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紅白の聖子さんにはガッカリした。
理由は述べない。
番組を観た方ならほとんど同意していただけるだろう。
一昨年の紅白の歌唱が良かっただけに、その分今回の失望も大きかった。
かくいう私は長年の聖子ファンである。
今回の紅白を観て感じたことは、聖子さんの歌が紅白の大トリという舞台に合わぬこと、そして、『あなたに逢いたくて』という歌が大していい曲とも思えないことである。
紅白の大トリに合わないということは聖子さんを非難しているのではない。
概して聖子さんの歌がそういう性質のものではないということであって、これは向き不向きの問題だ。
紅白の大トリは必ずしも最高の歌である必要はない。
問題はそこの空気にすっぽり収まるかどうかであり、それはおそらくは北島三郎を観ていれば分かる。
それにしても『あなたに逢いたくて』という選曲は残念だった。
正直言って、私はあの歌がヒットしている当時からさして良い曲とも思っていないし、聖子さんには他にも良い曲がたくさんあると思うからだ。
もっとも、先に述べたように、一昨年の時は歌唱が安定していたが、今回の歌唱は聴いていて辛かった。
では、どんな曲なら私は良かったのか?
ここで勝手に私的松田聖子シングルベスト5を発表。
(順位なし、数字は発表年)
●『裸足の季節』(80)
●『風は秋色』(80)
●『白いパラソル』(81)
●『ガラスの林檎』(83)
●『瞳はダイアモンド』(83)
およそどの曲も紅白の大トリには合いそうもない(笑)。
第一、今回の紅白を観た限りでは、現在の聖子さんがこれらの曲をしっかりと歌いこなせるかどうかという不安もある。
しかし、どの曲も『あなたに逢いたくて』とは比べ物にならないくらいの名曲ばかりである。
特に個人的な一押しは『ガラスの林檎』。
シングルB面だった『SWEET MEMORIES』の影に隠れて(?)しまっているが、当時からこちらの方がはるかに好きだった。(『ガラスの林檎』の方がA面である!)
というか、個人的に松田聖子のシングルの楽曲の中でナンバーワンは間違いなくこれ。
作曲者の細野晴臣自身が聖子さんの歌を聴いて『これってこんなに崇高な曲だったっけ?』と話したというエピソードに代表されるように、その辺のアイドル歌謡とは段違いにスケールの大きなバラードであり、松本隆の歌詞も凡百のラブソングの域を遥かに凌駕している。
そして、それを見事に表現する聖子さんの歌、神々しいほどの佇まいがとにかく素晴らしいのだ。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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