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DVDも同時発売で、メーカーはIVC。
(以前書いた『二十四時間の情事』の記事)
『二十四時間の情事』の国内DVDといえば、これまで複数のメーカーから発売されてきましたが、少なからず画質に不満がありました。
BR化で気になるのはなんといっても画質ですが、amazonの情報を見る限り、【レナート・ベルタ監修の4Kデジタル修復による高精細HDマスターを使用】との記述がありますので、画質はかなり期待できそうです。
IVCも近年はかなり高画質のソフトを発売しておりますので、その意味でも安心です。
もしくは、聴いても途中で挫折することが多いのではないか?
かくいう私がそうだった。
まず何を聴いて良いのか分からないし、聴いたCDも良さが分からないまま聴かなくなる・・・これが20年近く繰り返し続いていた。
ビッグ・バンドに対する偏見というか、聴かず嫌いも少なからずあったように思う。
その私が近年エリントンの音楽にハマった。
きっかけは『THE REAL』という3枚組のCDを聴いてからである。
これは30年代のコロムビア録音を集めたCDで、3枚組1000円(発売当時)というのに惹かれて購入したのだが、正直言って聴き始めた瞬間、やっぱり苦手と思ってしまった。
これまでならここで聴くことをやめてしまったはずだが、なぜか今回は辛抱強く何度も聴き返した。
そのうち、徐々に音楽の魅力に目覚めてきたのだ。
30年代の録音だから当然のことながら元々の録音状態はそれなり。(マスタリングされた音質自体は良い)
それが突然、エリントンの音楽の推進力と各奏者の音の魅力に参ってしまったのだ。
それからは、20年代のコットン・クラブ時代の録音から70年代の大掛かりな組曲の数々に至るまで、エリントン魔術にズブズブとハマってしまったという次第なのである。
ところで、今回取り上げるCDは『A列車で行こう』というタイトルの日本編集(?)のベスト盤である。
もしデューク・エリントンの音楽で何を聴いてよいのか分からない人がいたなら、私ならまずこのCDを聴くことを強くお奨めしたい。
エリントンの全盛期はジミー・ブラントンという稀代のベーシストとテナー奏者ベン・ウェブスターの在籍した40年代前半の、俗に言うブラントン=ウェブスター・バンドと呼ばれる時期であるというのが通説だが、このアルバムの収録曲はほとんどその時期のものである。
40年代ということで録音の悪さにたじろぐ人もいるかもしれないが、エリントンを聴く以上は避けては通れない。
ここで迷うくらいなら引き返した方がいい。
もっとも、このCDは決して悪い音ではない。
それどころか、エリントンのこの時期の録音を収めたCDでは際立って良い音なのである。(もちろん多少のノイズはある)
実のところ、私はエリントンにハマってからもこのCDを聴くことは避けていた。
いかにもベスト盤という感じのCDのジャケット、帯ともにいかにも安っぽく、とても音質が良いようには思えなかったからだ。
ところがたまたま安く入手できたので聴いてみて驚いた。
なんというか実に生々しい音質なのだ。
特にジミー・ブラントンのベースがズンズン響いてくるのはこのCDが一番。
3枚組の『ブラントン=ウェブスター・バンド』のCDよりも私はこのCDの音の方が好きである。
収録曲はもう名曲の嵐。
特にアルバム後半にこれでもかとエリントンの名曲が並んでいるが、個人的には前半のジャンプ・ナンバーの数々が堪らない。
中でも、ベン・ウェブスターのクールなテナー・ソロが光る『コットン・テイル』は最高だ。
『Cotton Tail』
このアルバムを繰り返し聴くくらいエリントン・ミュージックの魔力に触れたら、次は3枚組の『ブラントン=ウェブスター・バンド』に進むのも良いかもしれない。
2分強の短いものですが、海外盤DVDのメイキング等にも入っていない貴重な映像となります。
