヴァンサンドー女史の最新インタビューメルヴィルの1959年のインタビューも収録されているようです。

このところ米クライテリオンからメルヴィルのソフト発売が途絶えていましたが、これを機に『サムライ』や『ギャング』のブルーレイ化も是非とも期待したいところです。(日本での発売は全く期待できないので)

ルネ・クレマン監督の『パリは燃えているか』が国内DVD化されます。
『パリは燃えているか』について以前書いた記事

ブルーレイの発売はないようですし、amazonの情報を見る限り、英語版なのは個人的に残念なところです。
しかし、これまでDVD化されなかったのが不思議な作品ですから、DVD化されるだけでもありがたいです。

紅白の聖子さんにはガッカリした。

理由は述べない。
番組を観た方ならほとんど同意していただけるだろう。
一昨年の紅白の歌唱が良かっただけに、その分今回の失望も大きかった。

かくいう私は長年の聖子ファンである。
今回の紅白を観て感じたことは、聖子さんの歌が紅白の大トリという舞台に合わぬこと、そして、『あなたに逢いたくて』という歌が大していい曲とも思えないことである。

紅白の大トリに合わないということは聖子さんを非難しているのではない。
概して聖子さんの歌がそういう性質のものではないということであって、これは向き不向きの問題だ。
紅白の大トリは必ずしも最高の歌である必要はない。
問題はそこの空気にすっぽり収まるかどうかであり、それはおそらくは北島三郎を観ていれば分かる。
 
それにしても『あなたに逢いたくて』という選曲は残念だった。
正直言って、私はあの歌がヒットしている当時からさして良い曲とも思っていないし、聖子さんには他にも良い曲がたくさんあると思うからだ。
もっとも、先に述べたように、一昨年の時は歌唱が安定していたが、今回の歌唱は聴いていて辛かった。

では、どんな曲なら私は良かったのか?
ここで勝手に私的松田聖子シングルベスト5を発表。
(順位なし、数字は発表年)

●『裸足の季節』(80)
●『風は秋色』(80)
●『白いパラソル』(81)
●『ガラスの林檎』(83)
●『瞳はダイアモンド』(83)

およそどの曲も紅白の大トリには合いそうもない(笑)。
第一、今回の紅白を観た限りでは、現在の聖子さんがこれらの曲をしっかりと歌いこなせるかどうかという不安もある。
しかし、どの曲も『あなたに逢いたくて』とは比べ物にならないくらいの名曲ばかりである。
特に個人的な一押しは『ガラスの林檎』。

シングルB面だった『SWEET MEMORIES』の影に隠れて(?)しまっているが、当時からこちらの方がはるかに好きだった。(『ガラスの林檎』の方がA面である!)
というか、個人的に松田聖子のシングルの楽曲の中でナンバーワンは間違いなくこれ。

作曲者の細野晴臣自身が聖子さんの歌を聴いて『これってこんなに崇高な曲だったっけ?』と話したというエピソードに代表されるように、その辺のアイドル歌謡とは段違いにスケールの大きなバラードであり、松本隆の歌詞も凡百のラブソングの域を遥かに凌駕している。
そして、それを見事に表現する聖子さんの歌、神々しいほどの佇まいがとにかく素晴らしいのだ。

 

ブートレッグ・シリーズについて。

先日、『ザ・ベースメント・テープス・コンプリート:ブートレッグ・シリーズ第11集』が発売になった。
いうまでもなく、ディランとザ・バンドの67年の伝説的なレコーディング・セッションを体系化した6枚組CDボックスである。
2枚組のハイライト盤も同時発売されており、私は両方購入してしまったのだが、仮に迷っている方がいたなら断然コンプリート盤を奨める。
ハイライト盤は長年『地下室』を聴いていた者にとっては”これまで聴いたことのある音楽”が大半を占めるが、コンプリート盤にはこれまで聴いたことのなかった、本当に幻の楽曲、演奏が目白押しであり、実際その楽曲が良いからだ。
 
