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溝口健二監督の『元禄忠臣蔵』を観た感想。

真山青果の原作を映画化したもので、前篇後篇の2作に分かれている。
まず始まって20分くらい、ほとんど台詞が聴き取れないほどDVDの音質が悪い。
作品に入りこめないほどで、これは大変残念。
是非ともその辺りを修正したブルーレイを将来期待したいところ。
しかし、そこを乗り越えると大変な感動が待っている。

まず、主だった役を前進座で固めたキャストが素晴らしい。
特に、内蔵助役の河原崎長十郎の存在感と口跡、台詞回しの巧みさには圧倒される。
歌舞伎でも有名な『御浜御殿』の場面では、市川右太衛門演じる綱豊と中村翫右衛門演じる富森助右衛門の対決の場面が溝口らしいリアルな演出で素晴らしい。

第2部の『大石最後の一日』になってからそれまでの緊張感が弛緩したようになるのが唯一の欠点か。

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自己紹介:
フランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品のファンサイト附属のブログです。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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