映像を観て何か違和感を感じたという方、正解です。
なんと映像が左右逆(裏焼き?)なのです。(ドロンさんの髪の分け目やトレンチコートの合わせ方で判断できます)
なんにせよ、メルヴィルとドロンの雰囲気の良さが、当時の二人の関係の良好さを示していますね。
これは選曲も良く、個人的に最高の演奏と評価している77年のヴィレッジ・ヴァンガードのライヴと並んで愛聴しているCDである。
ペッパーの晩年のライヴ盤は演奏は素晴らしいものが多いが、個人的には選曲に問題がある気がしてならない。
例えば、晩年よく取り上げた『マンボ・デ・ラ・ピンタ』や『ベサメ・ムーチョ』のようなラテン風味の曲は個人的にあまり好まない。
このライヴにも『ベサメ・ムーチョ』は収録されているが、『マンボ・デ・ラ・ピンタ』ほど抵抗感はなく、演奏もまずまず。
むしろ、『マイ・ローリー』、『思い出の夏』といったブルージーなバラード・ナンバーが最高である。
ことに『マイ・ローリー』の、徐々に盛り上がっていって後半の怒涛のクライマックスに至る感動は筆舌に尽くしがたい。
極論を言えば、この1曲だけでもこのアルバムを購入する価値がある。
ツアー最終日とあってか、バンドのまとまりも良く、とりわけピアノのミルチュ・レビエフの才気に満ちた演奏は印象的。
廃盤であるため、現在入手しずらいアルバムの一つだが、後期ペッパーに関心のある人には是非とも一聴をお勧めしたいアルバムである。
アンソニー・マンの初期監督作品で、巻き込まれ型フィルム・ノワール。
主人公(スティーヴ・ブロディ)の墓穴を掘るような行動の数々が疑問だらけなのが惜しいが、見ごたえはかなりあった。
なんといっても、敵役のレイモンド・バー(『裏窓』)の悪の凄みが効いているのがいい。
ヒロインのオードリー・ロングが美しく見もの。
彼女の出演映画を観られる機会は多いとは言えないので嬉しかった。
以前拙ブログで好きなジャズアルバムベスト20なんてものを選んだが、今回はその中からスタン・ゲッツ『カフェ・モンマルトル』を取り上げたい。
これはスタン・ゲッツが最晩年にデンマーク・コペンハーゲンのクラブで行なったライヴ録音から、ベスト・テイクを収録したライヴ・コンピレーション・アルバムである。
ゲッツは晩年、このクラブで3枚のライヴ・アルバムを残している。
エマーシー・レーベルに残した『アニヴァーサリー』(87年)、『セレニティ』(87年)、『ピープル・タイム』(91年)の3枚で、いずれも優れた演奏内容のアルバムばかりだが、一番有名なのはケニー・バロンとのデュオ『ピープル・タイム』だろう。
実際のところ、このアルバム『カフェ・モンマルトル』には『ピープル・タイム』からも半数以上の5曲が選ばれているから、『ピープル・タイム』を選んでも良いのだが、私個人は『ピープル・タイム』よりもこの『カフェ・モンマルトル』の方がアルバムとして好きなのだ。
ちなみに、87年の演奏を記録した『アニヴァーサリー』、『セレニティ』はクァルテット編成であり、このアルバムにはそこから4曲選ばれている。
メンバーはゲッツの他ケニー・バロン(p)、ルーファス・リード(b)、ヴィクター・ルイス(ds)の4人。
それにしても、ここに記録された音楽の 美しさは尋常ではない。
すべてバラード演奏のみと言ってよい選曲であるが、ゲッツ、ケニー・バロン両者の音色の美しさと演奏内容の素晴らしさが相まって、えにも言われぬ音楽が展開されている。
晩年のゲッツはバロンのことを『自分の片腕のような存在』と言っていたらしいが、その言葉も納得のいく素晴らしいコンビネーションである。
ちなみに『ピープル・タイム』は数年前に7枚組の完全版も発売された。
今のところ未聴だが、いつかは手に入れて聴いてみたい。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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