ディランのブートレッグ・シリーズはここに至るまですでに11集を数えるが、私個人の現在の愛聴盤を一つ挙げるとするならば、第9集にあたる『ザ・ウィットマーク・デモ』である。
これは62~64年に音楽出版社用に録音されたものを集めたデモ録音集であり、基本的にレコード用に録音されたものではない。
録音状態も良好なものから劣悪なものまで様々である。
したがって、数あるブートレッグ・シリーズの中でもあまり話題にならず、私も聴く前はほとんど期待していなかった。
しかし、私はこれを聴いて、久々にボブ・ディランを聴く”醍醐味”を味わった気がしたのである。
 
何を醍醐味と感じたか?
この録音が行われた時期はディランのファースト・アルバムから4thアルバム『アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン』までの時期に当たり、つまりはディランのフォーク期を網羅しているわけだが、簡単に言うとこの時期のディランの声と歌い方が最高なのである。
私はこのCDを聴きながら、なんだ、この時期のディランが結局最高なのかよ!?と複雑な思いの自問を繰り返した。
自分としては60年代中期のロック転向後のディランや70年代中期のディランが最高なのだとばかり思い込んでいたからだ。

実際、このような魅力的な声はおそらくディラン自身これ以降一度もない。
分かりやすい例を挙げれば、『フリーホイーリン』収録の『北国の少女』、これが私の言う典型的なディランの声である。
 『ザ・ベースメント・テープス』でのディランの声も確かに魅力的だが、『ザ・ウィットマーク・デモ』の声と比べれば数段落ちる。

ザ・ウィットマーク・デモ』はデモ録音ということもあってか、歌い方も実に淡々としているのだが、その絶妙な味わいといったらない。
もちろん、この声を味わうにはファーストから『アナザー・サイド・オブ~』までを聴き返すというのも一興だ。
しかし、『ザ・ウィットマーク・デモ』は2枚組のボリュームでディランのこの時期の声を心行くまで味わえるという意味で、私にとっては他に代え難い貴重なアルバムなのである。

フランス映画のDVD発売情報としては久々の朗報と言えるでしょう。
フィルム・ノワール ベスト・セレクション フランス映画篇 DVD-BOX1
』がブロードウェイから3月4日に発売になります。

内容は
●『ランジュ氏の犯罪』(ジャン・ルノワール監督)
●『最後の切り札』(ジャック・ベッケル監督)
●『真夜中まで』(アンリ・ドコアン監督)
●『面の皮をはげ』(レイモン・ラミ監督)
●『パニック』(ジュリアン・デュヴィヴィエ監督)
●『六人の最後の者』(ジョルジュ・ラコンブ監督)
●『サンタクロース殺人事件』(クリスチャン=ジャック監督)
●『署名ピクピュス』(リシャール・ポテイエ監督)

ブロードウェイといえば、これまでアメリカのフィルム・ノワールを集めたDVD-BOXがすでに5巻まで発売になっています。(私は3巻まで所有)
そのブロードウェイからいよいよフランスのフィルム・ノワールを集めたDVD-BOXが発売されるというわけです。
しかも、8枚組というボリューム、40年代中心のラインアップ(私も未見の作品ばかり)と凄い内容です。

たとえば、ルノワールの『ランジュ氏の犯罪』はこれまでVHSでも観られなかった幻の作品ですし、ベッケルの『最後の切り札』は数年前に日本でも一部で公開されましたが、どうしても時間が合わず観られなかった作品。
『真夜中まで』の主演はルイ・ジューヴェ、『面の皮をはげ』の主演はジャン・ギャバン、『パニック』はジョルジュ・シムノン原作デュヴィヴィエの戦後第1作。
『六人の最後の者』はピエール・フレネー主演、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー脚色、『サンタクロース殺人事件』はピエール・ヴェリー原作、『署名ピクピュス』はシムノン原作で主演はアルベール・プレジャン(『巴里の屋根の下』)・・・といった按配です。

『DVD-BOX1』ということは『DVD-BOX2』『DVD-BOX3』と続くかもしれません。
これはかなり期待できそうです。

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HN:
マサヤ
性別:
男性
趣味:
フランス映画、ジャズ
自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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