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ロイ・ウィリアム・ニール監督の『黒い天使』を国内盤DVD(ブロードウェイ『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.1』)で観た感想。
『BLACK ANGEL』(46年)
監督:ロイ・ウィリアム・ニール
脚本:ロイ・チャンスラー
撮影:ポール・アイヴァノ
音楽:フランク・スキナー
出演:ダン・デュリエ、ジューン・ヴィンセント、ピーター・ローレ、ブロデリック・クロフォード、コンスタンス・ドーリング、ウォーレス・フォード
初見。
フィルム・ノワール的雰囲気という意味ではこのところ観た作品の中では際立っている。
それだけでも充分魅力的ではあるが、傑作というには物足りなさが残る。
個人的にはなんといっても脇にピーター・ローレが出ているのが嬉しいが、主演のダン・デュリエ、ジューン・ヴィンセントともに存在感や華に乏しく、全体的なキャスティングが地味な印象は否めない。
演技は決して悪くないが…。
音楽が時に映画の内容よりも仰々しく響くのも興ざめだ。
『THE BIG CLOCK』(48年)
監督:ジョン・ファロー
脚本:ジョナサン・ラティマー
撮影:ジョン・サイツ
音楽:ヴィクター・ヤング
出演:レイ・ミランド、チャールズ・ロートン、モーリン・オサリヴァン、ジョージ・マクレディ、リタ・ジョンソン、ダン・トービン
初見。
ブロードウェイというレーベルから『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.1』と『フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX Vol.2』が発売されていることはノワール・ファンの方ならとっくにご存知だろう。(もうすぐVol.3が発売になる予定)
私もずっと気になっていたが、なにぶん高価なこともあり、購入に二の足を踏んでいた。
先日ようやく踏ん切りがついて、このDVD-BOXを2巻とも購入、少しずつ観始めている。
BOX2巻分で16作品もあるので、当然作品に多少の出来不出来はあるが、昨日取り上げたオットー・プレミンジャーのDVD-BOX含め、1940年代のアメリカのフィルム・ノワールの世界にじっくり浸れるのは実に嬉しい。
今回取り上げるのはジョン・ファロー監督の『大時計』。
新聞社が舞台ということもあってか、観た印象としては、フィルム・ノワールというよりもサスペンス映画という感じ。
まあ、普通に面白かったけど。
主演のレイ・ミランド、チャールズ・ロートンともに魅力的で、脇役に至るまでキャストが皆良い味を出している。
フィルム・ノワール云々という以前にサスペンス映画の佳作として観て損のない映画だと思う。
『WHIRLPOOL』(49年)
監督:オットー・プレミンジャー
脚本:ベン・ヘクト、アンドリュー・ソルト
撮影:アーサー・ミラー
音楽:デヴィッド・ラクシン
出演:ジーン・ティアニー、リチャード・コンテ、ホセ・ファーラー、チャールズ・ビックフォード
初見。
ノワール的雰囲気こそ今一つだが、これはなかなかの佳作。
ジーン・ティアニーが演技、存在感ともにすばらしい。
もともと彼女の容姿はそれほど好きな方ではないが、演技はさすがに上手いと思う。
ホセ・ファーラーの容姿が役柄の胡散臭さに合って、はまり役。
刑事役のチャールズ・ビックフォードも印象的だが、ジーン・ティアニーの夫役のリチャード・コンテが意外にも存在感が薄いのがちょっと残念。
オットー・プレミンジャー監督の『堕ちた天使』を国内盤DVD(ブロードウェイ『オットー・プレミンジャー傑作選 DVD-BOX』)で観た感想。
『FALLEN ANGEL』(45年)
監督:オットー・プレミンジャー
脚本:ハリー・クレイナー
撮影:ジョセフ・ラシェル
出演:ダナ・アンドリュース、アリス・フェイ、リンダ・ダーネル、チャールズ・ビックフォード、アン・リヴェール
初見。
オットー・プレミンジャー監督とダナ・アンドリュースといえば『ローラ殺人事件』(45年)がなんといっても有名だが、ほぼ同時期にこんな映画も撮っていたとは。
しかし、出来栄えは『ローラ』に比べたらかなり落ちる。
映画の雰囲気は悪くないが、ダナ・アンドリュースの役柄があまりに自分勝手な男で感情移入できないし、女優陣も魅力は今一つ。
脚本自体にも疑問が残る。
これまで『仁義』も発売している、StudioCanal Collectionです。
『影の軍隊』のブルーレイといえば、米クライテリオンから発売済みであり、リージョンの点からもそれがベストですが、今回のには『Army of Shadows - The Hidden Side of the Story』なる87分に及ぶ特典映像が収録されています。
こちらのページを見ますと、このドキュメンタリーには映画のメイキング、レジスタンスの背景が紹介されているようです。
リージョンが違うので日本のブルーレイプレーヤー、パソコンでは基本的に見ることができませんが、私のパソコンではたぶん観ることができると思いますので、さっそく注文してしまいました。(このあたりのいきさつに関しましては過去のブログ記事こちらとこちらを参照のこと)
これも英アマゾンに注文しましたが、配送料込みで2400円程度。
やはり、月末には届くようです。
StudioCanal Collectionのブルーレイはいくつか日本盤も発売されていますが(『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』等)、国内盤未発売の『仁義』も含め、早く続編を出して欲しいものです。
といっても、ちょっと古い話題で恐縮ですが・・・。
『海の沈黙』のブルーレイ&DVDの2枚組セットがイギリスで発売されています。
品質の高さで定評のあるマスター・オブ・シネマ・シリーズです。
『海の沈黙』のブルーレイはこれまでフランスでも発売されていますので、特に目新しさはないのですが、今回のブルーレイはオール・リージョンである上、一つ“売り”があります。
『MELVILLE OUT OF THE SHADOWS』なる、新たにフランスで製作されたというメルヴィルに関する41分に及ぶドキュメンタリーが特典映像に収録されているのです。
英語字幕も付いているようですので、さっそく注文しました。
英アマゾンに注文しましたが、配送料込みで2000円弱と決して高くありませんし、月末には届くようです。
この映画はリノ・ヴァンチュラとブリジット・バルドーの主演作で、国内盤DVDはかなり以前発売され、私も所有していますが、現在は廃盤の模様。
その意味では今回の再発はフランス映画ファンから歓迎されるでしょう。
ただ、以前出ていたDVDもそれほど画質が悪かったわけでもなく、今回はブルーレイでもないので、私は今のところ見送る予定。
作品自体は言うまでもなくリノ・ヴァンチュラが魅力的な、どこかノスタルジックな香りのする名作で、バルドーもすばらしい。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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